平成28年8月1日(月)午後、アーツ千代田3331を訪問しました。
場所は千代田区外神田6丁目。JR御徒町の案内地図にもバッチリ描かれています。
駅を出て、アメ横とは反対に向いて10~15分歩いていくと…
以前は練成中学校だった、アートセンターに到着。
地下1階、地上3階。公園に面した憩いの空間。
施設は人の出入りが活発! 来館者は地元住民、外国人観光客、表現する方たち、お母さんと子どもたちと実に多様です。
館内にはアートギャラリー、オフィス、カフェなどが入居しています。
アーツ千代田3331は千代田区文化芸術プランの重点プロジェクト「ちよだアートスクエア」として、平成22年6月にグランドオープンしました。
在住・在勤・在学・観光客等、千代田区とかかわるすべての人々を対象者とし、文化芸術を通して人々の生活の質を高めることを目的に、様々な自己表現の場や交流の機会を広く提供しています。
名前の「3331」の由来は、江戸一本締めの「三・三・三・一」のリズムを数字で表したもの。おめでたい席で感謝の意を表す風習として古く江戸時代から受け継がれてきた、皆さんご存知の手締めの文化です。
早速、エレベータで上って、屋上から案内していただきました。
屋上は元々は運動場でした。周囲はビルが立ち並びますが居住者も多く、屋上の活用には近隣への配慮が要るとのこと。
現在はオーガニック菜園をやっています。結構人気があるようです。
3階はプロジェクトスペース&クリエイティブオフィスフロア。入居団体の企画・制作などを行う事務所になっています。
所々、学校の痕跡を垣間見ることができ、独自の趣があります。
2階はアートギャラリーフロア。入居団体による制作場兼ギャラリーとなっています。稼働率は高いように見受けられました。
2階の1室は区の会議室となっていて、地域の集会などで利用されています。
地下1階には、木工室!? そうです。運営 会社の方が裏方の仕事をする作業場があります。
アーツ千代田3331は「合同会社コマンドA」が運営。年間140万円の賃料を区に支払い、物件を借りています。
一方、千代田区はバリアフリー対策など建物改修工事費の一部を補助。区は当初、1階一部を2億円かけて改修。他の部分は運営会社等が自費で改修したそうです。
独立採算。委託費や補助金なしで運営している文化事業として、数少ない事例です。平成27年度は85万人が来館されたそうです。
スタッフは20人、アルバイト4人。アーティストだけでなく、様々な担い手で運営されているそうです。
最後に案内していただいたのは1階のメインギャラリー。
【ポコラート全国公募展vol.6】「作品は、どこから来たのか。作品は、どこへ行くのか。」が開催されていました。
アールブリュット=生のままの芸術。全面白を基調とした展示空間に、作品がとても映えていました。
メインギャラリーでは、例えば展示品を吊るすワイヤーなど展示物以外の物は露出しないように工夫されています。作品をどのように引き立たせるか、細心の配慮がうかがえます。
アーツ千代田3331。地域に密着しながらも、区内、都内、国内外へと多重なつながりと広がりが感じられました。
コマンドNが運営する、秋のアートイベントTRANS ARTS TOKYOも大変興味深い。また、来たいものです。