今たびたび「年収103万円の壁」がクローズアップされています。
若者の暮らしが苦しいのは年収103万の壁があるからだという主張があるからでしょうか。
この辺の話しはだいぶ前から議論されてきており公明党としても改善に取り組んできました。
そのため実際のところ年収103万の壁はだいぶ改善されています。
現在の税制度では年収103万円までは非課税で、103万を超えた収入分から税が発生します。
例えば104万円の収入であった場合、103万には税は掛けられず、超えた1万円に対して税が課せられます。
なので104万に対して5%ではなく、1万円に対して5%なので500円です。
つまり、いきなり課税額が増えるという「壁」ではなく緩やかにその額が増えることになります。
また配偶者控除は?という話しもありますが、これもこれまでの議論から現在は控除対象は103万ではなく150万まで引き上げられています。
さらに150万を超えたところから段階的に控除額がきまるので、こちらも「壁」ではなく緩やかになっています。
ということは一体103万の壁とは何なんでしょうか?
強いて言えば2つ考えられます。
1つめは19歳~22歳の大学生などには特定扶養控除。
2つめは税制ではなく使用者側である企業独自の制度です。
特定扶養控除とは
1つめの19歳~22歳の大学生などを扶養している親には特定扶養控除といって63万円控除される制度があります。
高校を卒業してすぐに働きにでれば19歳~22歳であってもいうに年収103万は超えます。
ここでの税収については先に述べた通りです。
そうではなく親に扶養されている状態で大学生などがアルバイトをしたときに103万を超えた場合、親が63万円の特定扶養控除を受けることができなくなるということが「壁」だと考えます。
ということは全体というよりも、19歳~22歳の学生などを限定とした話しです。
学生の話しということであれば、この壁を103万から引き上げるのであれば、本来勉強に集中できる期間にあえてバイトの時間を長くすることを奨励するという話しになってしまいます。
そうであれば教育費無償化などの議論を進めることの方が私としては健全な議論のような気もします。
企業の独自制度
2つめは、企業独自に103万を超えると手当がなくなるといった制度が現在でも存在しています。
このことについては企業にも協力いただく必要があるので、社会全体でその意識を醸成させる必要があります。
今回の「103万の壁」が大きくクローズアップされたことで企業も協力いただけるのではないかなと期待をしています。
もうひとつの壁 社会保障の壁
もうひとつ働く方に関わる「壁」が存在します。
それが「社会保障の壁」である「106万の壁」「130万の壁」です。
これは税ではなく社会保障制度に存在する「壁」です。
年収106万を超えると厚生年金などの社会保障制度に加入することになります。
国民年金の基礎年金にプラスしてはいる年金制度であり使用者側と折半で支払うものなので、将来的には有利になる制度です。
それでも106万、130万を超えるとガクッと手取り収入が減るためまさに「壁」です。
私たち公明党としてもこの「社会保障の壁」についてはマニフェスト2024で次のように公約として掲げています。
働き方にかかわらず、ふさわしい社会保障を享受できる環境を整えるため、被用者保険の更なる適用拡大を実現します。
また、一定の年収を超えると社会保険料の負担が生じる「年収の壁」については、社会保険の負担と給付の公平性をゆがめることなく、短時間労働者がこれを意識せずに働くことが可能となるよう、「支援強化パッケージ」を実行し、さらに制度の見直しに取り組みます。
「年収の壁」について、与野党協議を重ねています。
ぜひ多くのかたが納得する議論をと思います。
賃上げこそ年収up
いずれにしても「年収の壁」と「年収up」が即イコールかというと少し疑問が残ります。
「年収up」については「賃上げ」を行うことが重要だと考えます。
日本で雇用されるそのほとんどは中小企業です。
中小企業が賃上げを行うための政策を私たち公明党は進めていきます。
このあたりの話しはまた後日改めて掲載します。



