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福井市 西本恵一
nishimotokei@ybb.ne.jp
バックナンバー 2008年 7月 12日

 東消防署で救急救命講習を受けてきました。

 講義が約1時間強、AEDおよび心肺蘇生の実習が約2時間弱ありました。

 今まで日之出地区防災訓練等でAEDや心臓マッサージ、人工呼吸の講習を受けていましたが、まだまだ身についていないので繰り返し練習することが大切だという思いで研修に臨みました。

 なお、今まで常識としていたことや、習ってきたことと少し違うところもあり、特になによりも心臓マッサージが一番大切であることがわかりました。

 気を失った人や溺れた人への対処として、本日学習してきたことを下記に整理します。

1.気道を確保して呼吸しやすいようにする。
  気を失ったり、心臓が止まってしまうと、舌の筋肉が緩慢になり、餅が詰まったように気管をふさぐため、顎を上げて気道を確保する。

2.人工呼吸は、無理に行わなくてもよい。
  心臓マッサージにより血管や内臓に傷がつき、その傷から血が口元にあがってきたり、食道や胃に残留しているものが這い上がってきたりするので、病気感染防止のために家族を除いた他人には人工呼吸は行わない方が良い。(ただし、家族の場合には積極的に行う。)

3.心臓マッサージ
  一番重要であるのが心臓マッサージである。人工呼吸やAEDよりも最も大切な処置になる。肩から腰にかけた半分のさらに半分の位置(肩から腰にかけて1/4の場所)の中心部の所に、掌の付け根の部分を押し当てて、胸が1/2位沈む程度の力で、1分間で100回押す。この時、決して腕の力で押すのではなく、腕はまっすぐにして体で体重をかけて押す。
 
 次に呼吸を確認して、さらにマッサージを繰り返し、救急車が来るまで続ける。AEDがある場合は、電極パット装着しているときも心臓マッサージは止めない方が良い(ただし、他の人がいないといけない)。

 なお、手のひらいっぱいで押すと全然違う箇所の肋骨が折れたり、心臓マッサージの効果なくなってしまうので注意する。

 ”もしもしカメさん”の歌があるが、このリズムで押すのがよい。これよりもテンポが早くなると、ポンプの役割である心臓の血液の出し入れができなくなる。

 4.AED(自動対外式除細動器)の使用
  AEDは心臓心室の筋肉が細やかに動き血液を体に送れなくなるので、その状態を取り除くのに必要な機器。心室細動を3分以内で処置をしないと救命率は50%に下がり、その後時間の経過とともに低くなる。

 また、心臓が停止している場合や正常な方に使うと全く逆効果になる(AEDの電極パッドを装着すると機械が通電の要不要を自動的に判断してくれる)。

 なお、通電する場合には、処置する人をはじめ周りにいる人は必ず離れる(気を失っている人の体の一部に自分の体が触れていると一緒に感電してしまうから)。また、水は電気を通すので、寝かせる場所の周りに水がないかどうか注意する。

 電極パッドは、片方が右胸の上部、もう片方が左わきの下で、その2つを結ぶ中心に心臓があるようにする。なお、子どもの場合には、片方が胸の中心に、もう片方は背中中心部に貼る。
 
 なお、「AEDがあればなんとかなる」との誤った考え方が普及しているので再度確認してほしい。

 心臓マッサージこそ最も重要な処置である。心肺蘇生とは言われるが、救急救命の第一の目的は、血液を脳に送り脳細胞を守り、ダメージを最小限に留めることにある。

 AEDを使って停止している心臓を動かすことはできない。AEDはあくまでも心室細動を除くためにある。

 講師である救急救命士の経験では、現場でAEDを使うことは多いがその場で心臓が動くことはないそうです。救急車の中や病院について薬や気管挿入、心臓マッサージなどいろいろな処置をする中で、再び鼓動を打つ場合があります。
 AEDはあくまでも心臓が止まりそうな心室細動の時間を引き延ばしたり、細動を除き正常な心拍にするための処置であり、救急車が来るまでの応急処置といえるとのことでした。

 また、AEDは近くにあることはまれであり、あった場合には有効である位の気持ちでいいそうです。 私も、除細動器であることは承知していましたが、止まっている心臓が動き出すのではないかと勘違いしていました。

再確認
 
 気を失っている人がいれば、まず、(1)呼びかけ、(2)呼吸確認、(3)救急車の依頼(人がいれば、その人を指定して救急車の依頼をお願いし、その結果を報告させる。なお、その人が救急車を呼びに行くのに現場を離れるのであれば必ず戻ってくるように指示する)、(4)救急車の依頼と同時にAEDの依頼。必ず戻ってくるように指示。(5)心臓マッサージとなる。

 なお、救急車を呼ぶ人がいなければ自分で呼ぶ。その場を離れなければならないことがあってもまずは呼びに行く。ただし、相手が子供の場合は、心臓マッサージなどの処置を優先し、2分くらいしてから救急車を呼びに行くこと。

 また、溺れた人に、逆さにしたり、背中をたたいたりして水を吐き出させるような処置はしないようにとのことでした。心臓マッサージをしていると出るものは全部出るそうです。したがって、何か吐き出してもいいように口元は横にしておかないと詰まってしまうとのことでした。

 今まで、何回となく行ってきた訓練でしたが、改めて勉強になりました。なお、この消防署で行っている救急救命講習は、地域や団体で無料で申し込むことができます。ぜひご利用ください。


追伸

 たいした怪我でもないのに、タクシー代わりに安易に救急車を利用する人がいます。各消防署には2台しか救急車がなく、本当に重症な方のところへ行けなくなる場合があるそうです。包丁で、指先をちょっと切っただけでも救急車を呼ぶ非常識な方が年年増えているそうです。

 どうか、救急車を呼ぶケースかどうか瞬時の判断だと思いますが、自分で行ける場合やタクシーで行ける場合は、ご自身で行くようにお願いいたします。