昨日、舛添厚生労働相が75歳以上が対象の後期高齢者医療制度について、廃止も含めた見直しを検討していることが報道されました。
本日のテレビ番組では「廃止とは言っていない」と否定し、「どんなに論理的にいい制度でも国民に支持されなければ長期に維持できない。政権も代わる時期でもあり、じっくり問題点を洗い出す」と語ったそうです。
見直しにあたっては
(1)75歳以上という年齢で分けない
(2)保険料の天引きを強制しない
(3)負担について世代間の反目を助長する仕組みにしない
との原則を掲げ、最低1年議論し、それまでは現行制度を維持するとのことです。
私はこの報道に接し、「なぜ、長寿医療制度が批判を受けたのか、大臣はわかっているのだろうか。」と頭をひねらざるをえませんでした。
大きな批判になってしまったのは、厚生労働省の事前の説明が周知徹底がなされなかったことに大きな原因があります。若い人でさえ理解しにくい制度が、突然高齢者の生活に降りかかり、4月に年金から保険料が引かれてしまったのです。
そういった制度導入の混乱を利用し、民主党や共産党は「姥捨て山」と宣伝し、与党打倒戦略として格好の材料として批判を重ね、高齢者への不安をかきたてました。一方で、客観的に報道すべきマスコミも誤った情報を織り交ぜて、制度の不備をわざと大きく見せて、あげつらってきました。
確かに、この制度は低所得者への配慮が欠けていたことなど少なからず不備な点があったことは否めません。
したがって、私も、国会議員に個々に課題をあげながら運用見直しの提案を何回となく要望しました。こういった意見が集積され、低所得者への軽減や徴収方法の見直しも行われてきました。未だに解決されない課題や問題点も残っています。したがってさらなる運用の見直しは必要です。
しかし、廃止や抜本見直しなどの報道が、総選挙を前にしてなされました。舛添大臣はテレビ番組で、福田政権の閣僚としてではなく、自民党の一議員としての私案であると語ったそうですが、そのように誰がとらえるでしょうか。所管の大臣が言った言葉です。
番組に同席した公明党幹部からも「聞いてない」との発言が出ています。何の相談もなしに安易にこの時期に発言するのはいかがなものかと思います。
国民皆保険を維持し、特に高齢者が安心して医療が受けられるための制度ではなかったのでしょうか。