都市環境委員会 行政視察(3日目)
今日はいよいよ行政視察の最終日。昨夜から富山県に移動し、富山市で「公共交通を軸としたコンパクトなまちづくり」についてを学びました。
富山県はクルマの保有率が全国第2位、1.709台/世帯と富山市の大人は全てクルマを所有している計算で、富山市の公共交通の衰退は、政策を進める前までは顕著に現れていたようです。また、富山県は持ち家志向が強く、働きはじめたらどこに居を構えるか考えるのが普通だとも言われ、市の郊外に若い世帯など、どんどん拡散しているとの事。それに伴い店舗も郊外での展開が図られて、益々中心市街地の魅力は削ぐられてしまいます。こうした中、クルマの利用が更に高まると考えられそうですが、市民アンケートをとると高齢者や女性はクルマを自由に扱えないとの回答が多かったようです。平均寿命は伸びるも健康寿命は上がらず社会保障費はウナギのぼり、街のインフラは老朽化し財政も厳しい。
持続可能な都市経営を実現し、総合力を発揮した「選ばれる都市」となるために、富山市では市長のトップダウンで「公共交通を軸としたコンパクトシティ」戦略を市の中心施策に据えたまちづくりが始まったとの事です。様々な路面電車で生活圏をつなぎ利便性を高める事や、地域包括ケアシステムも視野に入れ、身近な行政窓口の地区センターも市内全域に80カ所を展開するなど、市民生活にも充分行き届いた対応がなされております。
私はこの予算にいくらを投じているのか確認すると、市の中心施策となっており、どの範囲かの区切りが無いのでトータルはわからない。公共交通だけなら10億円程度で、国からの支援も多額に交付されているようです。路面電車を走らす事で、それまで家から表に出なかった高齢者が「おでかけ定期券」を使って1日100円での乗降りに2600人/日が利用されているので、事業費1億円/年かかっても、1800歩ぐらい国民平均より1日あたり歩数が増え、健康寿命を延ばす効果も出ており、効率的な投資がされておりました。
目黒区では区の面積が富山市の1/90ですから、ここまでの努力は必要無いとしても、区内を回遊する生活圏コミュニティバスを1路線決める事で、住みやすい街の実現に前進できるのではないか。研究して見たいと思いました。
富山市の視察の2つ目テーマは「環境モデル都市の取り組み」について。前半で学習したコンパクトシティの中の環境分野に位置します。昨年度の地球温暖化パリ協定を受け、これまでの低炭素社会の国レベルの実現から、これからは脱炭素化を自治体ごとにやっていく大きな流れの変化があります。富山市では平成20年度に全国で6つの自治体のうちの1つとして「環境モデル都市」の選定を受け、現在は2期目の行動計画を実施しております。
大きな目標を掲げ、先進自治体としての使命感を持って取り組んでいる様子も伺えました。目黒区ではMGR100プロジェクトを今年実施しております。区民にわかりやすく身近な取組みで報告を頂いておりますが、富山市の取組みも注視しながら双方見ていきたいと思います。
3日間にわたり、現場視察も含め、7つのテーマで都市環境分野の自治体視察を行いました。視察先はそれぞれ先進的な取組みをやられている所を見ているので、一概にマネをすれば良いという事ではありません。しかし制度を有利に進めるために国土交通省の役人経験者を副市長に登用したり、学術機関との連携なり、観光の名所が多い地の利を活かすなど、全国の地方創生は活発に取り組まれている印象が強く残りました。この姿勢を、まずは私自ら強く持って行きたいと思いました。毎回、視察は勉強になります。


