西口再開発ビルのシティホテル誘致が断念され、福井市福祉会館機能を移管する構想が市から提示され、議会の中で論議されています。
1、2階は商業業務施設、3、4階は公共公益施設(県?)、5階が市の施設としています。その他にマンションが予定されていますが、なぜ、3階〜5階に市や県の施設を入れなければならないのでしょうか。
大きな理由が二つあります。
一つは、アオッサでも公共公益施設があることで、その有効性が示されていますが、賑わい創出の核となるからです。
二つ目には、地権者の採算性を考えると最低5層の建物が必要になるからです。
JR福井駅前西口広場を拡張するために、市はJRから土地を購入し(5億円)、西口広場拡張や再開発ビル建設のために、それに関わる地権者へ換地(現在の土地を提供していただき、他の場所へ移っていただくこと。今回の場合は、西口再開発ビルの地権者として、まず参加していただくことになります)を進めてきました。したがって、市はなんとしても、賑わい創出としての再開発ビルを成功に導かなければならない責務があります。
またJR福井駅前西口を開発する最も大きな目的として、県都発展と都市間競争に負けない玄関口の構築にあります。
したがって、西口再開発ビルにどのような施設をいれるかが大きなカギになります。その中で、福祉会館の機能を移管する考えが示されたのですが、能楽堂以外に具体的にどのような団体を入れるのかが、全く不明です。これで、議会に認めろというのはおかしいのではないかと思っています。
能楽堂は、現在年間11,500人が利用しています。一見多いように思われますが、21.7%の稼働率です。それも、ほとんど特定の方が行き来しているだけです。なぜ一等地であるこのビルに入れる必要があるのか。どうしても賑わい創出に寄与するとは思えないのです。私は、能楽堂は必要であるとは思うものの、このビルに必要だろうかと疑問符を付けています。
さらに、福祉機能を移設するというのは、聞こえはいいのですが、福井市社会福祉協会、シルバー人材センター、福祉公社という事務所が移設されるだけであれば、高齢者や障害者が来訪する場所というよりは、むしろその団体の職員の働く場所を設置するにすぎません。
市はこれから、賑わい創出の仕掛けづくりを作ると言っていますが、どうするのかを示さないままです。しかし、それでは他に市の施設として何があるのかということも私たちは考えなければなりません。エンゼルランドのような子供が来たくなるような施設、または、アオッサでは560名大ホールしかないので1000名以上のホールを作り、福井市文化会館を移設することなど、案は出てきます。
本来ならば、1階から5階まで全体でどうするのかを論議すべきです。県は市がまず決めて提案してこない限り応じない姿勢ですが、これもおかしい話です。県都の顔である重要なビルに対して、なぜ一緒にテーブルについて進めていただけないのでしょうか。県はアオッサで予定されていた7階から9階部分を1階削った前科があります。果たして今回3階と4階の2層にもわたる床を取得してくれるのでしょうか。したがって、ビル全体で考えていかなければ、市の施設だけ論議しても始まらないのです。
私は、決して福祉機能を移設することに反対していません。しかし、現在の市から提供される情報だけでは、賛成もできません。
このビルの進捗は、総合交通計画やまちづくりに直結するものです。早く決着をしなければなりません。したがって、一旦、幾つかの案を持って、県と交渉し、商業業務施設を含めた全体像を明らかにする進め方が必要ではないでしょうか。
きっと県の施設においても、県議会でもめることになるでしょう。