釧路をどんな街にしたいか?
そう聞くとそれぞれに思いを語ってくれます。
子育てしやすい街。
遊ぶところがたくさんある街。
多くの観光客に来てもらえる街。
住み続けたいと思える街。など。
今、釧路駅周辺の再開発について市民の間で様々語られています。
広報くしろ5月号(リンクあり)に2ページを割いて掲載された駅周辺再開発に関する計画です。
JRの鉄路を高架にして、それと一緒に駅周辺を再開発し、ウォーカブルな街を作ろうというもの。
昨年末から今日まで市内の事業者や市民の皆さんとお話する中で、鉄路を高架にしてなぜ共栄大通と北大通の道路を直線でつながないのか?
駅前に広場作って誰が来るのか?
ウォーカブルって積雪寒冷地で誰が歩くのか?などの声が寄せられています。
以前も書きましたが2月定例会でこの市民の声を質問させていただきましたが、市長との議論はあまりかみ合わない状況でした。
市長はこれまで30年にも及ぶ中心市街地の活性化へ向けた都市整備でなぜ賑わいが戻らなかったのか?を考えた時、車中心の都市整備を進めたからで、これを人と公共交通中心のまちへ変える必要があるとの認識です。(概ねこんな感じ)
ですから、共栄大通と北大通の道路を直線で結ぶと、交通量が増えウォーカブルな街に出来ないのでL字のバス専用道路としたと現計画について語られました。
しかし、釧路市はこれまで北大通を中心として歩行性を高めるためにバリアフリーにしたりカラー舗装にしたり、無電柱化にしたり、リバーサイドやシビックコア地区などを整備したり、幸町緑地なども整備しました。
居住人口を増やすため、公営住宅の整備も行い、以前は南大通りからまちなかを回るくるりんというバスも走らせましたが、それでも賑わいは取り戻せなかったのです。
それで今駅前に広場を作って人が歩くのでしょうか?甚だ疑問でしかありません。
ドアTOドアで市民は車で移動します。近い将来はその車も自動運転になり、益々車への依存度が高まるでしょう。
その将来像を描けばできる限り車での移動をスムーズにさせることが必要です。
もちろん防災の点も重要で、避難経路は多ければ多いほどいいわけです。
そしてゼロカーボンに向けての取り組みでも最短距離で目的地に到着することで無駄なCO2の排出抑制にもなります。
そのような事もあり、今日は公明党議員団で市長に対し提言書を提出しました。
1,鉄道高架については、2か所の跨線橋更新との事業負担の比較並びに防災上の利点について広く周知を図り、市民の合意形成に努めること。
2,駅の南北を接続する街路整備については直線化を優先すること。
3,緊急代執行等諸制度を最大限に活用し、空きビルの解体を加速させること。
4,駅周辺に立地させる公共施設等について幅広く市民の意見を募り、早期に具体案を示すこと。
5,人口減少が避けられない地方都市の実情を考慮し、区画整理事業については最小限の範囲とし、市民の将来負担を抑制すること。
6,北大通の車線数は現状を維持し、パーキングメーターを設置すること。
7,中心市街地にある道路の一方通行を解消すること。
8,実証実験を通して賑わいの創出に向けた市民合意の形成に努めること。
以上8項目を提言しました。
今後はさらに市民意見を聞くよう口頭でもお伝えしたところです。
何十年先に今日の市街地整備が失敗だったと言われないようしなくてはなりません。市民の皆さんも声を上げる時です。