定例3月議会
一般質問で取り上げた項目は以下の2点です。
①本市の情報セキュリティ対策について
②公立保育園再編計画と保育士負担軽減について
①は昨年神奈川県で発生した県庁使用のHDDがネットオークションで転売される情報事故を受け、本市の対策やその徹底の状況について質問しました。
自治体が市民から預かる個人情報は量・質とも膨大かつリスクの高いものばかりです。倉吉市には個人情報保護条例や情報セキュリティポリシーといったルールはあるもののそれらが適正に履行されているか担保するものがありません。この点において有効な取組みとなるのが情報セキュリティ「監査」の実施です。今や多くの民間企業でも行われ、国もガイドラインを示して全国の自治体にその実施を求めているものの本市は未実施であることから、市長へその実施を求めました。市長から「必要な対策であると思う。まずは内部監査から取り組んでいきたい」との答弁を得ました。
②は今議会に提出された市立西保育園の閉園に関する議案について、市が示す閉園理由(少子化の進展・施設の老朽化・不足する保育士の適正配置)に合理的な根拠や妥当性があるのか?と、仮に閉園が決定した場合に在園者への十分な転園支援が確約出来るのか?など計画の疑問点を市長に質しました。そしてそれらを踏まえて今議会最終日の採決に臨みました。
結論として私は提出議案に「賛成」つまり西保育園の閉園を選択し、本議案は賛成多数で可決・成立致しました。
これまでの議会活動で最も重く難しい判断でした。棄権退席を含め最後まで迷いましたが、結果的に存続を望む保護者の方の願いに応えられず大変申し訳なく思っています。
市会議員として今回自身の判断基準としたのが
・公立保育全体の質の向上を図れるか?その為の保育士の負担軽減に繋がるか?
・今後も多様化するであろう新たな保育ニーズ(※)を必要とする方の受け皿が確保出来るか?です。
(※長時間保育・休日保育・発達障がい児への早期対応・女性の就業率上昇に伴う入園児の低年齢化)
これらを基に、西保育園保護者・市・他の市立保育園関係者・市民の計4者への聞き取りを重ねたうえで判断致しました。
一方でこれまでの市側の対応には、保護者への説明不足や信頼関係が築かれていないなど反省すべき点があります。これらを指摘するとともに、行政の政策によって環境の変化を強いられる方への「補償」の観点から転園支援は在園者の希望通り行わなければならないことや、再編計画の俎上にのっているその他の市立保育園でも今後、同様の不安や混乱を招かないよう、閉園や統廃合の本格的な動きに入る際の具体的な数値基準(入園児数など)を設けることを提案しました。また再編計画自体の中身についても、本市の保育環境を取り巻く社会的要因の記述やどの園を統廃合するかなど市民に負担を求める内容ばかりで在籍者支援に対する視点に欠けることから、市の責務を計画に明記するよう求めました。市長からは前向きな答弁を頂きました。
西保育園の閉園は来年3月末の予定です。市は今後在園者への個別面談を通して一人一人に応じたきめ細やかな対応を目指すとしています。引き続き同僚議員とともに注視し必要に応じて市への働きかけを行っていきたいと思います。