2011.10.28(金) ②
PM.県立高等技術専門校を視察。
前職の障がい者就労支援では度々伺い、大変お世話になりました。
久々の訪問。職業訓練実施状況について説明を受け、受講場面を見学させていただきました。
専門校では、学卒者や離職・転職を希望する方などを対象に、職業に就くための知識・技能を身につけるために職業能力開発促進法に基づく職業訓練を実施。
雇用保険受給資格者の方が公共職業安定所長の指示により受講する場合は、受講期間中引き続き雇用保険による失業給付を受給できます。
①総合建築科
【訓練内容】
建築物ができる工程を、測量・設計から施工まで学習し、幅広い建築関係職種への就職を目指す。
【22年度就職実績】
定員15名、期間1年/訓練修了人数12/就職人数11(就職率91.7%)
【課題】
従前より工務店への就職が多かったが、近年は採用が難しくなっている。
②情報システム科
【訓練内容】
システム設計、プログラミングなどの高度な情報処理技術を習得し、プログラマーを目指す。デュアルシステム訓練を実施。
デュアルシステム訓練=専門校内での座学等の訓練と企業での研修や実習訓練を平行して行い、即戦力となり得る技能を身につける。
【22年度就職実績】
定員15名、期間1年/訓練修了人数14/就職人数11(就職率78.6%)
【課題】
SE(システム・エンジニア)としての就職は難しくなっているが、PC(パソコン)メンテナンス担当などで就職するケースが出てきた。
③販売実務科
【訓練内容】
知的障がい者対象。スーパーのバックヤード、清掃等の技能訓練とビジネスマナー等の習得により、個々の特性に合った就職を目指す。
定員10名×2期、期間各6か月
④OA実務科
【訓練内容】
発達障がい者対象。PC操作、作業などの技能訓練と、コミュニケーションスキル等の習得により、個々の特性に合った就職を目指す。
一般職能訓練校で発達障がい者向けの訓練を受託しているのは全国で5校、四国では本校のみ。 昨年度は銀行への就職があった。
【22年度就職実績】
定員10名、期間1年/訓練修了人数10/就職人数8
【課題】
当該障がいは法定雇用率に対してカウントされません。そのため、入校後に障害者手帳を取得する方も多い。
訓練終了後、受講者の方々にヒアリング。13名の方に調査票への回答をいただきました。
以下、所感として。
○PCを活用した訓練場面は多いようです。
○法改正等により、発達障がいについては福祉施策がやや明確となってきましたが、法定雇用率ではカウントされません。雇用促進の面での法整備が必要。
○雇用ではなく納付金で済ませる企業等もまだまだ多いとのこと。コンプライアンス(法令遵守)が求められるところ。