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福井市 西本恵一
nishimotokei@ybb.ne.jp
バックナンバー 2009年 5月 13日

一昨日、旭川で中心市街地活性化の取り組み状況を視察に行ってきました。

旭川は人口34万人、北海道の中心にあり、札幌、稚内、釧路の交通結節点となっています。旭山動物園で有名になった市です。

旭川駅の前には、大きな平和通買物公園道路があり、1kmにわたる歩行者道路になっています。こんなに大きく長い距離の歩行者専用道路は初めて見ました。旭川駅正面には西武百貨店があり、続いて丸井今井デパートがあります。沿線には多くの商店が並んでいますが、ここ数年で観光客が多くなった一方で、賑わいはありません。

そういった状況の中で、丸井今井デパートは撤退が決まっています。中心市街地の一等地にある大きな建物が空くことは、まちづくりや商店街にとって大変な打撃です。

福井市と同じような環境で、旭川駅から8kmのところにイオンショッピングセンターができたこと、さらに大型電気量販店などが郊外にできたために中心市街地が衰退していったのです。

「北彩都あさひかわ」のネーミングで事業が進められており、旭川駅は新しく作り替えるための工事が既に着手されており、今後、古い駅舎を壊して大きな駅前広場を作りバス停車場等にするそうです。まるで福井駅前の数年前を見ているような感じでした。

観光客が増え、さらに大きな歩行者通りがあり、商店街も軒を連ねていますが、中心市街地は賑わいを取り戻せません。

福井市では福井鉄道の駅前軌道を西武前から放送会館前のシンボルロードに持っていく論議がなされていましたが、ただ単に路線を変えても、抜本的に商店街の魅力をつけ駐車場問題(無料化への取り組み)を解決しない限り、賑わいは取り戻せないと思いました。

また、新幹線が福井まで延伸し観光客などの県外の方たちが訪れる数が増えたとしても、中心市街地活性化へは期待するほどの効果がないことがわかりました。ただし、西口再開発ビルは福井を印象付ける重要な建物なので、福井をアピールする施設やソフトの充実が必要であることには変わりありません。

次の日は、東京への新幹線陳情だったので、観光戦略として動物園の取り組みや科学館の視察もしたかったのですが、行くことができませんでした。

旭川空港へ向かうタクシーの中で、運転手に旭川の産業や町並み、中心市街地、郊外店舗、また1万人いるとされるアイヌ民族の状況について話を聞きました。

動物園が有名になり、観光客が増え、外国人も多く訪れるようになったけれども、ほとんどがバスツアーであり、タクシー業界の売上上昇にはあまり結びついていないそうです。また観光客は富良野や近くの温泉に行ってしまうので、滞在時間が少ないそうです。いわゆる通過型の観光拠点であり、福井市と同様の課題を抱えたまま推移しています。

丸井今井は撤退、西武も衣替えをするそうです。また、イオンも決して楽な商売状況ではないそうです。全国で百貨店が撤退や倒産していく中で、福井駅前の賑わいの中心核となっている西武も決して他山の石ではないのです。

中心市街地活性化のための努力を払わなければなりません。中心市街地の衰退は、その市の衰退につながるからです。「駅前ぐらい悪くなったでいいのではないか」と言う人もいますが、そうではないのです。

3段論法のように単純ではありませんが、県都玄関口の魅力がなくなるということは、地価が下がり、固定資産税が下がり、駅前商店街の方々の法人市民税や所得税も下がり、さらに全国的な営業所や支店は撤退し、観光客も減少し、結果的に税収が少なくなり、行政サービスが悪化していくのです。