日本国内には40種以上の日本固有種のサンショウウオがいて、よくテレビに出るオオサンショウウオもその一つ。
北海道にはエゾサンショウウオという固有種がいて、世界で北海道にだけ生息しています。
キタサンショウウオはロシアに広く分布してますが、日本では釧路湿原にしか生息していない非常に希少な生物でしたが、近年上士幌町でも見つかり、道内ではこの2か所の分布となりました。
私も春先に未調査地を見て回りながら生息確認をボランティアで行ってますが、ありそうでない、居そうでいないのがキタサンショウウオです。
古い文献で上士幌町にキタサンショウウオがいたというのがあり、両生類などの生息調査中偶然に発見され、DNAなどの調査の結果、釧路湿原のキタサンショウウオとは別の系列だとわかりました。
今日は博物館でキタさんトークというシンポジウムが行われましてお話を聞いてきました。
2020年のレッドリスト改訂により、これまで準絶滅危惧だったものが絶滅危惧IB類となり、今年1月には種の保存法に基づく特定第2種国内希少野生動植物種に指定され、捕獲などの罰則が強化されたとのことです。
釧路市と標茶町では天然記念物に指定されていますが、上士幌町も7月には指定の見込みとか。
キタサンショウウオは湿原の奥深くにいるのではなく、私たちが何気なく普段過ごしている住宅地のすぐそばにいます。
近年、太陽光発電所などの建設でその生息域がどんどん失われてきていまして、保護に力を入れないといけません。
氷河期の生き残りのキタサンショウウオ。先人が釧路に住む以前からこの地に住み続けてきたキタサンショウウオ。
地域の宝として残していきたいですね。