軽減税率への対応要請 賃上げ、氷河期世代支援も
公明党政務調査会(石田祝稔会長)は29日、首相官邸を訪れ、菅義偉官房長官に対し、2020年度予算の概算要求に向けた重点政策提言を行った。
席上、石田政調会長は、人口減少・少子高齢化が急速に進む日本の現状を踏まえた上で、「必要な予算を重点化し、力強い経済成長の実現や、全世代型社会保障制度の構築に向けた改革を強力に進めてもらいたい」と要望。安定した政治基盤のもとで、国内外の重要課題の解決に全力を挙げるよう訴えた。
10月の消費税率引き上げと同時に実施される軽減税率については、個別の相談対応など必要な体制整備を図り、制度の円滑な実施と安定的な運用に向けた取り組みを強く要請。菅官房長官は、軽減税率に対応したレジの導入など「スムーズにいくようにしていきたい」と語った。
提言に盛り込まれた重点政策では、力強い日本経済の実現に向けて、最低賃金を、より早期に全国加重平均で1000円をめざすことなどを要望。17年度から実施され、19年度で期限が切れる雇用保険料率の軽減措置の延長や、年次有給休暇が1時間単位で取得できる制度の導入、就職氷河期世代に対するきめ細かな支援を求めた。
全世代型社会保障の構築に向けては、少子化を克服する取り組みを含めた将来像を展望した新たな会議体の設置を提言。幼児教育・保育、高等教育、私立高校授業料の「3つの無償化」の着実な推進や、出産育児一時金(現行42万円)の引き上げ、高齢者の就労を進めるための在職老齢年金の見直し、高齢ドライバーの安全運転支援などを訴えた。
申し入れに対し、菅官房長官は「(提言を)しっかりと受け止める」と述べ、予算編成過程で検討していく考えを示した。
席上、桝屋本部長は、2001年に当時の坂口力厚生労働相(公明党)がハンセン病訴訟で国の控訴断念を勝ち取るなど、元患者の人権回復に向けて公明党が果たしてきた役割に触れた上で、立法措置について「それに続く作業だ。次の国会に向けて作業が進むと理解しており、全力で取り組む」と強調した。
会合では、措置の内容を検討するために始まった原告団・弁護団と厚労省による協議を注視しつつ、超党派の議員懇談会と連携していくとの認識で一致した。
公明党の活気ある温かな地域づくり推進本部(本部長=桝屋敬悟衆院議員)は24日、内閣府で片山さつき地方創生担当相に対し、政府が6月中に取りまとめる予定の第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の基本方針(2020年度から5カ年)に向けた提言を行った。石田祝稔政務調査会長らが同席した。
提言では「地方創生の要は人」と訴え、特に東京一極集中を是正する必要性を強調。是正が進まない原因の一つとして東京と地方の賃金格差を挙げ、都道府県のランク分けで決まる最低賃金の引き上げ額を「できるだけ均一に引き上げることが重要だ」とした。
人口減少対策としては、女性の働き方改革、婚活支援の取り組みを進めるとともに、希望出生率1.8の達成に向け、地方創生と一体的な少子化対策の必要性を訴えた。
また、地方創生の取り組みが進んでいない自治体への人的支援、日本全国や世界から学生が集まる地方大学づくりの推進、地方創生推進交付金などの継続・拡充や企業版ふるさと納税の拡大なども求めた。
片山担当相は、公明党の提言に対し、「(基本方針に)しっかり書き込んでいきたい」と述べた。




