自治体独自の休業支援踏まえ
安倍首相に桝屋氏
衆院厚生労働委員会は17日、安倍晋三首相が出席して質疑を行い、公明党の桝屋敬悟氏が、政府の「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」のうち、地方自治体向けに創設する1兆円の「地方創生臨時交付金」に関して質問した。
桝屋氏は、緊急事態宣言を受け、各自治体で休業要請に応じた事業者に対する独自支援が検討され、財源として、同臨時交付金の活用が期待されていることに言及。ただ、同臨時交付金は、使途として他にも重要度の高い対策が検討されていることから「よほど整理しないと1兆円では足りない事態になる」と指摘し、何らかの充実を図る必要性を訴えた。
安倍首相は「(使途などを)自由度の高いものとすることで、1兆円の予算が十二分に効果を発揮できるようにしたい」としつつも、「さらに今後、地方の声に耳を傾けたい」と強調した。
公明、政府に経済対策提言
収入減の人に10万円
事業継続へ 社会保険料の延滞金も減免
公明党の新型コロナウイルス感染症対策本部(本部長=斉藤鉄夫幹事長)と政務調査会(石田祝稔会長)は31日、首相官邸に安倍晋三首相を訪ね、新型コロナの影響を踏まえた政府の経済対策取りまとめに向けて、現金給付や資金繰り対策強化といった家計、企業への大胆な支援策などを盛り込んだ経済対策の提言を手渡した。斉藤本部長は「リーマン・ショック時を超える国費20兆円、事業費60兆円以上の対策を措置すべきだ」と要請した。安倍首相は「(対策の)方向性は公明党の考えと同じだ」と応じた。
提言のポイント
一、収入が大幅に減少するなど深刻な影響が生じている人に1人当たり10万円給付
一、公共料金や社会保険料の支払い猶予と延滞金の減免
一、中小企業・小規模事業者への給付金制度を創設
一、雇用調整助成金の助成率を最大10分の9まで引き上げるなど制度拡充
一、文化芸術・スポーツのイベント自粛要請に伴い収入減となった団体・個人への支援
一、サプライチェーンの毀損リスク分散のため、生産拠点を多元化
一、オンライン診療の導入支援と保険適用
収益減など打撃を受けている企業の事業継続支援では、政府系金融機関だけでなく、民間金融機関の融資においても実質無利子化を促す支援策を要請。中小企業・小規模事業者対策では、資金繰り支援の拡充とともに、フリーランスなど幅広い職種を対象にした給付金制度の創設を提唱した。
雇調金 最大9割補助
雇用の維持・確保に向けては、企業が従業員に払う休業手当などの一部を補助する「雇用調整助成金」(雇調金)の助成率を中小企業で最大10分の9まで引き上げるとともに、教育訓練費を最大6000円まで増額するよう制度の拡充を要望。文化芸術・スポーツなどのイベント自粛要請に伴う対応について、収入減となった団体やフリーランスといった個人に対する支援策を求めた。深刻な雇用不安を招かないよう、内定取り消しや派遣切り、雇い止め防止対策も併せて訴えた。
景気の浮揚策に関しては、旅行商品の割引など需要回復キャンペーンの実施を提案。旅行業や飲食業、イベント業などを中心に、幅広く使えるクーポン・商品券の配布で消費を活性化するよう要望した。さらにサプライチェーン(物品供給網)の再構築支援に向けて、生産拠点の多元化への支援を求めた。
このほか、感染拡大防止のための当面の対応として、治療薬・ワクチンの研究開発への支援をはじめ、医療提供体制の整備、オンライン診療やテレワークの導入支援なども盛り込んだ。
飲食店営業、判断基準を明確に
委員会質疑で桝屋氏
17日の衆院厚生労働委員会で公明党の桝屋敬悟氏は新型コロナウイルス感染症に関して、経営悪化時に雇用を維持する雇用調整助成金のうち、従業員の教育訓練を実施した場合の加算額を引き上げるよう求めた。
桝屋氏は、リーマン・ショックが起きた2008年に加算額を1200円から最大6000円に引き上げた過去の対応に触れ「大変に喜ばれ、多くの事業者が(訓練を)実施した」と強調。その上で、不適切な受給を防ぐ観点から業種や地域を限定しつつ、今回も引き上げを検討するべきだとして「必要なことは何でもやるという姿勢が大事だ」と力説した。稲津久厚労副大臣(公明党)は「過去の取り組みを参考にしながら検討したい」と答弁した。
事業継続 力強く支援
資金繰り悪化防ぎ、雇用守れ
公明党新型コロナウイルス感染症対策本部(本部長=斉藤鉄夫幹事長)は4日、首相官邸に菅義偉官房長官を訪ね、肺炎など同感染症拡大による経済への影響が広がっている現状を踏まえ、経済対策を中心とした第3次緊急提言を行った。席上、斉藤本部長は2月下旬から党として観光業や経済界など各種団体から要望を聴取してきたと強調。現場の声を提言に反映させたとし、「今年度予算の予備費を活用し、緊急性の高い施策から迅速に実行してもらいたい」と要請した。菅官房長官は「しっかり対応していく」と応じた。
提言のポイント
▼ 旅館、飲食店の特別貸付枠を増額
▼ 中小企業に無利子・無担保融資
▼ 休校に応じた農産物の需給安定
▼ 減収となるフリーランスも補償
▼ 中国進出企業へ情報提供の充実
提言では、経済対策の柱として(1)資金繰り・助成金支援などのさらなる拡充(2)事業の継続支援(3)正確な情報発信・提供の充実(4)サプライチェーン(部品などの供給網)の維持に向けた対応(5)終息後の需要喚起対策――の五つを掲げ、政府として適切かつ万全の対策を講じるよう強く求めた。
具体的には、旅館や飲食店などに融資する「衛生環境激変対策特別貸付」について、貸付限度額の引き上げを要望。中小企業・小規模事業者に対する無利子・無担保での融資実施など政府系金融機関における柔軟な対応を求めた。雇用調整助成金に関しては、事業主の負担額に対する助成率の引き上げや、非正規雇用などへの対象拡大を盛り込んだ。
個人事業者・自営業者などへの支援では、全国の小中学校・高校の休校などにより減収となるフリーランスの実態を踏まえた支援の重要性を指摘。これに対し菅官房長官は「政府として、しっかり取り組まなければならないと考えている。踏み込んで何らかの形で支援したい」と応じた。
また提言では、休校に伴う影響により、農畜産物の需要が減少していると指摘。特に生乳に影響が及んでいるとして、飲用乳を加工乳に振り向ける際の差額補填を求めるとともに、出荷時期が重なる花卉など需要の減退が顕著な品目への支援を強く要請した。さらにはサプライチェーンの維持に向けた対応として、テレワーク導入などを行う中小企業・小規模事業者への補助金申請の要件緩和といった優先的な措置を講じることも要望した。
医療機関などにマスク優先配布
斉藤本部長は、党の要請を踏まえて、政府が10日にも取りまとめる緊急対応策第2弾に反映させるよう強調した。
その上で、マスクや消毒液などの物資が医療機関や持病のある人に行き届いていない現状に言及し、「真に必要な人々に対してマスクを配布できる体制整備を」と求めた。
今後の感染症終息を見据えた国内旅行などの需要喚起策の必要性にも触れ、インバウンド(訪日外国人旅行者)が勢いづく支援の検討を併せて提唱した。
感染症対策で公明、首相に提言
検査迅速化へ 最新技術、柔軟に導入
公明党新型コロナウイルス感染症対策本部(本部長=斉藤鉄夫幹事長)は6日、首相官邸で安倍晋三首相に対して、同ウイルスによる感染症の対策に関する緊急提言を手渡した。この中では、地方における検査・治療体制整備への支援や、検査の迅速化に向けた最新技術の導入、産業への影響把握と支援などの対策を、自治体と連携して実行するよう要請した。安倍首相は「国民の命と健康を最優先に、やるべきことはちゅうちょせず決断、実行していく考えだ。必要な対策を予備費の活用も視野に検討していきたい」と応じた。
主な要望内容
◎地方における検査・治療体制整備への支援
◎帰国者・接触者の「外来」「相談センター」の設置促進
◎ウイルスを検知するPCR検査を民間機関で実施する体制構築や、処理時間短縮に向けた最新技術の柔軟な導入
◎マスク・消毒薬不足への対応
◎国民や地方自治体への適切な情報提供の強化
◎観光業など産業への影響把握と事業継続などへの支援
◎軽症例患者や無症状病原体保有者への対応方法の統一的マニュアル(多言語版含む)の作成
冒頭、斉藤本部長は提言について、党対策本部での議論や全国の公明議員から寄せられた現場の声を取りまとめたとして、「犠牲者を一人も出さないという決意の下、政府と与党で連携して頑張っていきたい」と力説。政府と地方自治体との緊密な連携や、検査の迅速化に向けた既存の規制にとらわれない柔軟な対応を求めた。
収束へ日中の協力強化を
さらに、「早期収束を図っていく日中両国の協力が必要だ」と強調。安倍首相は、中国湖北省武漢市からの邦人帰国のチャーター機受け入れなどで、中国側からの配慮があったとの認識を示し、「中国の対策が進むよう、できるだけの協力をしたい」と述べた。
提言では、地方でも不安が高まっていることから、検査や医療体制の整備を支援するよう要請。国民や地方自治体への適切な情報提供の強化も求めた。
また、感染疑い例を診察する「帰国者・接触者外来」と相談・調整に応じる「帰国者・接触者相談センター」の設置促進を要望。軽症例患者や無症状病原体保有者への対応方法の統一マニュアル(多言語版含む)の作成を提案した。
ウイルスを検知する検査(PCR検査)の迅速化に向けては、昨年10月に実用化された国立研究開発法人・産業技術総合研究所(産総研)開発の最新技術を活用するため、「既存の規制や制度にとらわれず柔軟な導入に向けて検討すること」と訴えた。マスクの店頭不足や高騰が目に余る状況があるとして、消毒液を含め、何らかの対応を検討するよう求めた。
また、経済的な影響を巡っては、中国人旅行客の減少や宿泊キャンセルが発生した観光業者への事業継続支援を含め、産業への影響の実態把握と支援を行うよう要望した。

公明党全世代型社会保障推進本部(本部長=石田祝稔政務調査会長)は18日、首相官邸で安倍晋三首相に対して「中間提言」を手渡した。政府の全世代型社会保障検討会議も中間報告を取りまとめる予定。提言では人生100年時代を見据え、年金、雇用・労働、医療、介護、子育て支援の各分野で、誰もが安心して暮らせる社会保障の構築に向けた取り組みを提案した。首相は「来年夏の最終報告に向け、公明党からの提言も踏まえて、さらに議論・検討を深めたい」と語った。
(年金)「厚生」適用段階的に拡大
(雇用)70歳就業や中途採用促す
(医療)75歳以上1割負担基本に
(介護)予防、認知症施策など強化
(子育て)多様な保育の受け皿整備
提言では、まず全世代型社会保障について「将来の社会保障のあるべき姿を示す中で、開かれた議論によって構築するべきだ」と強調。支え手である現役世代の負担への配慮も訴えた。
年金については、高齢者や女性の就業率上昇を踏まえた対策を提唱した。パート労働者への被用者保険(厚生年金・健康保険)適用拡大は「可能な限り進めるべきだ」とした上で、保険料を労使折半することから「一定の時間をかけて段階的に行い、中小・小規模事業者への支援策もセットで実施を」と主張。対象となるパート労働者に保険加入の利点を丁寧に説明し、希望に応じた就労ができるよう支援することも求めた。
賃金と年金の合計が一定額を超えると年金が減る「在職老齢年金制度」は、60~64歳の基準額である月28万円を、65歳以上と同じ47万円に引き上げるよう要望した。65歳以上は、同制度による就労抑制効果が明確ではないことから、まずは検証を行うべきだとした。
雇用・労働では、高齢者の活躍へ、70歳までの就業機会確保を事業主の努力義務とする法改正を提案。就職氷河期世代支援として、中途採用の促進も要請した。
医療では、75歳以上の後期高齢者の窓口負担割合(原則1割、現役並み所得者3割)を巡る議論があることを踏まえ、医療を受ける機会が多い後期高齢者の窓口負担は「平均的には、実際に支払っている額は他の世代と変わらない」と指摘。「現行の原則1割負担という仕組みを基本として、具体的な影響を丁寧に見つつ、負担能力に応じた負担という観点に立って慎重に検討するべきだ」とした。
首相は「相当、慎重に検討している。個々の影響をよく見て、丁寧に議論したい」との意向を示した。
介護を巡っては、介護予防に取り組む市区町村への支援拡充や、介護支援専門員(ケアマネジャー)の処遇改善を要望した。また、国を挙げて認知症施策を進めるため、自民、公明の与党両党が衆院に共同提出した認知症基本法案の成立に全力を尽くすとした。
子育て支援については、幼児教育・保育無償化の着実な実施とともに、待機児童の解消に向けて多様な保育の受け皿整備を求めた。
【山口】公明党の桝屋敬悟衆院議員は15日、幼児教育・保育の無償化に関する実態調査のため、山口市の認可保育所「おおとり保育園」を訪問し、同園の赤松康乃園長のほか、他園からも集った保育施設関係者と意見を交わした。石丸典子・山口県議が同行した。
赤松園長らは、これまでは保育料と一緒に口座引き落としで徴収していた副食費(おかず代)について、「無償化後、副食費は園が現金で徴収している。副食費が実費負担であることを知らなかった保護者への説明や、徴収の手間など事務的負担は大きい」と言及。また「2歳児保育が無償化の対象でない世帯でも、子どもが満3歳児入園の場合、認定こども園などでは無償になる。それで転園させるケースもある」と指摘していた。
桝屋氏は「制度の改善に頂いた声を生かしたい」と語っていた。







