今日の福井新聞に、福井県の高卒求人数が昨年より多くなったとの記事がありました。東日本大震災を受け雇用情勢が悪くなるのではないかという危惧があっただけに、嬉しい内容でした。
さて、本年度、NHK前から開発に移ったハローワーク福井ですが、その運用体制を含め雇用情勢を調査するため、2人の議員(島川福井市議、北川勝山市議)とともに視察に行ってきました。
ハローワークの目的
冒頭、所長からハローワークの使命は”離職者対策”とともに”離職防止”の役割を担っており、昔に比べれば求職者に対するサービス提供内容が多岐にわたり、業務が増えましたという話がありました。
ハローワーク福井の状況
全国でも求人倍率が高く、求職者数が連続減少するなど様々な点で他のハローワークより秀でているハローワーク福井(福井市、永平寺町、坂井市春江町が所管)です。平成23年7月の有効求人倍率は1.00倍、新規求職数は18ヶ月連続で減少し、リーマンショック前の水準まで戻ってきているそうです。
求人の指標
さて、景気の活況や求人状況を見る場合、運輸業が指標になるそうです。なぜならば、在庫を持たず倉庫を持たなくなってきた製造業は、発注があれば物の移動を運輸業に担わせるため、その活況を見れば傾向がわかるのだそうです。管内の運輸業は本年7月現在、前年同月比26%の伸びであり、したがって景気が持ち直してきていることが見てとれます。
企業規模別求人傾向
なお、29人以下、30~99人、300人~499人、1000人以上の企業の求人率が伸びている一方で、100人~299人、500人~999人のいわゆる福井県に多い基幹企業の求人数が減少しているので、学卒の就職状況はまだまだ厳しい状況にあるとのことでした。
世帯収入減少による無業者求職者の増加
また、最近の傾向として、全体の求職者数が減少する中において、無業者(専業主婦など)だった方の求職が多くなっています。これは、主たる生計者の収入減により世帯収入が低くなったため、いままで働かなかった主婦が職を求めるようになったことを表しているとのことでした。
ハローワーク窓口体制
窓口職員は、様々な要望を言ってくる求職者に対して、カウンセリングを通して適性を計り、本質を見抜きながら、適正な職を紹介していく必要があります。市役所も同様ですが窓口対応の方のスキルが高くないと、様々な要望にこたえられないからです。
職員のスキルアップのために、バックヤードでいろいろ研修などを行っているようですが、国の一律な定員削減によるマンパワー不足があり、常に窓口に人員を出していなければならず、理想的な研修体制が取れていないようです。市民にとって求職は人生を左右する活動です。したがって、人生をサポートするといっても過言でないハローワークは、求職者に十分な対応ができる体制が必要であり、適正な人員配置を行うことが望まれます。実際、ハローワーク福井で非常勤職員が正職員の人数を上回っていますが、これは問題です。
フロア内容
最後に、管内を案内していただきました。3階には新卒対応の部屋、2階には放送会館から移ったマザーズサロンと企業の求人相談部門、1階に職業相談コーナーがあります。
ハローワークには1日800人から1000人が訪れます。また、1日40名~50名が来るマザーズサロンは(お母さんのための求職部門)お子さんを連れてきてもよいようにキッズコーナーがあります。1階の職業相談パソコンは52台設置されており、全国の求職状況を見ることができ、以前と比べて求職者への情報提供サービスが格段に良くなっています。
人生の灯台 ハローワーク
なお、求職されている方でも、実際相談を受ける人は約半数であり、中には情報だけ欲しい人もいるようです。私も20年前に教師になりたくて3年働いた企業を退職して、結局教師になれずハローワークにお世話になりました。また、前職時代は企業の人事担当として何回となく求人にきたこともあります。確かにその時よりも、サービス内容は大変良くなっているように感じました。
人生の灯台ともいえるハローワーク。情報機器の発達で情報提供サービスは良くなりましたが、結局は1対1の人の相談体制がもっとも重要です。ぜひ、経験豊富で人の気持ちのわかる、それでいて厳しいことも言え、さらに、キャリアコンサルやカウンセリング能力など技術ある方が窓口で対応できるように、計らってほしいものです。