お隣の石川県小松市で東海・近畿・北陸の市監査委員および事務局を対象とした研修会がありました。
金沢市在住の公認会計士から、包括外部監査を3年間担当した経験から「市民の目線から見る行政事務」というテーマで講演がありました。
包括外部監査とは、中核都市(人口30万人以上の市)や政令都市、都道府県は必ず導入しなければならないもので、第三者的な立場で財務監査のみを担います。
また3年以上同一人物が就いてはならないことになっています。
講演は3年間包括外部監査をしてきた経験から以下の疑問から話が始まりました。
(1)小さな市では、監査委員がいない場合もあり、監査事務局も体制がしっかり整っていない場合が少なくないが、こういった状況で監査の責任が担えるのだろうか。
(2)監査事務局員は市の職員である。したがって他部局の不正をしっかりと指摘できるのだろうか。
その観点からみれば外部から監査することは必要ではないか。特例市や一般都市などでも包括外部監査導入を試みたらどうか。(私の意見:監査対象業務が多いため、監査委員だけではなく外部監査も導入し、今まで以上にチェックをした方がよいと思います)
また、縦割り行政の無駄のチェックを行うための、権限と予算と人員を持つ事業全体のコーディネーター的役割を持つ部署の設置が必要ではないか(私の意見:福井市には政策調整室があり同様の役割を担い部局間調整を行っていますが、権限が弱く、フリーな予算もないと思います。副市長を室長兼務にして他部局に権限が及ぶような強い体制が必要ではないかと感じました)との提案がありました。
さらに、以下の3点について包括外部監査のテーマと結論が語られました。
(1)市税徴収の平等性
市税を滞納しても5年で時効になるが、税の公平性から滞納者をなくすための体制づくりと、課税しなければならない方や法人に対して漏れをなくすことが必要。
(2)補助金の妥当性
補助金は有用なものが少なくないが、市民参加や協働でできるものは極力市民で行ってもらうべき。
(3)外郭団体
指定管理者制度で、外郭団体や公共施設などを民間に運営させているが、その期間は3年や5年などになり、その間は競争性のない随意契約(自動的に仕事が受けられる)ともいってよい状態になるが、それでいいのだろうか。
私の意見:
(1)、(2)同感です。
(3)については公共性を持つ施設に限り指定管理者制度は必要です。仮に指定管理者になったとして、その数年間の運用内容やサービスが悪かったりすれば契約期間を待たずして同時に仕事がなくなるリスクを負いますから、今の状態でよいのではないかと思います。さらに、数年後にはまた選定の身にさらされるのですから決して競争性がないとはいえないのではないかと思います。ただし、一度指定管理者になれば経験値を持つので次の選定で有利になる可能性がありますので、これをどうするかは今後の課題となると思います。
しかし、温泉や宿など公共性の少ない施設もあります。過去においては安価で保養ができる市民サービスの一環だったかもしれませんが、今や市が保有すべきものではありません。今後は売却や廃止も含めて検討すべきだと思います。