住宅確保要配慮者の入居を拒まない「セーフティーネット住宅」の普及については、2019年から議会で取り上げ推進しています。

当初2棟4戸しかなかった登録住宅も、現在は国にも後押しをして頂き、川崎市でも4646件を超える登録住宅があります。

しかし、「セーフティーネット住宅」には、住宅確保要配慮者と併せ、一般の方も利用できる「一般登録」と住宅確保要配慮者専用の「専用住宅登録」の2種類あり、登録が増えたのは、一般登録のみで専用住宅は、未だ登録が無い状況です。

居住支援協議会が設ける「すまいの相談窓口」でも紹介実績はゼロ。一般の方が利用している為、空き室が少ないうえ、家賃も高く、相談者のニーズに合いません。「セーフティーネット住宅」としての登録はあるものの実態は、専用住宅でなければ機能しないことが質疑でも明らかになりました。

川崎市の住宅セーフティネットのメインは市営住宅です。応募倍率は平均13%前後。しかし、詳細をみれば、エレベーターが無い住宅では、一般世帯の応募がゼロの場合もあり、単身向け、エレベーター付きの部屋やシルバーハウジングなどは高倍率で100倍を超える応募倍率になることも珍しくありません。

 

川崎市が市営住宅の環境を劇的に改善することは難しく年月がかかります。市の「市営住宅等長寿命化計画」(前期:平成29~令和3年度、後期:令和4~令和8年度の10年間:事業の進捗状況や社会経済情勢等を踏まえ、概ね5年ごとに必要に応じて見直し)には、『多様化・増加傾向にある住宅確保要配慮者に対応するため、公営住宅、公的賃貸住宅、民営賃貸住宅等を活用した重層的な住宅セーフティネット構築が必要である。公営住宅は、直接的な住宅セーフティネットの要として、住宅確保要配慮者のうち特に低所得者層に対して、低廉な家賃の住宅を供給する。』と記されていますが、公営住宅の現状は、設備等の劣化、浴槽などは旧スタイルのままの住宅もあり、現代の住まいのスタンダードから、かけ離れた現状では、住宅確保要配慮者のニーズに応えきれていない状況です。市営住宅にかわり、市営住宅を何度も申し込んでいるが当選しない方、年金生活者で単身になり収入が減った方、ひとり親の方などを支援できるよう、民間の空き室・空き家を活用するのが、住宅セーフティネット制度です。特に、住宅確保要配慮者「専用住宅」の普及が必要です。

国は「専用住宅」にフォーカスして支援を手厚くしています。「専用住宅」として登録すれば、バリアフリー、省エネ改修への補助や家賃補助等もあり、その普及を推進していますが、活用が必要なはずの川崎市では「専用住宅」登録がゼロという状況です。夏の諸団体との政策懇談会でも、不動産団体に「住宅セーフティネット制度」の周知が遅れていることも判明しました。

今回の質疑では、民間賃貸住宅の活用に「専用住宅」を位置付け、推進することを求めました。また、専用住宅を市営住宅と同様の家賃レベルに設定できる「家賃補助付きセーフティネット住宅」供給可能とする「家賃補助制度」の創設を求めました。残念ながら今回は、制度創設に至りませんでしたが、行政が民間団体と「専用住宅」について『意見交換をする』と、一歩前進の答弁を引きだしました。

専用住宅としてオーナーが物件登録すると「一般の方が入れなくなるので空き室になる可能性があり、オーナーも積極的でない」など、専用住宅の推進に前向きではなかった行政だけに、一歩づつではありますが前進しました。

川崎市の市営住宅が市民ニーズに応えきれていない現状を顧みて、民間不動産団体と連携し「専用住宅」の普及をお願いしたい。そして、高い家賃で生活が苦しい、エレベーターの無い現在の住まいから移り住みたいが、住み慣れた地域から離れすぎず、友人や地域のコミュニティと関り続けたいと希望する方に、1日も早く「専用住宅」を普及し、地域包括ケアシステムが目指す、住みたいと思う場所に住み続けられる環境の構築に努めて頂きたい。

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川島まさひろ
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