そういえば観楓会って最近聞かなくなりましたね。
昭和の時代は職場で紅葉のきれいな山間部の温泉に行って日頃の仕事の疲れを癒していましたが最近はどうなんでしょう?
今日、阿寒湖に行ってふとそんなことを思い出していました。
さて、まりもを守る。その根本は周辺の自然環境をいかに守るか?という事です。
守るというのには様々意味があり、全く人を入れずに自然のままにするのか?或いはある程度人が手を加えて保全するのか?と大きく分けるとこうなります。
阿寒湖温泉地区の森林は前田一歩園財団が自然再生に近い形で、少し手を加えて森林を更新させています。
今日は昨年に引き続き、釧路市議会林活議連の活動で前田一歩園財団が行っているまりも生息地を守るための森林整備について現地視察を行いました。
阿寒湖のまりも。球体まりもは世界で阿寒湖にしか生息していない非常に希少なものです。
その生息地のチュウルイ湾に注ぎ込むチュウルイ川、ポンチュウルイ川上流域の森林整備はどうなってるのでしょうか?
一般の方は入林できないエリアに今回はご案内いただきました。
基本的にチュウルイ川から100mは一切手を付けないエリアとしています。
これは雨などにより土砂の流入を食い止めるためです。
そしてその100m以上離れた地区では森林環境譲与税を活用した市の補助事業により、10%の樹木伐採を行い、広葉樹と針葉樹の割合を3:7に保ちながら更新。そしてさらに川から離れた場所は20%の伐採をしながら更新をしています。
と言っても毎年伐採するわけではなく11年に一度の割合だそうです。
伐採の仕方も大きく成長するであろう樹木を残し、その成長に影響のある木を切ったりします。
逆に立ち枯れした木をそのまま残しているケースもあり、これは野生動物(主に鳥)などの採餌に役立つものとなり、景観や野生動物への配慮も欠かせない要件です。
森作りは数十年先でなければその結果を見ることができません。
今日参加した若手議員には30年後にもう一度ここにきて、森がどうなったかを確認してほしいとお願いしました。
私は30年後、この木はどこまで伸びてるのでしょう?
チュウルイ川の下流域には水位計、水温系、そして毎日水を採取してそのデータを集積しています。
雨の後は少し土砂が入り込むようです。
非常に地味な作業で、誰もこういう陰の功労を知らなかったりしますね。
こうして地域の宝である阿寒湖、そしてまりもは守られています。