ウナギ供養祭(宮崎市) 10月18日


大森淡水株式会社の主催するウナギ供養祭が、宮崎市内の工場と宮崎観光ホテルで開催されました。
記念講演は、「ニホンウナギ完全養殖の現状」と題し、(独)水産総合研究センター増養殖研究所志布志庁舎うなぎ量産研究グループの神保忠雄氏と「鰻喰いの品格」と題し、日本大学ウナギ学研究所の塚本勝巳教授が行いました。
神保先生は、完全養殖ウナギについて、親ウナギの成熟・産卵方法、人口受精卵からのウナギ完全養殖を達成したこと。シラスウナギの生産尾数2010年628のうち590尾が完全養殖ウナギである。しかし、その後は、2012年126尾しか取れていない。
種苗生産技術開発における問題点として、他魚種の種苗生産技術が応用できない。明るいと底に向かって泳ぐという負の走行性がある。天然で100~160日・人口で131~754日も仔魚の期間が長い。サメ卵を安定的に大量かつ安価に確保することは困難である。飼育方法が複雑かつ手間を要する。
今後、示唆すウナギの安定生産技術の開発で、1万尾規模のシラスウナギを安定生産する技術の開発を目指して頑張ると、力強く講演されました。
塚本先生は、4年連続の不漁で、ウナギが危機に直面している。私は40年にわたりウナギの生態に取り組んできた。その結果、マリアナ沖の海山域で天然のウナギを発見することができた。しかし、ウナギ資源の激減ぶりに研究者たちはのんびりすることはできなくなり、天然ウナギの保護活動や人工シラスウナギの量産研究が緊急課題である。
激減の原因は、「獲りすぎ」。台湾、中国、韓国でも同じ。今後、天然ウナギは獲らない、売らない、食べないようにすること。天然ウナギを食べたい富裕層がどれだけ出しても食べたいというウナギ信仰があるが、間違いである。まずいウナギにあたることもあり、ピンからキリまであるのが天然ウナギである。養殖は粒がそろっており、天然ウナギの最上クラスのウナギを当たり外れなくリーズナブルな値段で味わうことができる。
ウナギは、ファーストフードで扱うビーフやポークなどと違い、廉価で大量消費に耐えうる食材とわけが違う。養殖うなぎといえども、タイやヒラメのように卵から完全に養殖するのではなく、天然のシラスウナギを獲ってきてこれにえさをやる「半天然もの」だ。考えなく獲りすぎると、なくなってしまう天然の漁業資源と変わらない。だから、絶滅に瀕した野生生物を大量に獲ってきて、大量消費していることと同じである。る
ニホンウナギ以外の19種類の異種ウナギも食べないようにすることが必要である。ウナギをこよなく愛する日本人は、毅然たるウナギ喰いとしての品格を持つべきである。ファストフードのウナギもおいしいが、専門店のウナギ職人が腕によりをかけて焼き上げたウナギは、格別であり、食後の満腹度がまるで違う。
資源に赤ランプがついている現在、毎日安いウナギを食べるのではなく、1年に何回か、「ハレの日のご馳走」として最高のウナギをじっくり楽しんではどうか。業界の皆さんには、厳しいかもしれませんが、天然ウナギを保護し、食べるウナギは人工ウナギに変換すべきである。
