薬害肝炎問題について地域の方から以下のようなご相談をいただきました。
C型肝炎で苦しみ、インターフェロンの投与により運良く完治した方からです。
「20年前に手術をした時に出血を伴いました。薬剤を投与されたような気がするが、どの薬剤を使ったか分からず、輸血も受けた。少なくともC型肝炎に感染する原因はこの時しかない。病院にかけ合い立証しようとしたが、20年前のカルテは存在せず、その時の医者は亡くなっている。」
この方は、完治いたしましたがが、肝炎のあった部分はケロイド状になり、疲れやすく、今でも定期的に3か月に1回は診察を受けているとのことです。
この方の疑問は、「輸血感染であっても救済されるべきだ。なぜ限定されるのか。」私も話をお伺いして、その通りだと思いました。
先日も、ひのでふれあい懇親会で、「家内が33年前に出産時に大量出血し、薬剤を投与されたか、または輸血でC型肝炎に感染した。今回、報道で救済されると聞いたがどうしたらよいのか。」と。
カルテの保管期限は法律で5年間と定められており、病院によっては過去のカルテを確認できない場合があります。前述のご相談である33年前のカルテが存在しているかどうか某病院に問い合わせたところ、そこの婦人科については昭和58年以降しかないことがわかりました(25年間分のカルテは保管してていることになります)。
C型肝炎感染のほとんどの要因はこの薬剤が原因になっています。したがって、薬剤を投与された証明がなければ救済されないというのはおかしいと思います。これらの声は、私から全国の公明党議員や国会議員にネットワークを通じてお伝えしています。
今回の薬害肝炎被災者を救済する特別措置法の内容を公明新聞から抜粋して以下に説明いたします。
『法律のポイントは?』
この法律は、出産や手術の際に肝炎ウイルスに汚染された血液製剤を投与され、C型肝炎に感染した被害者や相続人に対し、症状に応じて給付金を支払うことなどが柱です。
具体的には、国と製薬会社が拠出する基金を設け、
(1)肝硬変、肝がん、死亡の場合は4000万円
(2)慢性C型肝炎患者には2000万円
(3)未発症の感染者には1200万円
が支払われます。給付金の請求期間は原則、法律の施行から5年間で、受給後10年以内に症状が進行した場合も、医師の診断書を提示すれば、追加金の支給を受けられます。給付金に要する費用は、いったん全額を国が負担し、製薬会社にも応分の負担を求めます。
『救済の対象と仕組みは?』
この法律で救済の対象となるのは、
「フィブリノゲン製剤」4種
「第九因子製剤」4種
の計8種の血液製剤のいずれかを投与されたことによって、C型肝炎ウイルスに感染した被害者、または相続人です。
投与の時期に関係なく給付金が支払われます。この中には、過去の治療で治癒した人も含みます。
製剤投与の事実や因果関係の有無、症状といった被害者認定は、カルテなどの証拠を基に裁判所が行います。給付金を受給するためには、まず、裁判所に訴えの提起(国家賠償請求訴訟)をし、裁判所の判断を仰ぎます。
なお、医療機関は、情報を確認するための問い合わせについて丁寧に応対するよう、厚生労働省から文書で協力依頼が出ています。
『被害者の特定はどうなる?』
今回の法律で救済される被害者は、同訴訟の原告団を含め、1000人程度といわれています。カルテなどが不明で投与が証明できないC型肝炎の薬害被害者はじめ、血友病など先天性疾患で原告団と同じ製剤を投与された患者も、残念ながら今回の対象には含まれません。
このほか法律には
(1)5年間とする給付金の請求期間の延長を、必要に応じ検討する。
(2)今回は対象とならない製剤を投与され、感染した疑いのある人に対する検査受診を促すための措置を早急に行うなどとする決議が付けられています。
『全肝炎患者への対応は?』
C型肝炎にはインターフェロンによる治療が有効とされています。しかし、この薬は治療費が月7、8万円と高額で、治療を断念する患者が多く、このため、自民、公明の与党は肝炎の総合対策として、インターフェロン治療の自己負担額を患者の所得に応じて1万、3万、5万円とし、残りを公費助成するなどの対策を打ち出しました。
さらに来年度の予算政府案で、肝炎対策として207億円を計上。前年度よりも132億円増額し、この予算措置の中心はインターフェロン治療費の公費助成です。
また与党では、予防から治療、新薬の研究・開発などといった肝炎の総合対策を盛り込んだ、肝炎対策基本法案を衆院に提出しています。民主党も対案を参院に提出しており、現在、与野党で法案合意に向けた協議を続けています。
なお、肝炎に感染した方は、治療時の輸血や予防接種の際の注射の回し打ちなど、本人の責任ではないところで感染したケースが多く、国として、しっかりとした対策を講じるべきです。
肝炎の患者・感染者は国内に350万人いるとされ、「国内最大の感染症」ともいわれています。今回の法律は、薬害肝炎の方を対象としたものですが、B型、C型肝炎への総合対策は今、緒についたばかりです。今後、さらに幅広い救済が実現するよう、「命のマニフェスト」を掲げる公明党は、どの党よりも真剣に取り組んでいきます。一部の人のみを救済するということではなくて、B型、C型肝炎の方々や、先天性の疾患で血液製剤を投与された結果、肝炎ウイルスに感染した方への対策も今後、広く国が責任を持って対応する体制を築いていきたいと考えています。
『お問い合わせ窓口』
厚生労働省や給付金を支給する独立行政法人「医薬品医療機器総合機構」では、患者からの問い合わせに対応する専用電話相談窓口(祝日を除く月曜日〜金曜日)を設置しています。
0120−509−002 午前9時30分 〜 午後8時 厚生労働省
0120−780−400 03−3506−9508
午前9時 〜 午後6時 医薬品医療機器総合機構
20−0346 福井県医務薬務課
20−0352 福井県健康増進課