衆院予算委、公明党の質疑(要旨)/浮島智子衆院議員 #公明新聞電子版 2024年12月13日付
11日の衆院予算委員会の2024年度補正予算案の基本的質疑で、公明党の浮島智子氏が行った質疑の要旨を紹介する。
■(体育館のエアコン)設置率の地域格差なくせ
浮島智子氏 災害時に避難所となる学校体育館への空調(エアコン)整備について、公明党は国会質問などを通して繰り返し訴え、国の補助制度を拡充してきたが、設置率は18・9%と全国的に進んでいない。東京都では、都議会公明党の提言を踏まえて、小中学校体育館の空調設置率は88・3%になっており、都市部と地方に格差があるのが現状だ。大幅な加速が求められる。
補助率引き上げの延長や新たな臨時特例交付金の対象期間も含めた見解を伺うとともに、ランニングコスト(運用経費)への支援も視野に入れていただきたい。
首相 公明党の提言も踏まえ、整備のペースを2倍に加速する。交付金の対象期間は、24年度から33年度までとする。ランニングコストの負担も進捗状況を踏まえながら、交付税措置を検討したい。
浮島 党地方議員から補助を受けるための要件として、空調の設置と断熱性確保の工事をセットでやることがネック(妨げ)になり、整備に踏み切れないとの声をもらっている。
今回の交付金では、例えば、必ずしも空調と同時に断熱性を確保するというセットではなく、柔軟な運用を行うとともに、よりリーズナブル(合理的)で効果的な断熱方法を広く周知すべきだ。
阿部俊子文部科学相 ご指摘も踏まえ、柔軟な運用を検討している。トータルコストを抑えた形で、各自治体が円滑に整備を行えるよう必要な取り組みを進める。
浮島 学校閉鎖時の夏休みや冬休みに全国で工事が集中すると施工業者の確保が困難となる。こうした課題を抱える自治体が円滑な整備を行う上で参考となる分かりやすい事例を周知すべきだ。
■(子どもの芸術体験)無料鑑賞、周知進めよ
浮島 次の世代を担う子どもたちに本物の文化芸術体験の機会を提供し、文化芸術を引き継ぐことが大切だ。公明党の提案で、18歳以下の子どもが劇場、音楽堂、能楽堂などで行われる実演芸術を無料(同伴者のチケット代は半額)で鑑賞できる「劇場・音楽堂等の子供鑑賞体験支援事業」が20年度第3次補正予算に計上されてスタートした。
不登校だった子が外に出られるようになったとの事例も伺っているが、(同事業が)周知されていない。知らなかったとの声を受けており、広報していただきたい。
首相 本物を見ることの意義は大きい。多くの人にそういう機会が提供されるよう努力したい。
浮島 文化芸術は個人の趣味だけではなく、いろいろなところに大きなマーケットがあり、成長産業でもある。これを支える国の行政組織は小さいと言わざるを得ない。文化芸術を次代に引き継ぐためにも「文化芸術省」の創設が必要だ。