Archive for 2014年 11月 16日

2014.11.16 聖教新聞 社説より…転載!

 アフリカ・リベリアで内戦が勃発した1989年。17歳の少女だったリーマ・ボウイー氏(ノーベル平和賞受賞者)は、「赤いTシャツ」を着ていた少年が兵士に銃殺される場面を目撃した。反政府勢力の制服は「赤」だ――そんな噂があったことが、殺害の理由だった。

 14年に及ぶ泥沼の内戦。27万人が犠牲になった。「平和が欲しい。戦争はいらない」――ボウイー氏が進めた女性による非暴力平和運動の訴えはシンプルであり、なおかつ力強かった。

 〝弾丸が相手を選びますか。弾丸はキリスト教徒とイスラム教徒を区別しない〟。このスローガンのもと、宗教の枠を超えた連帯が構築された。

 やがて平和の象徴である白い服を着た数千人の女性たちが、大統領官邸の敷地を埋め尽くした。そして、女性たちの叫びは、停戦合意への原動力となっていった(『祈りよ力となれ』英治出版)。

 きょう16日は、「国際寛容デー」である。「寛容は平和と和解にとって最強の基盤」であると、国連の潘基文事務総長は指摘する。「赤いTシャツ」を着ていたから、キリスト教徒だから、イスラム教徒だから――。こうした「レッテル貼り」による憎悪の連鎖を断ち切る力が、寛容の精神にはある。

 日本においては「ヘイトスピーチ」(差別扇動表現)など、排外主義運動の先鋭化が懸念されている。街宣活動やデモの最中に「△△人は叩き出せ」等と、特定の人種や国籍、宗教に対して攻撃を浴びせる。対立を生み出すだけの不毛な、許されざる愚行であろう。

 誤解されがちであるが、寛容とは、悪の蔓延を許し、放置してもよいという意味では決してない。池田名誉会長は、かつてこう語っている。

 「権力の悪に対して『寛容』であってはならない。どこまでも『人間』と『民衆』の側に立って、徹底的に非暴力で戦う、対話で『善』を拡大する――そのダイナミックな『すべての人々への開かれたかかわり』の姿勢こそ『寛容』なのです」

 人間、一人一人に違いがあることは当然である。違いがあるからこそその差異を互いに認め合い、理解を深めるために「対話」をするのだ。

 仏典に説かれる不軽菩薩は、石を投げられながらも相手を尊敬し続けた。寛容の精神を体現するには勇気が必要である。今こそ「勇気の対話」を広げながら、寛容の精神あふれる世界を共々に築いていきたい。

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