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福井市 西本恵一
nishimotokei@ybb.ne.jp
 

セミナーの様子。がんに関することなので皆さん真剣に聴講していました。

福井県立病院陽子線がん治療センター 医学物理士 佐々木誠先生を講師に迎え「からだにやさしい陽子線がん治療」というテーマで、成人ふれあい学級主催のセミナーを開催しました。

がんの治療方法は①外科治療、②化学療法(薬物)、③放射線治療の3種類があります。日本では外科治療が主ですが、米国では60%が化学と放射線を合わせた治療になっており、日本もその方向に向かうと予想されています。

また、放射線の治療には、①X線治療、②密封小線源治療、③粒子線治療の3種類があり、以下のような特長があります。

①X線:がんの周辺にも放射線があたり、正常な組織も壊してしまう。

②密封小線源:γ線などの強い線源で、針で刺して、針先の放射線で治療する。舌癌、子宮頸がんなどが対象

③粒子線:がん部分だけ集中照射する方法で、陽子線と炭素源治療に分かれる。どちらとも治療効果は変わらない。粒子線治療は、副作用(放射線二次障害)が少ない。

例:肝臓の中央部を治療する場合、X線だと肝臓の正常な部分も打撃を受け、免疫力が落ちる。さらに肋骨まで照射されると、肋骨が折れることがあるが、組織そのものが死んでしまうため、折れた骨がつながることがない。

それでは、どのような治療に効くのでしょうか。

形がはっきりわかるがん。県立病院では、前立腺がん・非小細胞肺がん・肝細胞がん・頸頭部/頭蓋底腫瘍・転移性がんなどを扱っており、将来的には他のがんへの適応も目指しています。特に食道がんや乳がんの研究をおこなっているそうです。

苦手ながんは、形が定まらないがん(白血病など)、消化器系のがん(胃や腸など、壁が薄くて穴があいてしまう部位)です。

現在、粒子線治療施設は日本に9つありますが、街中にあって総合病院と併設されており、総合的な治療(ケア、経過観察)が一体となって受診できる施設は、福井県立病院だけだそうです。

 
 
 

福井県立病院 陽子線がんセンター

陽子線治療の照射回数は以下の通りです。
①頭頸部腫瘍       26回
②頭蓋底腫瘍       28回
③非小細胞肺がん 10~40回
④肝細胞がん    10~38回
⑤前立腺がん       37回
なお、1回の治療に要する時間は約30分です。

気になる治療費は?
治療回数  1~20回 240万円、21~25回 250万円、26回以上 260万円 ※なお、この費用には治療中の入院費や検査料は含まれていませんが、6月から
先進医療が適用され、診察料、検査料、投薬料、入院料は保険適用されるようになりました。したがってこれまで60万円かかっていたとすると、30%負担ですむので18万円になります。

また、福井県にお住まいの方は1治療あたり25万円が助成、さらに嶺南の方は通院1回あたり交通費3千円が助成されます。それでも合計300万円近い費用は高額です。早期の保険適用が望まれます。

県立病院のこれまでの症例(3月~10月までの10カ月間)は81。患者は福井県の方が約2/3で、県外が1/3です。

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