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福井市 西本恵一
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敦賀原子力発電所1号機 原子炉建屋前

7月27日広島市、28日大津市、29日敦賀原子力発電所と視察に行ってきました。広島市と大津市の視察報告は後日にして、今日は敦賀市原子力発電所の視察報告をします。

敦賀原子力発電所は「日本原子力発電株式会社(略称 にほんげんでん)」が運営しており、1号機は日本初の沸とう水型軽水炉で1970年3月14日に営業運転を開始し、現在は本年1月から来年2月まで定期点検中です。運転開始から41年も経ており高経年化の課題が指摘されています。なお、福島第一原子力発電所と同じ型の原子力発電所です。

また2号機は、日本初の国産改良標準型軽水炉(加圧水型軽水炉)で1987年2月17日に営業開始しています。本年5月、1次冷却水の放射能濃度が高くなったため運転を停止してずっと調査中です。9月には予定通り定期点検に入る予定です。

なお、発電した電気は、関西電力・中部電力・北陸電力に一定の割合で売電しているとのことでした。また、隣接地に新たな3号機、4号機の建設準備が進められていますが、今回の福島第一原子力発電所事故の影響で、今後の見通しがつかない状況になっています。

今日は、隣接する原子力館で今回の事故を踏まえた敦賀発電所の安全性向上対策について説明を受けた後、発電所内に入って可能な場所まで視察してきました。

日本原電は、今回の事故について、巨大地震による津波によって以下の要因が事故を拡大させ災害規模を大きくしたと捉えています。
①外部電源喪失や緊急時の電源確保ができなかった。
②原子炉の熱冷却機能、熱を最終的に系外に放出する海水系施設機能が喪失
③使用済燃料貯蔵地の冷却や冷却水の供給ができなかった。

その安全対策について、炉心損傷や使用済燃料損傷を防止し、放射性物質の放出を制御しつつ冷却機能の回復を実現するために、以下の対策を策定しているとのことです。
①電源の確保
  電源喪失時必要な電源が確保できる代替電源の確保と体制整備
②炉心冷却機能の確保
  冷却機能喪失時に必要な冷却機能を復旧させる設備の確保と体制整備
③使用済燃料貯蔵池冷却機能の確保
  冷却機能喪失時に冷却水を供給する設備の確保と体制整備

具体的には、電源車の配置や非常用発電機代替設備設置、海水供給可搬式ポンプの設置、電源系強化、消防車の配置など、緊急、応急、追加対策の3つに分けて順次整備しているとのことです。

なお、1、2号機から250m離れた地盤には活断層浦底断層があり耐震の問題が指摘されていますが、マグニチュード7.8まで耐えられる設計になっているとのことでした? また、1号機は海抜3m、2号機は海抜7mであり、これまでは津波高2.1mを想定していたそうですが、福島では想定より9.5m上回ったことから、敦賀も今後は2.1mに9.5mを加えた11.6mを考慮して、浸水対策を講じることとしています。

ともあれ原子力発電所は、地震、津波、高経年化、テロなどあらゆる脅威に対して、徹底した安全対策が求められます。もう想定外とは言わせられません。

最後に、静脈指認証とパスカードの厳しい入場チェックの後、1号機の外観、2号機はタービン建屋内を視察して回りました(写真参照)。明日は、敦賀市内にあるオフサイトセンターについて報告します。

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