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福井市 西本恵一
nishimotokei@ybb.ne.jp
バックナンバー 2008年 4月 30日

 長寿医療制度が導入される背景があります。

 まず、昨日も触れましたが、高齢化により、今後医療費が大きく膨らんでいくということが第一です。

 次に、各保険団体の運営状況の財政問題です。全国の市町村の国民健康保険財政の6割強が赤字です(年間3000億円)。

 福井市では、回収見込みがない不納欠損額が平成18年度で約2億2千万円、また、未だにお支払いいただいていない収入未済額が約26億円です。
 
 また、
中小企業サラリーマンが加入する政府管掌健康保険は平成19年度1800億円の赤字です。

 大企業が運営する健康保険組合は1502組合のうち1334組合が赤字(90%)で総額6322億円にもなっています。

 医療窓口で支払う金額は1割負担(または3割負担)ですが、それ以外の医療費をこれらの保険組合と国や市町が負担しており、その負担が大きくなり赤字になっているのです。

 また、2年後には、20歳から64歳までの現役世代2.6人で一人の65歳以上の高齢者を支えていかなければなりません。2025年には、高齢化率が30%を超え、一方で14歳以下の子供率は10%を切ります(12年後には、現役2人で高齢者一人を支える形に)。

 さらに、医療費だけではなく、介護費や年金も合わせると、2025年までに新たに50兆円が必要となります。この50兆円という金額は、国家予算一般会計の税収に匹敵します(80兆円のうち残りの30兆円は国債であり借金です)。

  超高齢化、超少子化とは、支える人が少なくなり、支えられる方が多くなることを意味します。政策以前に、こういった人口構成を理解していただかなくてはなりません。
 国民皆保険を維持するためには、平等に全世代で負担していただかないと、現役世代がつぶれてしまうのです。

 一方で、ご高齢者の半分はお金を持っています。一面、後期高齢者医療制度とは、余裕のあるご高齢者から負担していただく制度といってよいと思います。

 また、今まで扶養されていた高齢者も今後負担していただくことになりますが、世帯収入があるのですから少しだけお支払いいただくことは理解していただく必要があります。そうでなければ75歳以上の1300万人の中で扶養を受けている200万人の方だけが優遇されることはおかしい話ではないでしょうか。

 野党は、後期高齢者医療制度をやめろと言っています。つまりは元に戻せということです。元に戻せば、保険財政は破たんし国民皆保険は維持できなくなります。

 これこそ”うば捨て山”ではないでしょうか。

 野党の財源を考えない無責任な発言は慎むべきです。何でも言えばいいというものではありません。