ブログバックナンバー
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福井市 西本恵一
nishimotokei@ybb.ne.jp
バックナンバー 2007年 12月

今日で2007年も終わりです。振り返れば今年は、選挙・選挙の年でした。支持者の皆様には、大変ありがとうございました。
私も、昨年の大晦日は、4月の2期目の市議会議員選挙に挑戦するために、心やすからぬ1日であったことを思い出します。「本年はどうであったか。悔いの残らない年であったか。」そう自分に問いかけると、残念ながら満点はあげられないと反省します。自分に対して、常に厳しくしないと満足感が得られないのだと思います。来年は、自分を追い込みながら、働きに働こう。そう決意している私です。

 新平家物語には、戦禍を被っている民衆の生活がよく描かれています。
 藤原氏を中心とする朝廷が、武家である平氏や源氏に権力が移行していく政治の流れの中で、民衆はどう暮しているのか。
 民衆は、度重なる戦争の陰でも雑草のようにたくましく生きています。一方で、絶えずその為政者たちの権力の影響に、水に浮かぶ浮草のように、風が吹けば漂うしかない非力な姿も見えてきます。武者に蹂躙され、名もない民衆の命や生活が軽んじられています。

 その中で、もうひとつの権力の象徴ともいえる宗教界の存在があり、比叡山をはじめとする仏教界が屈強な僧兵を擁しながら政治権力に対抗しています。
 何のための政治か、何のための宗教か。それは、民衆が様々に悩み苦しんでいる生活にたいして、強く生きるための手を差し伸べることにあるのだと思います。
 今回は1回目に読んでいた時とは違った視点で読み進みました。360度に目を配りながら描写している吉川栄治。くどいほどの表現力を使い、巧みに人の生きざまを描いています。
 歴史は結局、自分のために生きるのか、それとも人のためにと生きるのか。その羅針盤を教え諭してい
ます。「驕れるもの久しからず」です。
 2008年は、さらに人間革命に挑戦しながら、人のために尽くせるような自分を創ってまいります。

 先日東村市長に要望した原油高騰対策について昨日連絡会議が開かれ、低所得者に灯油費を補助するなどの方針が決定されました。
 以下に、本日付の福井新聞記事を掲載します。

『原油高騰対策原油価格の高騰を受け福井市は28日、一定所得以下の世帯に灯油購入費の一部を補助することを決めた。年明けにも具体的な支援策を発表する。中小企業や農業・漁業者に対しては、既存の貸し付け制度の要件緩和などの支援を進める。

部長級職員による原油高騰対策連絡会議で決定。東村新一市長は「国や県の支援策を見極め、市としての対策を市民に早急に公表し安心してもらう必要がある」と話した。

市福祉保健部は「年明けにも、補助金額や対象世帯の要件など支援策の具体的な内容を提示し、1月中に支給を始めたい」とし、市民税非課税世帯から対象世帯を絞ることにしている。また中小企業や農業・漁業者向けの支援について市商工労働部は「国や県の支援策のすき間を埋めるような方法を考えたい」と話している。 』

 今日は、夜も打ち合わせの会合がありましたが、それ以外は、大掃除をしました。
 今年は、忙しさにかまけて資料やら書類やらなかなか整理がつかず、積んでおくことが多かったため、勇気をもって捨てるものは捨てています。
 明日は、仏間や寝室を掃除して、いらなくなった新聞・雑誌を廃品回収業者に持っていく予定です。

 本日、臨時議会が開催されました。
 東村新福井市長の所信表明があり、行財政改革を押しすすめて福井市新ビジョンを達成していくための財源を生み出し、市民が安心して暮らせる政策を行っていく旨の抱負が披露されました。
 市債の負担増や経常収支比率(職員の給料など定常的に必ず必要な費用を除く自由に政策に利用できる財政比率)の悪化が見込まれる中、強い意志で臨む姿勢が見られました。
 まずは、3月議会に上程される当初予算や新事業をどう采配してくるのかが評価の第一段階になります。

 吉川英治の小説新平家物語16巻を読み切りました。これで2回目になります。10月は視察が多かったため移動する電車の中で読み始めたのですが、その後は寝る前に読み進み2か月かけて読了しました。
 プロフィールでも紹介していますが、私は歴史小説が大好きです。私本太平記、太平洋戦争、明治維新の竜馬や晋作、徳川家康(これは26巻)、三国志、織田信長などなど吉川英治や山岡宗八、司馬遼太郎が織りなす文字上のドラマに引き込まれていきます。
 特に、平家物語は随一であり、ここからは吉川英治という卓越した筆者のフィルターを通して権力や名誉、物欲を目的とする生き方への虚しさを教えられます。また、平清盛、木曾義仲、源義経、源頼朝、後白河法皇などの主人公とともに、麻鳥と蓬(よもぎ)というどこにでもいる夫婦が、長い時の流れの中で一貫して登場してきますが、この夫婦の描写を通じて本来の幸福とは何かを訴えかけてきます。
 
 法華経には、何のために生きるのかの答えを「衆生所遊楽」と極めています。つまり、この世に生まれてきたのは楽しむために生まれてきたのだと。
 しかし、これは刹那的な安楽をさしているのではありません。人間が生きる上では、様々な悩みや障壁は絶えなく現れるものであり、その悩みや障壁を乗り越えながら、つまりは大波をサーフィンで乗りこなすように楽しむことだととらえています。しかし、サーフィンにおいても大波であれ小波であれ乗りこなすには鍛練が必要です。だからこそ、へこたれない自分を創るしかないのです。したがって、自分を常に成長させていく努力の中にしか幸福も、満足のいく人生もないものだと思うのです。

 しかしながら、水の流れは低いほうに向かうのが物理の法則、同様に人間も楽な生き方を求めてしまいます。惰性の生き方を排して、弱き自分と格闘するしかありません。平家物語のテーマでもありますが、利己的な生き方のもろさとつまらなさに早く気がついて、少しでも人の役に立ち人の幸せを心から願える自分を構築していくことこそ真の目的なのだろうと思うのです。
 そう思いつつも自身を顧みると、残念ながらまだまだ未熟で、情けない、反省しなければならない自分を見つけてしまいます。アメリカの思想家エマソンいわく「さあ、これからだ」、そう自分を励まして、これからもがんばってまいります。

12月25日に初登庁の東村市長に対して、原油高騰に伴う市民の冬期間における生活費増高に対応するため、対策本部を立ち上げ、市民のニーズを把握するとともに生活困窮者への灯油購入費助成事業や制度融資に係る利子補給事業など必要な原油高騰対策事業に取り組むように、市議会公明党として要望書を提出し申し入れを行いました。

 既に前週18日に吹矢市長職務代理者に対して要望書を提出し内容を伝えてありましたので、東村市長からは「要望書を読みました。生活困窮者への福祉灯油など必要な対策を行います」との返答をいただきました。

 今日は、公明党福井県本部の議員総会を昼から行いました。
 議員としての使命を確認した後、種々の課題について質疑応答がありました。

 「庶民の生活を守るためにどうすればよいのか。」
 「自民党、民主党の陰に隠れてしまい、本当は公明党が主導して様々な法案を通しているにも関わらず、なかなかマスコミに取り上げられない公明党の真の活動をどうアピールしていくのか。」
 「私たち議員の活動をどのように皆さんに知っていただくか。」
 「地方議員の声をもっと国会議員は細やかに聞いていくことが必要なのではないか」
 など、多彩な意見が出されました。何でも言い合えることが重要です。
 広報という観点で、私達も国会議員も限られた物理的な時間をどう有効に使い、よりよい効果を上げていくか。そのために知恵を絞り、何をすべきかを再度整理していくことの必要性を感じました。

 21:15開票と同時に、東村新一氏の福井市長選挙の当選確実がでました。前坂川市長の辞任による短期、かつ年の瀬選挙であたっため投票率は予想通り45%と低かったのですが、公明党をはじめ広く政党・団体が推薦し多くの市民の民意の支持を受けた賜物であったと思います。
 福井市財政は大変厳しく、超高齢化社会の進展による社会保障費の負担増の中で、中心市街地・新幹線・交通体系など多くの課題が山積しています。新市長の真価が問われるのは今からです。私ども議会もしっかりと監視機能を働かせながら、福井市発展のために尽力してまいります。

森田小学校、森田中学校と同級生だった友人が亡くなりました。
ソフトウェア会社社長として活躍しており、前職のときには同じ業界にいたことから、一緒に仕事をしたこともあります。残された社員もこれから大変ですが、ぜひがんばってほしいと願っています。
私にとって、同級生の葬儀は初めてです。まだ47歳という働き盛りの年。18日昼に痛みを訴えてその夜亡くなり死因は心筋梗塞だったと聞きました。突然の死にご家族の悲しみが伝わってきます。中学時代のバレーボール仲間や先生も涙しておりました。
「死は一定なり」、いつ死んでも悔いのない人生を歩んでいくことを改めて心に刻みました。