山口:もう一つ公明党が重視してきたのは「清潔な政治」の実現です。いまだに政権与党のトップが「政治とカネ」の問題に見舞われている。国民の政治不信は深い。
童門:政権交代の熱気も冷めてしまったかのようです。やはり、クリーンな政治が最も大事です。
山口:政党や政治家には、高い倫理観が求められていると痛感します。公明党はその先頭を走ってきましたし、これからも政治腐敗の根絶に全力を挙げていく決意です。
童門:西郷隆盛は「金もいらず、名もいらず、命もいらずという人間は、一番やっかいだ」との趣旨の遺訓を残しています。つまり、そういう人間こそ政治家になるべきだという意味です。民衆から「気の毒じゃないか、あんな安い給料で、あんなに必死で働いてくれている。もっと増俸(棒給の増額)をしてあげなよ」と声が掛かるような働きぶりを見せろと。そう彼は言っています。山口:そうした志が重要だと確信していています。結局、真剣に、誠実に、「人」のために働く「人」にしか、本当の政治はできない政治改革は「政治家改革」からです。国民奉仕こそ政治家の根本精神であることぞ3000人を超える公明党の議員一人一人が、肝に銘じていきたいと思っています。
童門:ところで、「公明チーム3000」というキャッチフレーズは素晴らしいですね。3000人もの公明議員のネットワークが持つ力強さが伝わってくるようです。
山口:ありがとうございます。国会議員と地方議員による抜群のチームワークが、国民本位の政治には不可欠です。子育て支援にしても高齢化対策にしても、大枠の制度設計や予算付けは国の役割ですが、実施するのは都道府県や市区町村です。そして、制度の影響を受けるのは国民一人一人です。国や自治体はもちろん、暮らしの現場まで見渡せるかどうかが重要です。ですから「公明チーム3000」には、国民の一番近くで動き、働いていくという決意が込められています
童門:江戸期の幕藩体制も地域のネットワークを生かしたシステムでした。藩主が中央政府の大臣になり、自分の藩で成功した取り組みを国政に持ち込み、失敗例は避けることができた。
山口:諸藩が競い合って実績を持ち寄り、中央政府を連合体でリードしていったわけですね。公明党がめざす「地域主権」も、これまでの中央集権型の行政システムを見直し、地域の特性を生かそうという考え方です。よく童門さんは、江戸時代の各藩は「10割自治」であり「地域主権」そのものだと指摘されています。
童門:「10割自治」ですから財源も自己責任ですので、各藩は懸命になりました。農作物など財源になるものには付加価値を加え、市場価値を高める努力を怠らなかった。それは、各地の名産品の多くが江戸時代に生まれていることでも分かると思います。中央集権型の明治時代以降のものは少ない。
山口:日本社会の危機的な状況を乗り越えるためには、もっと地域の力を引き出す必要があります。ところが今の日本は、あまりにも、“お上頼みが強すぎるのではないでしょうか。これでは社会に活力は生まれません。公明党は「地域主権」の時代を開きたいと考えています。