区民生活を守る平成24年度予算編成、

「行政コストの見える化」に向けた新たな公会計制度、

区民ニーズにこたえる行財政改革の推進、

高齢者施策の充実、

観光施策・フィルムコミッションの設立について

 

 

質問1.平成24年度の予算編成について

 

1.防災都市江東の実現に向けて
(ア)地域防災計画の見直しを
(イ)防災協定の進捗状況と今後の展望は
(ウ)臨海部液状化の完全復旧と民間建築物の耐震化促進は


2.区民生活を守る予算について
(ア)扶助費、民生費の施策予算は積極的に進めていくべき
(イ)中小零細企業の支援、災害復旧特別資金や景気対策資金・融制度の継続実施を


3.「健康長寿日本一の江東区」の予算を
(ア)本年度実施した前立腺がん検診の年齢の拡充を
(イ)受診率の低い胃がん検診、肺がん検診の受診率向上を
(ウ)白内障、緑内障など視覚障害の予防にむけて総合的な「眼科検診」の実施を

 

 

区長 答弁

 

1.(ア)真の防災都市江東の実現へ新たな「江東区地域防災計画」に必要な予算を確保する。
(イ)区内企業や学校法人と締結、更なる拡充に努めていく。
(ウ)国庫補助など財源確保に努めつつ早期復旧を図っていく。
 
 

 

 

2.(ア)区民に必要な施策を、積極的に取り組んでいく。
(イ)資金繰り支援を強化しており更なる延長を検討する。
 
 

 

3.(ア)対象年齢の拡大について必要性を検討していく。
(イ)電話申込の検診も加えて受診率向上を目指していく。
(ウ)眼科疾患による生活機能低下の予防、重症化の防止に向けて、中年期の区民を対象に、検討していく。

 

 

質問2.健全な財政運営にむけた、新たな公会計制度を

 

1.「行政コストの見える化」を図る公会計制度(企業会計の発生主義による複式簿記)の認識と評価は
 
 

 

2.本区での経緯と検討状況は
 
 

 

3.公会計制度を導入すべき
4.総務省基準モデルを採用した総括的な財務諸表の作成を、早期に実施すべき

 

 

政策経営部長 答弁

 

1.財政の透明性や説明責任を果たす手法の一つと考える。
 
 

 

2.庁内検討組織を設け、総務省改定モデルによる財務諸表作成公表を行っている。
 
 

 

3.慎重な検討を要するが、財務諸表による経年推移や他自治体との比較分析結果を、区民へ積極的に公表するよう努める。
 
 

 

4.国の議論などを注視し、改めて検討していく。

 

 

質問3.区民ニーズに応える、行財政改革の推進について

 

 

1.江東区行財政改革計画をふまえ本区の基本姿勢と今後の計画推進の考え方は
 
 

 

2.行政運営手法の見直しを
(ア)南部地域へ青少年センターの設置を
(イ)児童館事業と共に庁内横断的な連携体制を
 
 

 

3.公共施設マネジメント白書の作成と客観的なデータによるアセットマネジメントに取り組むべき

 

 

区長 答弁

 

1.財政基盤の確立等区政の実行力を基本に毎年度、進捗状況を検証し、

2.

適宜見直しを図る。
(ア)今後、検討議論していく。
(イ)横断的連携を進めていく。
3.公共施設情報管理システムを活用し、効果的改修等を検討し長期計画に反映させる。
 

 

 

 

質問4.思いやりのある、新たな高齢者施策について

 

 

1.定期巡回・随時対応型訪問介護看護について
(ア)運営状況を把握し積極的な展開を図ることが大切
(イ)事業者が高い専門性を身につけられる支援をすべき
(ウ)区民へ広く周知しては
 
 

 

2.介護認定を受けていない高齢者も利用可能なショートステイ事業を、区独自で実施しては
 
 

 

3.第5期介護保険料改定で、高齢者負担抑制を実施すべき

 

 

福祉部長 答弁

 

 

1.(ア)実施自治体例も参考にし、状況を的確に把握し判断したい。
(イ)専門性を発揮できるよう事業者と協議していく。
(ウ)ケアマネージャーに理解を求め協議等を行っていく。
 
 

 

2.実施していく。
 
 

 

3.負担抑制のための充分な配慮を行っていく。

 

 

質問5.観光施策・フィルムコミッション設立について

 

1.27年度より早期に設立を
 
 

 

2.官民協働にして取り組むべき

 

 

地域振興部長 答弁

1.意義があり検討していく。
2.進め方を広く検討する。

 

 

 

 

以下は、上記内容の議事録です。

 

2011.11.24 : 平成23年第4回定例会(第13号) 本文 (江東区議会HPより) 

 

◯16番(細田勇議員) 江東区議会公明党を代表して、大綱5点にわたり質問させていただきます。
 大綱の1点目、山崎区長2期目の初めとなります平成24年度予算編成についてお尋ねいたします。
 まず、防災都市江東の実現に向けてです。
 被災地に私も行ってまいりましたが、歴史に残る3.11東日本大震災を受けて、「想定外」という言葉が国民にとって現実のものとなりました。災害は仮借なく社会的弱者の町を襲います。自然災害に対する人知の挑戦とも言えますが、想定外という言葉を打ち破る地域防災計画の策定が喫緊の課題です。この言葉を使用しない想定シミュレーションを江東区で展開し、迅速で正確な情報のもと、支え合う地域社会、ハードの整備、ソフトの充実、自助・共助・公助の体制を確立した防災対策が必要なことは論をまちません。
 そこで、3点伺います。
 1、本区防災対策の現況を踏まえた地域防災計画の見直し、2、防災協定の進捗状況と今後の展望に向けて、3、本区臨海部液状化の完全復旧と民間建築物の耐震化促進について、いかなる予算編成で取り組まれるおつもりでしょうか、伺います。
 次に、区民の生活を守る江東区の予算についてです。
 実質的に民生費は増加し続け、平成22年度決算においては、一般会計の4割を超えて632億円に上りました。しかし、住民に最も身近な基礎自治体として、区民を守るサービス、特に弱い方々に手を差し伸べる扶助費、民生費にかかわる施策については、バランスを図りながらも今後も積極的に進めていくべきであります。
 生活保護について言えば、まじめに真剣に生活している多くの区民から、生活にかかわる深刻な相談の件数が右肩上がりに数多く寄せられています。中には命にかかわるものもあります。
 そこで、伺います。山崎区長はこれまでも区民を守る「思いやり」の理念のもと、一貫した政策を実施してきていますが、本年度もこの血の通った予算編成が堅持、拡充されるのかを確認します。
 また、中小零細企業への支援ですが、GDPが四半期ぶりにプラス成長したとはいえ、中小零細企業を取り巻く不況下での経済状況は大変厳しいものがあります。本区の制度融資、景気対策資金等は、改善の上、来年度も引き続き実施すべきと考えますが、いかがでしょうか、お聞きします。
 次に、健康長寿日本一の江東区を、という視点から伺います。
 本年度に前立腺がん検診が実施され、前進できたことを大いに評価しますが、来年度、この年齢について拡充はされるのかを伺います。
 また、胃がん検診、肺がん検診については、受診率が11%、6%と極めて低い水準です。受診率向上のために本区はいかなる措置を考えているのでしょうか。
 それから、視覚障害の予防に向けた眼科検診についてお尋ねします。
 現在、眼科検診は目黒区、大田区、中野区、杉並区、北区、板橋区、練馬区、葛飾区と、23区中8区で実施されています。白内障の眼内レンズに保険適用がされ20年になりますが、白内障、緑内障などを予防するため、眼圧測定や眼底カメラなどを含めてトータル的に眼科検診を実施していくことは極めて重要です。医療費の低減にもつながります。本区でも眼科検診をぜひ実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 大綱の2点目、新たな公会計制度についてお尋ねします。
 本区の事業別予算説明書は大いに評価でき、決算ノートや予算ノートは他の自治体の模範となっており、本区の健全な財政運営に大きく寄与しています。しかしながら、我が国の官庁会計は、現金の収入と支出の記録であり、いわゆる明治以来の大福帳のままです。行政コストの見える化を図り、この施設のコストは幾らかかっているのか、資産や負債は全部でどのくらいあるのかという区民の疑問に明確に答えるには、国際会計基準や民間の企業会計に準ずる基準を用いた発生主義による複式簿記の実現が必要不可欠であり、これにより区民に適切な説明責任が果たせ、健全な財政運営が可能になります。
 平成10年度に1,000億円を超える実質収支赤字だった東京都の財政は、正確な原価計算を基本にした公会計制度の導入により、平成17年度には黒字に転換しました。また、平成11年度に15億円であった財政調整基金の残高は、平成22年度に3,140億円に上っています。
 本区議会においても、平成19年第1回区議会定例会の本会議で我が会派の先輩議員が、公会計改革を急ぐようにただしたのに対し、バランスシートの分析、検証を行った上で、区民にわかりやすく効果的な制度を築くよう努力していくとの答弁があり、その後も毎年議論に上っています。
 本区で策定された江東区行財政改革計画、その概要も11月1日号のこうとう区報で周知されましたが、その中の4項目目に、「新公会計制度の活用」が掲げられ、「新公会計制度を活用した財務分析等に基づく経年推移や分析指標等を公表し、区財政の透明性と健全性を高める」と明記されています。
 そこで、本区は公会計制度をどのように認識し、評価しているのかを伺います。また、これまでの検討状況と経緯はどうなのかをお聞きします。
 加えて、日々の正確な複式簿記の実施仕分けによる正確な財務諸表をもととした公会計制度を、私は可及的速やかに導入すべきと訴えますが、いかがでしょうか、お尋ねいたします。
 公会計制度は、東京都にしても、バランスシートの試作から平成18年4月の制度導入までに7年の歳月がかかりました。システムを含めて都の積極的なバックアップがあったとしても、本格実施までにはシステムの整備、職員の研修を含めて相当な期間がかかることが予想されます。また、自治体の規模により、労力との差があるものであってはいけません。
 そこで、伺いますが、財務諸表の連続性や他の自治体との比較可能性を確保した上で、まず段階的に、そして簡便的に財務諸表の作成に取りかかってはいかがでしょうか。
 江東区版公会計制度の早期導入により、行政コストの見える化を図れば、区民へのアカウンタビリティーもより明快につまびらかになっていきます。議会における予算、決算審査はもちろんのこと、監査委員による監査、包括外部監査、外部評価にも役立ち、無駄の削減と事業の再構築につながります。本格導入を目指して、まずは総務省の基準モデルを採用の上、年度末の決算時に一括変換する方式などにより、総括的な財務諸表の作成を早期に実施すべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。
 大綱の3点目、新たな行財政改革の推進について伺います。
 平成22年度、東京23区の決算状況を見ますと、ほぼ全区が経常収支比率を大幅に悪化させ、財政の硬直化が顕著です。また、予断を許さない財政状況のもと、小中学校の改築や文化・スポーツ施設の大規模改修、子育て、教育、福祉関連経費の増加など、中長期的な財政需要を見据え、急遽、聖域なき総点検や事業の見直し、利用料、使用料などの区民負担の見直しを表明する区も出現しています。
 一方、本区が、平成22年度末の現在高が基金で696億円余、起債で264億円弱と安定的な数値を保てているのは、積極的なアウトソーシングの推進や継続的な定員適正化など、さまざまな行財政改革の取り組みが大きく寄与しているものと考えます。
 今後も、区政運営の羅針盤である長期計画を着実に推進していくためには、揺るぎのない行財政改革が不可欠です。従前の取り組みに加えて、「協働」、「区民参加」、「評価」という新たな視点から、事務事業の改善、区民サービス向上に励み、区民、議会の声に耳を傾けながら、十分な検討と議論を重ねて行財政改革の進行管理を行う。そして、適宜見直しを図って区民への説明責任を果たすべきであると、我が会派は提言してまいりました。それを総括、検証し、江東区行財政改革計画が作成されましたが、まず、本区の基本的姿勢と今後の計画推進の考え方についてお尋ねいたします。
 次に、区民ニーズにこたえる行政運営手法の見直しについてです。
 行財政改革の基本は、財政運営の効率化を図ることはもちろんのこと、行政運営手法を見直し、時代の要請、区民ニーズに合った施策を実現することであり、新たな計画では、幾つかの「あり方」の見直しや検討が示されています。
 青少年センター、児童館のあり方についてですが、青少年センターについては、先進都市の事例も踏まえ、子ども・若者育成支援推進法に基づく関係機関との連携や、民間の専門性を生かしたニートやひきこもりへの対応など、社会環境や区民要望の変化にこたえた改善と居場所づくりの視点から、本区南部地域への青少年センター増設をこれまで訴えてきましたが、本区はどのように考えているのでしょうか。
 また、児童館については、既にその管理運営について、指定管理者制度導入による開館時間延長や実施事業の充実など、区民サービス向上に顕著な成果を示していますが、江東きっずクラブの進展による児童館事業のあり方や、区内18カ所に配置されている地域の中の施設としての役割を考えると、施設そのものの活用方法などを今後十分に検討すべきであります。
 さらに、健全で安全な社会環境づくりという点からは、青少年センター、児童館ともに、庁内横断的な連携体制が必要と考えますが、いかがでしょうか、伺います。
 次に、長期計画における施設の改築、大規模改修の進め方、アセットマネジメントへの取り組みについてです。
 本区では、優先的に公共施設の耐震補強工事を進め、耐震化率は9割を超え、特に救援拠点になる小中学校について、東日本大震災の発生時に全校舎の耐震化が終了していたことは、本区にとって幸いなことでありました。
 しかし、小中学校、保育園などの公共施設の中には、昭和40年代前半から50年代にかけて建築されたものが多く、長期計画推進の重点課題の一つは、大規模改修や改築に伴う多額な財政需要をいかに手当てし、計画的に実現するかであります。
 長期計画には、施設整備、改修等の基本方針、前期期間の対象施設が具体的に明記されていますが、厳しさを増す財政状況下、後期計画策定に向けても、社会資本を資産ととらえ、効率的に維持管理するなど、欧米で活用されているアセットマネジメントの取り組みが重要です。
 先進自治体としては神奈川県藤沢市が、住民と協働し対策を講じました。「公共施設マネジメント白書」をまとめ、老朽化した公共施設の実態や施設の利用状況、費用対効果について情報公開しました。千葉県習志野市も、一昨年に同じく白書を発行しています。
 これまでも訴えてきましたが、10年、20年といった年数で一律に改修するのではなく、施設の利用状況や建物の傷みぐあい等、客観的なデータに基づき、無駄のない改修に臨まねばなりません。
 本区も、区民と情報を共有しながら、現状と財政需要を公表して、区民の理解を得つつ方針を作成していくことが重要であると考えますが、本区の考え方と今後の展望について伺います。
 大綱の4点目、高齢者施策についてお尋ねします。
 本年6月に介護保険制度の一部改正法案が成立しました。改正の理念は、高齢者が地域で自立した生活を営めるよう、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスを切れ目なく提供する地域包括ケアシステム実現に向け、取り組みを進めるというものです。
 本区でも、高齢者が可能な限り住みなれた地域において継続して生活できるよう、地域包括ケアの推進を目指して改定に取り組んでいます。
 そこで、定期巡回・随時対応型訪問介護看護について伺います。
 区外在住者から寄せられた声ですが、江東区に住む兄から頻繁に電話がかかってきては、江東区まで何度も足を運びます。兄は介護サービスを受けていますが、夜間にも連絡があり、夜間対応のできる施設をふやしてほしいとの要望でした。既に1年近く江東区に通い続けて疲れ切っております。
 また、ひとり娘が、デイサービスを利用できない日中に、介護度の重い親の介護につききりのため、生活費、介護費、医療費を得るために夜勤で働いているが、夜間の親が心配で仕方がないとの区民の声もありました。これはほんの一例ですが、非常に多くの区民の悩みであると私は実感しています。
 全国的には夜間介護の利用状況は少ない現状ですが、これは体制ができていないから利用者が少ないというのが専門家の見方であり、体制さえ整えば利用者の増加は必至です。
 デンマークの友人にも確認しましたが、デンマークでは24時間ホームケア体制が大きく進んでいます。これから迎える日本の超高齢社会では非常に重要な事業であり、長期的には医療費などのコスト削減にも必ずつながります。
 事業所では、現段階ではニーズが少ない、夜間スタッフの確保が難しいなどの実情がありますが、現在実施中の事業所もありますので、本区としても運営状況を把握し、積極的な展開を図っていくことが大切であると考えますが、見解を伺います。
 そして、随時訪問だけではなく、連絡をしたくてもできない方のために定期訪問もプラスして行っていくことが、包括的なサービスのかなめです。
 こうした事業所が定期巡回と随時訪問を実施しやすくするために、使い方や効果を熟知して、高い専門性を身につけられるような支援を行っていくべきと訴えますが、いかがでしょうか、お尋ねします。
 これは事業所も力をつけ、超高齢社会における最前線の自治体としても大きな糧となります。こうしたサービスを区民の方々へも広く周知していくべきと考えますが、いかがでしょうか。
 次に、ショートステイ事業について伺います。
 介護認定を受けていない高齢者であっても、利用可能なショートステイ事業を本区は独自に充実させ、実施すべきと訴えますが、本区の見解をお尋ねします。
 最後に、来期の介護保険料改定についてです。
 今期の第1号被保険者の介護保険料は、前期である第3期保険料の金額を据え置いていただきました。近年の給付費の増加や介護報酬の改定をかんがみると、大変に厳しい環境にはありますが、引き続き高齢者の負担増を抑制するために配慮、努力をしなければなりません。
 次期の第5期保険料について、特に所得の低い方に対して十分な配慮が必要です。本区はいかに考え実施するつもりなのかを伺います。
 大綱の5点目、観光施策、フィルムコミッションの設立について伺います。
 「水彩都市・江東」への観光地点来訪者数は、平成20年に3,300万人に上り、東京都全体の7.6%という高い数値を占めました。また、観光消費額も1,694億円で、東京都全体の3.8%となっています。観光による買い物支出代金は、平成19年989億円で、江東区小売業全体の19.2%となりました。
 観光資源が豊富な本区ですが、加えて、近未来の資源として年に600万人が訪れると予想される豊洲新市場は、平成26年度に開場予定であり、若洲の東京ゲートブリッジはいよいよ本年度開通予定です。
 亀戸香取勝運商店街が本年オープンし、亀戸四丁目公有地の活用も来年度と間近になりました。観光都市江東として、その魅力の向上や発信、観光施策の展開は、永住志向が大きく高まった区民のためにも、本区の将来のためにも、そして、本区を訪れる人にとっても大変重要な政策となっています。これをさらに生かしていくためにも、フィルムコミッションの設立は喫緊の課題と言えます。
 これを組織すると、江東区の情報発信、イメージアップにつながり、撮影隊が支払う直接的経済効果が見込め、映画、ドラマ、CMなど、作品を通じて観光客が増加し、観光客が支払う間接的経済効果も生まれます。映像制作にかかわることを通して、地域文化の創造や向上にもつながります。
 この夏、行政視察で訪れた香川県では、フィルムコミッションを平成13年にスタートさせ、好印象をもつ県調査で最下位であった県から、「世界の中心で、愛をさけぶ」や、最近の「八日目の蝉」など、映画22件のほか300件を支援して、気になるロケ地ランキングで全国7位とイメージアップに成功しました。
 平成21年3月に視察した草分けの兵庫県神戸市では、そのときまでに1,500件を支援して、神戸の都市イメージアップや観光プロモーションに大きな効果をもたらしています。
 これまでに本区議会でも議題に上ってきましたが、本区は観光行政及び地域活性化にとって大変有効なものの、民間主体の組織体制を整備したいので検討項目となっており、平成27年度以降の設立と位置づけられています。
 今春、水辺のきれいな本区で撮影したいと希望する、ある人気の連続テレビドラマがありました。撮影関係者は、広報広聴課、水辺と緑の課と相談窓口に戸惑い、また使用申請から許可まで日数がかかり過ぎるとのことで、本区を利用しての撮影を断念しました。両課は一生懸命に誠実に対応したのですが、要望に即した対応はかないませんでした。私も撮影関係者も本区にフィルムコミッションがあったならばと、とても残念でした。
 そこで、伺いますが、フィルムコミッション設立は観光推進プランの発展期、平成27年度以降となっています。これを前倒しして早期に設立すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 また、江東区の観光推進方針は、「官民連携・協働の推進」を掲げています。東京ロケーションボックスとともにさらに連携を深めつつ、官民協働のフィルムコミッションの設立に積極的かつ持続的に取り組むべきと訴えますが、いかがでしょうか。
 以上で私の質問を終わらせていただきます。
 御清聴賜りましてありがとうございました。(拍手)
   (山崎孝明区長登壇)

 

 

◯区長(山崎孝明) 細田勇議員の御質問にお答えいたします。
 平成24年度予算編成についてのお尋ねですが、まず、防災都市江東の実現への予算についてであります。
 東日本大震災を受け、国の中央防災会議を初め、各都道府県の防災会議において、防災基本計画、地域防災計画等の見直しの準備が始まっており、東京都では、来年夏を目途として地域防災計画を見直す予定であります。
 本区でも、国や都の被害想定を踏まえ、真の防災都市江東を実現するために、何が必要で有効であるかを精査し、新たな江東区地域防災計画の策定にかかわる必要な予算を確保してまいります。
 次に、防災協定の進捗状況と今後の展望については、震災後、「津波等の水害時における一時避難施設としての使用に関する安心協定」を区内企業4社と締結したほか、「避難所施設利用に関する協定」を、公立以外の学校法人と締結し、新たに避難所収容人数を800名ほど確保いたしました。
 水害、津波等のいわゆる安心協定についてですが、現在はまだ企業4社ですが、区内には多くの集合住宅があります。公団あるいは公社、そして都営など、こうした高層の住宅と今できるだけ早く協定を結ぼうとして、私自身もいろいろな方に会ってお願いしているのですが、家主さんがおりますので、いわゆる公団や公社との協議、それから自治会、管理組合との協議、こうしたものを乗り越えていかなければなりません。そのためには、多くの区民の方の御理解をいただきたいということでございまして、議会の皆さんにもそのような協定を急ぐように、それぞれの自治会長さんにぜひお願いしていただいて、皆さんと一緒にスピードを上げて、できるだけ多くの高層集合住宅と締結を結んでいきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 今後も、これらの協定のさらなる拡充や自治体間の協力協定など、充実に努めてまいります。
 次に、臨海部液状化の完全復旧についてですが、甚大な被害を受けた新木場地区等の区道については、国庫補助などの財源確保に努めつつ、早期復旧を図ってまいります。
 民間建築物の耐震化については、今般、緊急輸送道路沿道建築物の耐震化促進等助成制度の内容充実を図ったところであります。また、来年度に向けて助成制度の実効性を高めるべく、地域での耐震相談会等を積極的に進めてまいります。
 次に、区民の生活を守る江東区の予算についてですが、私は区長就任以来、一貫して「思いやり」の理念のもと、さまざまな施策に積極的に取り組んでまいりました。新年度予算編成においても、厳しい財政環境下ではありますが、区民が安心して生活できる必要な施策について、積極的に取り組んでまいります。
 次に、中小零細企業支援についてですが、東日本大震災や円高の影響等により、区内中小零細企業は、引き続き厳しい経営状況に置かれております。
 区では、災害復旧特別資金の創設や、景気対策資金の延長実施等で区内中小零細企業の資金繰り支援を強化しており、来年度に向けても、これらの資金のさらなる延長、継続を検討してまいります。
 次に、健康長寿日本一の江東区の予算についてであります。
 まず、前立腺がん検診対象年齢の拡充についてです。前立腺がん検診は、本年度より中年期の男性を対象に実施してまいりましたが、今後、対象年齢の拡大につきましては、必要性について検討してまいります。
 次に、胃がん検診、肺がん検診の受診率向上については、平成24年度から、受診者の増加を図るため、検診車による検診に加え、電話申し込みによる検診センターでの検診の2本立てとし、受診率の向上を目指してまいります。
 次に、眼科検診の実施についてですが、眼科疾患による生活機能低下の予防及び重症化の防止に向けて、中年期の区民を対象に、今後、検診の必要性を検討してまいります。
 次に、的確に区民ニーズにこたえる新たな行財政改革の推進についてお答えいたします。
 まず、本区の基本姿勢と今後の計画推進の考え方についてであります。
 今般の行財政改革計画は、長期計画のもと、安定的な財政基盤の確立や長期的視野に立った人材育成など、区政の実行力を高める実施計画として策定いたしました。
 計画という形でお示しいたしましたのは、まさに区民への説明責任を果たし、区議会との十分な議論のもと、着実に取り組みを進めるためであります。
 計画の推進に当たっては、毎年度、個別項目の進捗状況を確実に検証するとともに、区を取り巻く社会経済状況に即応するよう、適宜見直しを図ってまいります。また、これらを毎年度、区議会に報告するとともに、区民に情報提供をしてまいります。
 次に、区民ニーズにこたえる行政運営手法の見直しについてお答えします。
 まず、本区南部地域への青少年センター設置です。
 御指摘のとおり、青少年センターについては、本区の将来を担う若者たちを支援するため、より専門性の高い機能が求められております。現在、亀戸に設置している青少年センターについては、そのあり方も含め、新たな視点での事業拡充の検討を開始したところであります。お尋ねの青少年センターの新たな設置については、これらの検討結果を踏まえた上で、改めて議論するべきものと認識しております。
 次に、児童館の今後のあり方についてですが、江東きっずクラブの実施に伴い、児童館利用者のうち、平日の小学生の利用に減少が見込まれる一方、年少人口の増加に対応した取り組みの充実が求められています。現在、児童館の将来像や運営方針等の検討を進めており、区の関連事業等との調整も含め、年少人口の変化に対応した施策の充実を目指し、横断的な連携を進めてまいります。
 次に、アセットマネジメントへの取り組みについてでありますが、高度経済成長期に建設した施設の大規模改修が、長期計画の重点課題の一つであることは御指摘のとおりであり、平成18年3月、本区でも公共施設の実態とライフサイクルコストについてまとめた江東区施設白書を発行しております。
 また、長期計画では、これら個々の施設の履歴や建物の状態を検討し、厳しい財政状況を勘案した上で基本方針を示し、小中学校、文化・スポーツ施設等の改修について、計画化いたしました。
 さらに、本年度から、工事履歴等を管理する新たな公共施設情報管理システムの構築を開始しました。このシステムを活用し、御提言の趣旨を踏まえながら、ライフサイクルコストの縮減に向けた改修のあり方を検討するとともに、限られた資源を効果的・効率的に配分し、長期計画に反映してまいります。
 なお、その他の御質問につきましては、所管部長から答弁いたさせます。
   (大井哲爾政策経営部長登壇)

 

 

◯政策経営部長(大井哲爾) 私からは、さらなる健全な財政運営に向けた新たな公会計制度についてのお尋ねにお答えいたします。
 初めに、本区の認識と評価についてでございます。
 平成18年度に総務省より通知のあった地方行革新指針の中で、企業会計的手法による公会計の整備として、4表から成る財務諸表の作成、公表が求められ、あわせて、作成基準として「基準モデル」と「総務省方式改訂モデル」が示されました。
 こうした公会計改革については、単式簿記会計では把握できない資産や負債といったストック情報の公表など企業会計的な視点から、区民に対する財政の透明性や説明責任を果たす手法の一つであるものと考えております。
 次に、本区の検討状況についてでありますが、本区は、平成19年度に庁内検討組織を設け、平成20年度決算より、改訂モデルにより財務諸表の作成、公表を行っているほか、資産を適正に把握する必要性からも、区有財産などの管理システムの導入を進めております。
 次に、複式簿記への移行を前提とした公会計制度の導入についてでありますが、導入に当たっては、全庁的な会計システムの転換、職員の専門知識の習得、費用対効果など、さまざまな検討課題もあることから、慎重な検討が必要であります。
 また、他自治体と比較可能で、かつ簡便的な財務諸表の作成についてでありますが、庁内において、財務諸表による経年推移や他自治体との比較を実施しており、今後、分析結果については、積極的に区民への公表を検討してまいります。
 次に、基準モデルの採用についてであります。現在、本区では、国の決算統計を基本とした改訂モデルにより、財務諸表の作成、公表を行っております。基準モデルの採用については、国際会計基準との整合性などがあることから、国の議論などを注視し、当面、東京都方式との比較及び他の自治体の動向を見ながら、改めて検討してまいります。
   (鈴木信幸福祉部長登壇)

 

◯福祉部長(鈴木信幸) 思いやりのある、新たな高齢者施策についての御質問にお答えします。
 まず、定期巡回・随時対応型訪問介護看護に関して、事業者の運営状況を把握することについてですが、現在、モデル事業を実施している自治体の事例等、情報の収集に努めているところです。事業を着実に実施できる事業所を的確に把握した上で、本区での事業実施を判断したいと考えております。
 一方、国からは、本事業の基本的枠組みは示されているものの、具体的な人員配置や介護報酬のあり方等の基準がいまだ示されておらず、自治体だけでなく事業者にとっても、実施を検討するに十分な情報が提供されていない状況にあります。
 そのため、本区としては、事業者動向の的確な把握とともに、御指摘のように事業者が制度について熟知し、専門性を発揮できるようにする観点から、区としてできる限りの支援を行うため、事業者と協議していく考えであります。
 また、本事業について区民に周知することは、事業の円滑な運営の面からも重要なことでありますが、ケアマネジャーに対しても、本事業への理解を求めることが大変重要であると考えておりますので、ケアマネジャーとの協議等も行ってまいります。
 次に、介護認定を受けていない高齢者へのショートステイ事業についてですが、区としてもその必要性は認識しているところであり、新砂に開設する地域密着型介護施設で、本区の独自事業としてシルバーステイ事業を実施し、介護認定の有無にかかわらないショートステイを行ってまいります。
 次に、来期介護保険料における高齢者の負担抑制についてであります。
 本区においては、平成21年度からの2年間で認定者数は10%以上ふえ、給付費は約8%ずつ増加している状況です。さらに、介護報酬の改定が予定され、第1号被保険者の負担率アップが示されるなど、保険料の上がる要因が多くある中、第5期の保険料算定に当たっては、できるだけ上昇幅を抑えるよう精査しているところです。
 今期の保険料は、特例を含め11段階の設定をしておりますが、さらなる多段階化を含め、特に所得の低い方に対しては、負担抑制のための配慮を行ってまいります。
   (菊間惠地域振興部長登壇)

 

◯地域振興部長(菊間惠) 私からは、本区の観光施策、フィルムコミッションの設立についてお答えします。
 初めに、フィルムコミッションを平成27年度より早期に設立することについてであります。
 本年3月に策定された江東区観光推進プランでは、基本施策の4本柱の1つである「情報発信」の中の重要な手法として位置づけられており、プラン実施の行動計画では、発展期である平成27年度の検証となっております。
 本区には、古くから親しまれている歴史的観光資源、近未来的な町並みや施設に加え、区全域に広がる水辺空間など、さまざまな観光スポットがあります。こうした観光スポットの認知度やイメージを高めるためには、行政自前の媒体だけではなく、テレビや映画などの活用が不可欠であります。多額な経費的負担が伴わず、全国津々浦々まで本区の魅力がPRされ、フィルムコミッションが関与することにより、観光客誘致につながる効果が期待されます。
 これまで、東京都のフィルムコミッションである東京ロケーションボックスには、区役所庁舎や深川図書館ほか、民間を含め20以上の施設等が登録されておりますが、本年度に入り、区からの積極的な働きかけで、亀戸香取勝運商店街と深川東京モダン館の2カ所の観光スポットを新たに登録いたしました。
 今年度、フィルムコミッション設立を想定した東京都の講習会や研修制度に参加し、検討を進める予定でありますが、平成27年度を前倒ししての設立につきましては、今後の進捗状況を踏まえながら、早期の開設を検討してまいります。
 次に、官民協働でフィルムコミッションの設立に積極的かつ持続的に取り組むことについてであります。
 フィルムコミッションは、テレビや映画撮影全般で制作者側との調整を図るため、機敏で柔軟な組織であることが求められております。また、御質問にありましたように、一元的なワンストップ窓口機能と一貫性のある対応方針が求められるなど、組織体制の構築が肝要であります。
 具体的には、道路や公園など、公共的な撮影場所の占用許可に関する公的機関との対応やトラブルが起きないように、官民さまざまな組織との柔軟な連携が必須であり、限られた人員対応の中でのスピードも要求されてまいります。
 こうしたことから、御質問にありました香川県の例も含め、フィルムコミッションの運営については、全国的にも観光協会や商工会議所などの民間を主体としたものとなっております。
 本区においても、観光にかかわる民間の関係団体などに参加を促すなど、官民協働の進め方について、広く検討してまいりたいと存じます。