公明党の山口那津男代表は6日、広島市内で記者会見し、憲法改正について「与党という枠組みはあまり意味がない」と述べた。安倍晋三首相(自民党総裁)が5日の読売テレビ番組で「まず与党で案を考えなければいけない」と述べた発言に否定的な見解を示した。「与党も野党もなく、それぞれの政党がプレーヤーとして合意を形成することだ」と強調した。
2012年に自民、公明両党が政権を奪還した際に結んだ政権合意で「自民党側から憲法改正について合意に入れる申し出があったが、内閣の仕事ではないということで入れなかった」とも述べた。憲法改正の発議には衆参両院での議論の成熟と国民の理解が重要だと指摘し「今はそういう状況ではない」と話した。
一方、首相は6日の広島市内での記者会見で、改憲案の作成について「党主導で進めてほしい。党内で議論が活発化し、国民の中でも大いに議論が深まることを期待したい」と述べた。