市民の意見は?
市民の声を聞き、政治に繋げる活動をする市民団体「シンキング釧路」主催の「釧路駅・周辺整備を考える市民の集い」が開催され、講師として参加をいたしました。
シンキング釧路の澤崎共同代表が2月の市議会を傍聴され、私が行った代表質問のうち、中心市街地活性化についての市長との質疑の様子を市民に聞いてもらいたいということで、3度めまでの質問をテープ起こしし、正確にお伝えするプレゼンを行いました。
1回目の質問では、市の構想では駅前広場を作ってウォーカブルな街づくりを進めるという事ですが、多くの市民がなぜ北大通りと共栄大通りをまっすぐ繋がないのか?という疑念から市長に問いただしました。
市長からは
「この都心部まちづくり計画は都心部を車優先から人と公共交通を中心とした空間に変えるという基本的な考え方を土台として、都心部への通過交通の流入を抑制するとともに歩いて楽しめる歩行空間を広げるなど、都心部の賑わい創出に繋がるウォーカブルな道路空間の構築を目指している。その空間を実現していくにあたり、北大通と共栄大通を直線で結び一般の車を通行させた場合、通過交通が北大通に集中しウォーカブルな道路空間の構築が存在しなくなる。あわせて賑わいの拠点として計画してる駅周辺が、中心を貫く車道によって東西に分断される。という形になり「人」中心の空間、これを作り上げることが難しくなる。計画の根幹である都心部を車優先から人と公共交通を中心とした空間に変えるというまち作りのベースである基本的な考え方を実現することが難しくなってくるものと考えている。」と答弁(答弁そのまま)
また、駅前にはどんな公共施設を持ってくるのか?という問いに市長は
「駅周辺に整備する公共施設は多くの人が集まるような施設を想定しており、例えば文化機能、交流機能、子育て支援機能などを、まち作りの考え方や暮らしをベースに市の拠点を置きながら、中心部には様々な機能というものを集積していく形によって賑わいを作っていく。中心市街地、どうしてこのような形になってきてるのかという街の構造も一つございますけど、あの地域に出店がなかなかためらう部分があります。これはまさにアベレージの人の存在です。平日の場合は、行政機関等々もある中で、一定程度の人の流れがあるが、土日の一定程度のアベレージを上げていくことによって、この中心地のエリアでいろんなビジネスチャンス、出店チャンスの環境を作れる。となると土曜日曜に人が来れる、そのような形の機能を持っていくことが必要だと考えている。新年度はパブリックコメントを活用していきながら市民意見の集約に努めてまいりたい。」(答弁そのまま)
要するに人中心にした駅前広場の構築、歩いて賑わいを創出するウォーカブルな道路空間を作るというもの。
これに対し、私の二回目の質問では
「釧路市は平成12年3月に中心市街地活性化基本計画を作り、駐車場の整備、都心部循環バスくるりんの運行、歩道のカラー舗装、釧路川リバーサイドの整備、幸町公園からシビックコア地区への動線の整備、耐震旅客船ターミナルから幸町緑地の整備、北大通3丁目・4丁目の民間ビルの整備などを進め、回遊性のある面的な中心商業地を形成してきた。
しかし、活性化には繋がらなかった。すでにウォーカブルな街になってるのに、人は歩いていない。その反省もなしに今また駅前に広場を作って活性化が進むのか?」と質問(要旨)
これに対して市長はちょっと長いですが次のように答弁してます。
「まさしく都心部のまちづくりで私からずっとお話をしてきたポイントのところをご質問いただきまして誠にありがたいなと思います。そうです。ですからまずこの地域は30年以上、中心部の活性化といって取り組んできて、成果が上がらないっていうことは、なぜなんだろうかって考えていかなきゃいけない。人を居住させていこうという事で一番最初は借り上げ住宅。それからスタートしていきながら、北海道の道住も含めて行いました。川北の市営住宅もそうです。民間のマンションもありました。そこの中で賑わいっていうのが出てきたのかっていうと、なかなか出てこない。併せて、中心市街地活性化を取り組みながら、一番最初は二十三、四の事業があり、いっぱい取り組みながら進めてきて、賑わいが出てこないということは、それはなぜかっていうことを考えていかなきゃいけない。もう一度今までの都市計画、まちの中でどうやって進めてきたのかっていうことを見ていく中で、ベースになったのが、車中心の中の都市計画ということであります。もちろん地方都市でありますから、車が必要だ。これはもうなくてはならない。これは重々踏まえた状況の中で、全てが車中心のまち作りが行われていったときに、それは賑わいができている例は例えば日本で、もしくは世界で1ヶ所でもあるんだろうかということでございます。
釧路リバーサイドこれに対しましても、まさに日本の中であんな街の中を洪水のないこういった中で穏やかな環境というところは他にない、あるいは世界基準。と言われております。なぜその一番いいところが駐車場なのか。ということであります。様々な景色あるところが、まず駐車場がなければそういう形の中でありまして、本来はいろんな形でもっと活用できるし、手法があるのかなっていう部分の中ですよね。ですからそういった意味で、いろんな国内の様々な街、にぎわいのところどういう形になってるか、もちろん世界私は行ってませんけど、いろんな情報もらいながら進めていく。そのときに賑わいっていうのが、人が集うところ、こういったところが充実されてるっていう背景があるということ。ここのところを様々専門皆様方もご意見いただきながら進めていきたいということであります。
そしてこの中心地、今この状況の中で、みんながそこに行くのか、これはまさに消費者というか住んでる方がこの感情もこれもよく理解するものであって、でもそのときに同じことを話しました、じゃあ事業者という立場でいきましょう。つまりビジネスの観点でいったとき、そのときに、あそこの場所に人のいないっていうか通らないところ、そういったところに出店する人がいるんだろうかっていう出店するときはどういった考え方で出店してるかってございます。実際私も様々な会社の方に北大通りの誘致というか、営業活動、これ進めていってたわけでございます。来てくれても北大通りやその周りには来てくれませんでした。それでどういう形なのかっていうと大体多くのところとが、先ほどもちょっとお話しましたけどアベレージでの人の通行ここんとこがないところは、つまり出店の対象外と言ったらいいでしょうかこのような形の中で考えているっていうことでございまして、ということは、これも逆に言いますと、人の歩くエリアを作ってくると、そこは確実に充実されてくるという、つまりビジネスチャンスのエリアを作るっていうことなんです。
そのビジネスチャンスがある、つまり地域を充実させるエリアを誰が作るのかと。言う通りでございます。そこの中でそれを作るのは、誰か他の人も作ってくれるしょ、これじゃできません。ここに住んでる今の我々がその環境を作ることによって、それで充実されていくんじゃないですか。ですから、皆さんこういったまち作りの中でご協力を得られないかと、様々と考えて、プラスもマイナスもある。そこで意見ある。しかし、今まで取り組んできた形の中では、ここに賑わいは作られなかった。ですから、「人」中心という様々なところを見た中でのエリアを作っていこうという理念というか、考え方のここのところを申し上げさせていただいたところでございまして、まさにそういう意味ではしっかりと過去の事例、こういったものを検証していきながら、現状どうなってるかということを踏まえながら進めているということでございます。」
この答弁から感じるのは釧路市民の日頃の行動を全く理解していないという点です。
全国でも駅周辺の再開発で賑わいを創出した地方都市はあるんでしょうか?お隣の帯広市も旭川市も鉄路高架事業で再開発しましたがどうでしょうか?
結局は一時的に人は新しいものに引き寄せられますが、しばらくするとこれまで同様郊外に戻っていきます。
そこに新たにビジネスチャンスはあるのでしょうか?
市長が足蹴に通い誘致したカフェも残念ですが駅周辺ではなく昭和に出店でした。ここはそもそも人が歩いている場所ではなく、車の交通量が多い場所。
北大通りと共栄大通りをつなぎ通過する車を増やすことの方がよっぽど活性化につながると思います。
参加者の多くから賛同の声をいただきました。
広報くしろ5月号には市の進めている高架と駅周辺の再開発について特集が組まれます。
それを見て、さらに市民の意見を聞いて歩きたいと思います。
あ、ちなみに私のこれまで聴いてる声で、市の進める駅周辺再開発に賛同されている方はいません。