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福井市 西本恵一
nishimotokei@ybb.ne.jp
バックナンバー 2009年 4月 25日

私にも問い合わせのあった年金に対する質問に、本日付の公明新聞で回答がありましたので、転載します。
     
【問い】
先ごろ、「国民年金の保険料の納付率が今の水準の65%で推移した場合、現役世代の平均の手取り収入に対する厚生年金の給付水準(所得代替率)は50%を下回る」との報道がありました。「給付は現役世代の5割確保」という政府の公約は大丈夫ですか。 

党社会保障制度調査会長 福島 豊 衆院議員より

【回答】
これは、国民年金保険料の納付率の変化が将来の厚生年金の給付水準に及ぼす影響を、厚生労働省が機械的に試算したものですが、「今から約30年間、2040年ごろまで、ずっと現在の状況が続けば」という話であり、年金制度の安定性に直ちに大きな影響を与える話ではありません。

事実、保険料の納付率が、政府目標の80%でも、現状の65%程度でも、次に財政検証が予定される2014年度の所得代替率(下記に注釈)の見込みは、ともに60・1%となっています。

現在の年金制度では、法律の附則に「次の財政検証(下記に注釈)まで(通常5年後)に所得代替率が50%を下回ると見込まれるときは、給付水準調整の終了その他の措置を講ずるもの」(趣意)と規定している通り、直ちに給付と負担の在り方を見直すこととしているのは“次の5年間”で所得代替率が50%を割り込む場合です。現状の見込みでは5年後も60・1%で、50%を大きく上回っているわけですから、直ちにどうこうする必要はありません。

また、納付率の前提を“現状の65%程度で推移”とした今回の試算で、最終的な所得代替率の低下は、およそ1ポイント以内です。

一方で、合計特殊出生率(一人の女性が一生の間に産むと推定される子どもの数)については、07年の推計値は1・25でしたが、実績は1・34で、実績が推計値を上回っています。仮にこちらも同様のペースで改善すれば、所得代替率の上昇は1ポイント強。年金財政への影響という観点からは、納付率よりも出生率の動向の方が大きいのです。

いずれにしても、年金制度の持続可能性を高めるためには、納付率の向上はもちろん、社会全体で、経済成長による現役世代の賃金上昇や効果的な少子化対策を行うことが重要です。

納付率については、無年金・低年金を防止する観点から、今後も口座振替の利用やコンビニでの納付を促進するなど、保険料を納めやすい環境の整備に努めます。また、強制徴収での厳正な対処や、納付免除・学生納付特例制度の活用など、負担能力に応じたキメ細かな対策を徹底し、納付率80%の目標達成に向けて最大限努力していきます。

同時に、経済成長や少子化の対策についても、将来まで持続可能な「安心の年金」を確立する観点から、新たな経済対策に盛り込んだ数々の政策の早急な実現に全力で取り組んでまいります。

【用語】

所得代替率:モデル世帯(平均的な賃金をもらっていた夫が20〜60歳まで厚生年金に加入し、妻が40年間専業主婦の世帯)の標準的な年金額が、現役世代男性の平均的な手取り賃金の何%に当たるかを示す値。

財政検証:年金財政の健全性を確認するため、少なくとも5年ごとにその見通しを作成し、検証する。