お盆の里帰りに加えETC搭載車上限1000円効果で、高速道路が渋滞しています。もし、高速道路が無料になったら、どうなるのでしょう。渋滞はさらに加速し、事故も頻発するだけではなく、30兆円の借金返済と道路維持補修費は税金で賄うことになります。
本当に国民にとって良い政策なのでしょうか。遠山元参議院議員のブログに高速道路無料化に対する問題が取り上げられていましたので、少し編集して以下にお届けします。
『民主公約工程 高速道路を国有化 債務は国が継承。
まさかとは思いましたが、民主党の政策は「愚策」であることが、これではっきりしました。
報道によると、民主党は高速道路の原則無料化を実現するために、高速道路を国有化し、現在約31兆円ある債務を60年間かけて国民の税金で返済するという方針を固めたとのこと。
国鉄も民営化し、道路公団も民営化し、電電公社も民営化し、国民の皆さんから高い評価を受けています。その民営化の流れに逆行し、高速道路を「国有化」するとは、共産国家でもあるまいし、唖然とします。
高速道路無料化に公然と反対してきた民主党の前原副代表たちは、こんな愚策に納得したのでしょうか?
多くのメディアや専門家から指摘されてきたように、高速道路建設の借金である債務を国民全体の税金で返済しようという民主党の方針は、「受益者負担の原則」に反しているという根本問題があります。「受益者負担の原則」とは、高速道路を使って利益を受ける人がその負担をする、という原則ですが、民主党案では車を持っていない人やほとんど高速道路を利用しない多くのみなさんにまで、高速道路の負担を押し付けることになります。
自動車を持たない人、自転車にしか乗らない人からも高速道路の維持費やその人件費を負担していただくことは、理解を得られるとは思えません。
さらに、高速道路の料金収受関連業務で働く人の数は、約1万6千人。無料化されれば、この大半が解雇される可能性があります。高速道路無料化に伴って、経営が傾くとされている鉄道会社やフェリー会社でも大量解雇が発生する可能性も指摘されているのです。
民主党の政策の「マイナス副作用」として、数万人規模の失業者が発生する可能性があることになりますが、民主党マニフェストにはこの問題にどう対処するのか、ほとんど言及がありません。
受けの良い「無料化」という政策の裏に、どれだけ多くの人々の痛みや苦しみ、不安が隠されているのか、ごまかしの政策で国民を欺く民主党の姿勢に、私は憤りを覚えます。
政府与党が現在実施している高速道路料金の割引制度と、民主党の無料化政策は根本的に趣旨が違います。与党の割引政策は、緊急経済対策の一環として、2年間限定であり、また受益者負担の原則から完全無料化はしていません。
一方、民主党の無料化政策は未来永劫続くものであり、物流コストの低減による経済効果があったとしても、それをはるかに上回る環境負荷や国民負担増の問題があり、私は容認できないと思っています。
気をつけよう 甘い言葉と 民主党!』
私(西本)からも一言。高速道路無料化で、運輸業界は高速費用負担がなくなるため助かるのではないかとの希望的観測がありますが、当然ながら高速費用分が安くなるのですから、荷主(荷物を依頼する方)からは高速費用に相当するコスト軽減を求められます。さらに、ガソリン税の暫定税率が廃止されれば、その分も運賃を下げろとなります。 したがって運輸業界にとってコストが助かることはありません。反対に今まで以上に渋滞を引き起こし、時間どおりに運搬することも厳しくなるため、いいことは何もないのです。また二酸化炭素排出量も今の4倍になるとの試算もあります。 高速道路無料化には民主党内でマニフェストに加えるかどうか議論があったそうですが、これまでの主張で曲げることができず、国民が不利益を被ろうと、不都合があってもやらざるをえない自縄自縛にあっているのです。 なぜ、こんな”おかしな政策”をしようとしているのか全く理解できません。