「都市問題」公開講座
東日本大震災の発生から3か月の月日がたちました。
あらためて犠牲になられたかたがたのご冥福をお祈りするとともに、被災者の皆様へ心からのエールを送りたいと存じます。
さて、今日は午後から、(財)東京市政調査会主催の「都市問題」公開講座に参加してきました。
(財)東京市政調査会は、関東大震災後の帝都復興院総裁となる後藤新平が大正11年に創設したシンクタンクです。
安田財閥の創業者安田善次郎氏がその趣旨に賛同し、善次郎氏の死後、その寄付金をもとに建築されたのが市政会館・日比谷公会堂と本所公会堂(現在の両国公会堂)です。
したがって、墨田区にとっても縁の深い団体です。
その拠点である市政会館・日比谷公会堂は都の歴史的建造物に指定。一方その数年前に建築された両国公会堂は10年前から使用禁止で活用法も未だ決まらない状態。
東京市政調査会が建築し、それぞれ数奇な運命をたどってきた二つの建築物の現在の対照的な有り様・・・
歴史の重みをもう少し斟酌した対応を願うのは私だけではないと思います。
余談が長くなってしまいました。
本日のテーマは「消えた老人」はなぜ生まれるのか。
冒頭、市政調査会西尾勝理事長のあいさつ。
氏は21世紀臨調の共同代表の一人でもあり、分権改革の推進役でもあります。
その後、首都大学東京大学院人文科学研究科教授の宮台眞司先生より基調講演がありました。
宮台先生は過激な発言をすることでも有名ですが、日本の共同体がいかに空洞化しているか明快に説明してくださいました。
ヨーロッパの「補完性の原則」とアメリカの「共和制の原則」に共通しているのは「自分たちでできることは自分たちで」という精神だそうです。
欧米に比べ日本は、市場に依存する、国家に依存する、といった依存心が強く、結果として共同体の崩壊を招いているとのこと。
自助と共助のあり方が問われている中で示唆に富む内容でした。
後半はパネルディスカッション。
パネラーは
河合 克義氏 (明治学院大学社会学部教授)
清原 慶子氏 (三鷹市長)
寺田 美恵子氏 (NPO法人福祉亭理事)
真鍋 弘樹氏 (朝日新聞社会グループ次長)
新藤 宗幸氏 (東京市政調査会研究担当理事) <司会>
2時間弱にわたり活発に議論されました。
「無縁社会」、「孤族」などの表現に代表される高齢者の社会的孤立。
孤独死も大きな社会問題ですが、決して高齢者だけの問題ではありません。
余計なおせっかいなどやかないでほしい、一人で勝手に死んでいくからなどと言う人もいる大都市特有の価値観が多様化している社会にあって、難しい問題ですが、だからこそ身近な自治体の役割の重要性を痛感いたしました。



