現在、福井市議会議会改革特別委員会で議会基本条例制定を検討しており、その目玉となるのが市民に対する議会報告会です。そこで、すでに5年の経験を持つ先進地である伊賀市議会の議会報告会を視察してきました。
伊賀市は、三重県の最北端に位置し、人口が10万人弱、福井市と同様の面積を有し、滋賀県、京都府と接しており、はっきり言って交通の便はあまりよくないところにあります。福井からだと、3回電車を乗り継いで行かなければなりません。平成16年に1市3町2村で合併、旧小学校区が38あり、その単位で住民自治協議会を構成しています。
議会報告会の開催日程は、前年度の2月に38の住民自治協議会に対して議会から意向を聞きます(ただし、定例会の次の月である7月、10月、1月)。したがって、一昨日は平日の14時からという、昼勤務の勤労者には集まりにくいと思われる時間帯でしたが、住民が決めた日程ということになります。
昨年度は37箇所で841名が参加しました。1会場平均25名くらいでしょうか。多いところで50名、少ないと10名くらい、参加者は高齢者がほとんどだそうです。
報告会に臨む議員は6班(議員数が28人なので5人構成が4班、4人構成が2班)に分かれ、班は期別の若い議員から古い議員に順番に振り分けられ、4年間固定のメンバーになります。議員の役割は、5人の場合、班長、記録、司会進行、開会挨拶、閉会挨拶になります。
開催時間は2時間、最初に議員の紹介、開会挨拶、住民自治協議会会長挨拶のあと、定例会の議案を30分間説明し、残りの1時間30分間は質疑応答になります。 感想ですが、議会が住民に近づいていく努力が認められる一方で、5年も行っているならば質の改善が必要だと強く感じました。
議会報告会を開催することが目的となってしまい、本来あるべき報告会の目的が損なわれているような感じがしました。さらに、あまりに開催回数が多くて、議員がそれに追われているのでは?とさえ感じさせられるものでした。
特に、市の新規事業が一番多い当初予算の説明を行う機会がないのは腑に落ちません。事務局に理由を聞くと、当初予算後の4月が住民自治協議会役員改正時期なのでということですが、理由になっていないように感じます。
また、議案説明資料は分かりずらく説明も単調なので、資料に図やデータを入れたり、パワーポイントでプロジェクターに映して、住民の理解を誘うものにしたほうがよいと思いました。
今回の視察では議案に対する質問がありましたが、通常は地区に関連するローカルな質問が多いようであり、議会報告会とは言えない可能性もあるようです。
一番課題だと感じたのは、住民から質問されたことに対して、議員が議会全体を代表して回答するのではなく、個人的な意見を言う場合が多いのも、いかがなものかと思いました。
先進地と言われる伊賀市。善悪両面を見た、ある意味よい視察となりました。福井市議会で実施しようとしている議会報告会は、その目的が達成できるように最良のものにしていきたいと思います。
伊賀市議会に怒られそうな内容ですが、率直な私の感想です。ぜひ改善していただく材料にしていただければと思います。
