JR西口再開発ビルに屋根付き屋外広場が福井市から提案されました。
現在、西口広場がよく利用されていることから、賑わいの核となる施設になるため、類似施設である富山市のグランドプラザを視察してきました。
グランドプラザは、富山市の繁華街である総曲輪通りに面した場所にあり、移転改築した大和デパートと630台収容駐車場との間に作った全天候型、全面ガラス張り(2m×2mの強化ガラスが600枚)の広い空間広場(1400㎡ 65m×21m 天井までの高さ19m)で、15.2億円(うち8.9億円が国の補助)をかけて平成19年9月にオープンしました。
私も富山大学時代、休日になると足しげく通ったこの場所は、他の地方都市と同様に郊外化により賑わいや人通りが少なくなり、唯一のデパート大和も客数が減少し、商店街の空き店舗も多くなってきました。そこで、中心市街地活性化を目指し、大和を移転改築しこのグランドプラザを作ることになりました。
なお、総工費15,2億円は全て建物の費用です。土地は3本の市道の付替えと再開発事業によるセットバックで得られているため、負担はありません。
広場の中には、以下の装置が設置されています。
①277インチ大型ビジョンが常設
②床下からせりあがってくる可動式ステージ
③可動式樹木(ホバークラフト)
④汚水枡3箇所
⑤水栓柱2箇所
⑥散水栓2箇所
⑦電源ボックス12箇所
⑧テーブル16 イス68
また、様々なイベントができるように、せりあがってくるステージの下には人工芝やマイク設備、テーブル、パーライトなどが用意されており、さらに夏には暑さ対策のためミスト発生装置が2台、冬には寒さ対策のためプロパンストーブが10数台が利用できるようになっています。なお、大型映像装置12,000円以外の備品借料はすべて使用料金に含まれています。
床は花崗岩で、水で流すのに都合がよいそうです。屋根の(ガラスの)枠組みには、融雪スプリンクラーが設置されています(なお、1.5m積雪まで耐えられます)。さらに、側面のガラスはうろこ状に設置されており、火災が発生したときに煙が逃げるようになっており、消防法に抵触しないそうです。
使用例:
バンド演奏、プロボクシング試合、車展示会、ファッションショー、結婚式、NHK生放送、料理コンテスト、保育所園外保育、フットサル、お絵かきプロジェクト、ダンスなどです。
専用使用年度別利用状況(稼働日数)
平成19年度(9月~) 103日 稼働率52.3%
平成20年度 205日 稼働率56.2%
平成21年度 165日 稼働率45.2%
平成22年度 267日 稼働率73.2%
平成23年度(~9月) 182日 稼働率99.5%
休日だけに限ると
平成19年度(9月~) 81日 稼働率78.5%
平成20年度 158日 稼働率93.2%
平成21年度 96日 稼働率78.3%
平成22年度 119日 稼働率99.2%
平成23年度(~9月) 62日 稼働率100%
年間維持費
4,300万円(予算:収入の内訳は以下の通り)
市人件費(4人分) 2,100万円 指定管理者へ
運営委託費 900万円 指定管理者へ
使用料収入 1,300万円
専用使用料金
4月~12月(税別)
全面 平日 10:00~14:00 28,000円
14:00~18:00 35,000円
18:00~22:00 35,000円
10:00~22:00 70,000円
土日休 10:00~14:00 80,000円
14:00~18:00 100,000円
18:00~22:00 100,000円
10:00~22:00 200,000円
1月~3月(税別)
全面 平日 10:00~14:00 21,000円
14:00~18:00 26,000円
18:00~22:00 26,000円
10:00~22:00 50,000円
土日休 10:00~14:00 60,000円
14:00~18:00 75,000円
18:00~22:00 75,000円
10:00~22:00 150,000円
課題
休日になると、630台収容の駐車場がいっぱいになり、道路に駐車場空き待ち車が並ぶこと。なお、大和で2000円以上買い物をすると2時間無料になります。
年に5回まちなか感謝デイを設けて、10の駐車場を無料開放しても、他の駐車場に止めずにこの駐車場を利用するそうです。
また、駐車場から大和へは空中に渡り廊下が3階と6階に設置されており、利用者はこの廊下を行き来するため、すべての人を商店街に誘導することができないことが課題としてあげられていました。
ただし、グランドプラザオープン前後の歩行者通行量は、総曲輪通りで約2.2倍(7,827人→17,483人)、平和通り北歩道約4.7倍(2,114人→9,955人)、平和通り南歩道約2倍(2,137人→4,205人)と増加しています。
総括
JR福井駅西口再開発ビル屋根付き屋外広場は、片側側面がガラス、もう一方が小店舗の入り口になります。提案された広場は、目立つ場所であり、交通結節の場所であり、多くの人通りが発生する場所であり、企画次第では大いに利用される、かつ賑わいに貢献できる施設になると思います。


