25日午後、埼玉県花と緑の振興センター10周年記念の式典が行われました。
当センターは、江戸時代からの植木生産地として有名な川口市安行に、昭和28年に「植物見本園」として開園以来、植木・果樹などの生産出荷の指導、盆栽等の輸出振興、また緑化講座、電話相談などを通じ、県民の方の緑化に対する知識の向上等に努めています。
園内には、豊富な種類のツバキ、ウメ、ツツジ等を始めとし、「コニファー園」,「花木園」,「カラーリーフ園」など、四季折々の様々な樹木類を展示しており、細かく回ってみると1時間程では足りないくらいです。
記念講演として地元を代表する造園業の中田さんからのお話がありました。川口市の安行周辺の地域は、江戸時代に入り、第三代関東郡代の伊奈半十郎忠冶が、盛んに新田開発を奨励しました。赤芝新田などの地名も残っています。そして地域発展に貢献してきた方の地名もいくつかあります。安行吉蔵、藤兵衛新田、源左衛門新田などです。
1657年の明暦の大火では、死者が10万人とも言われ、江戸の市街地のほとんどの街が焼けたとの話です。そこに安行の植木を江戸で売り出したのです。それが安行在住の吉田権之丞と言われています。
明治初年は数十戸だった生産農家も昭和期に千数百戸を越し、安行地区は一大生産地を形成。戦後の高度経済成長と緑化ブームで急速に需要が増大し、川口の地元経済の発展を支えたのです。
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