九州各県議会議員交流セミナー 1月31日

九州各県議会議員交流セミナーが福岡市の都ホテルで行われました。
開会行事では、地元の松本福岡県議会議長、石井九州各県議会議長会会長の挨拶後、小川福岡県知事の来賓あいさつがありました。
講演は、「地方分権の課題と展望」と題し、増田寛也元総務大臣、前岩手県知事と「道州制と再可能エネルギー」と題し、荒田英知政策シンクタンクPHP総研主席研究員が行いました。
まず、増田講師は、はじめに平成25年度地方財政対策のポイントを説明し、特に地方交付税の減額、地方公務員給与費の特例などを説明された。地方公務員給与費を削減し、その削減額に見合った事業費を特別枠で計上する。各自治体への要請であり、自己決定を犯すことにはならない。ただし、岩手県知事時代に思えば、公務員の給与を下げると民間もそれに見習い下げる傾向があり、地域にお金が回るか疑問である。また、一括交付金が廃止となりひも付き補助金になったが、自治体側から国との協議の場で新しい仕組みを作るべきである。
また、出先機関については、役割、財源など地域のニーズに合った条例などを各自治体が作成すべきである。さらに、非常時における議会の在り方などを常時考えていることが大事である。
質疑では、地方交付税を人質にしての人件費削減を迫ることは自己決定権の侵害にならないか。それに対して、増田講師は、自己決定権の侵害には当たらない。要請しているが、実施するかは各自治体の判断。闘う知事会が国のこの要請に対してあっさり認めることは、今後地方交付税を盾に国の政策を押し付けることになるのではないか。増田講師は、6月議会で条例を各自治体は作成することになる。国と地方の協議の場で徹底的に議論すべきである。ただし、国民の目から見ると公務員給与は高いとの厳しい視線がありそのことをうまく政府がついてきたと思う。など大変興味深い講演でした。
次に、荒田講師は、松下幸之助の道州制論から「大を小にする」「中央集権を非常に独立性の高い地方分権に変える」と述べたことを紹介し、1890年から120年以上変わらない都道府県の枠であり、市町村は40分の1になっている。国で行う仕事ではなく、地方が行う仕事が多くなっているので、地方に権限を移すことが重要であることから道州制が必要である。
2008年道州制ビジョン懇談会中間報告において「地域主権型道州制」をまとめる。地方の形ではなく国の改革である。しかし、政権交代で廃止となった。しかしその懇談会で出されたことをまとめた。道州制の実現までの工程表を盛り込んだ道州制基本法の私案。8年かけて道州制の完全実施につなげる。道州制の導入時点と定着時点を想定した税財政システムを考えると2005年時点の最終ともとにすると中央集権では国が42%、都道府県26%市町村32%となり、地域主権型道州制になると国15%、道州35%、基礎自治体50%になる。その意味では基礎自治体が反対を唱えることにはならない。道州の区割りについては、選択肢が多様な場合、大都市をどう位置付けるかなど地域で決める手続きが必要である。
今後の道州制については、みんなの党が提出したが廃案となり、現在自民党が骨子案をまとめた。公明党も推進しているので与党が前向きで加速するのではないか。ただし、首都機能移転などが法律ができたが、最終的に頓挫したことがあるので、道州制基本法ののちの制度設計が実現のカギとなる。九州は九州地域戦略会で道州制の九州モデルを答申し、「九州が目指す姿、将来ビジョン」を提言して進んでいる。道州制により、地域の自信と誇りが出ることが期待される。
九州戦略会議の新たな検討課題に再生可能エネルギーの産業化を提唱され、太陽光発電設備でも北海道に次ぐ2位の導入である。PHP総研では、中央集権型再生ネルギーから再生可能エネルギーは地域資源であり地域主権型エネルギーにすること。地域事業所が増えて雇用が創出できるように事業の数を拡大する。地域最大の資産家は地方自治体であり公共施設の屋根貸しなど地域の遊休資源を優先的に活用する。などのを通じて道州ビジョンにすべきであるなど大変勉強になりました。
交流会では、各県の議員さん方が道州制に対する考え方がはっきりしたように思います。とても和やかに交流できました。
