平成18年第1回定例会での一般質問と答弁の要旨(2006.3.3)
◯都市基盤整備について
質問
空洞化の進む市街地に賑わいを取り戻す意図をもった「まちづくり三法」による「コンパクトシティ論」を取り入れ、都市計画マスタープランを遂行していくために「コンパクトシティ推進局」のような新機構が必要であると思うが。
答弁
現行の組織機構にも十分機能し、対応が可能であると判断している。また、現在行政組織機構の見直しを検討しており、その中で所管する部署が決まってくるものと考えている。
質問
水原駅利用者及び周辺住民の利便性を高めた駅周辺の整備促進をすべきではないか。西口の整備を含め早期に整備構想を示していただきたい。
答弁
今後関係する皆様方のご意見を賜り、財政状況も勘案しながら、その整備方法について検討を進めてまいりたい。なお、検討に当たっては、既に都市計画決定がなされている駅前広場のほか、ご指摘の西口整備や駅自由通路、周辺道路等の一体的な整備を検討し、駅利用者や周辺住民の利便性の向上を図る必要があると考えている。
質問
水原駅周辺整備の具体化については、市長のリーダーシップを発揮し、仮称「水原駅周辺整備計画促進協議会」を設置し、周辺住民と協議を重ねた上で、協力を得ながら当市の玄関口にふさわしいものとして整備すべきだと思うが。
答弁
ご提案のように促進協議会等の組織を立ち上げ、さまざまな議論を通じながら整備を進めていくことは、極めて有効な手立てであると考える。趣旨を参考にさせていただき、駅の利用者をはじめ、市民の皆様から親しまれるような施設整備をしてまいりたい。しかし、現在の財政状況は決して予断を許さないことから、整備時期も含め、今後慎重に検討を重ねていきたいと考えている。
質問
公共交通機関の運行について、羽越本線の水原~新潟間の朝夕往復の増便をJRに粘り強く交渉していただきたい。
答弁
乗車人員数が年々減少してきている中で、増便等は非常に困難であるという状況は昨年と変わっていない。交渉については、当市単独というよりも、新潟県鉄道整備促進協議会をはじめとした協議会や同盟会を通じて、引き続き要望を行ってまいりたい。
質問
市営バスの郊外線化を考え、旧新津、新発田方面への利便性の向上させる運行ができないか。
答弁
市外へのバス運行は民間の事業者(新潟交通等)にゆだねるべきであると考えている。また、投資する経費が大きい割には利用者が見込みにくい。さらに、JR便と競合することとなるため、さらなる羽越線の減便も懸念されることが考えられる。以上、ご理解願いたい。
質問
新潟市では、新潟空港、新潟駅といった交通拠点整備を結ぶ交通システム(LRT等)を県と共同で検討しているが、新潟方面へのアクセス改善のために、当市も共同参画してはどうか。
答弁
北陸新幹線問題に対処するため、沿線自治体等が一丸となって取り組み、上越新幹線の利用拡大及び利用圏域の活性化を図ることを目的として、昨年5月に設立されました上越新幹線活性化同盟会に当市も加盟をしている。新潟方面へのアクセス改善のための交通システムの確立に向けまして、この組織の中で他の自治体と力を合わせて取り組んでいく考えである。
質問
当市のシンボルとなる公共性の高い施設(音楽ホールを兼ね備えた文化会館、中央図書館)を現存するスポーツ施設などと併設で新たに建設はできないか。
答弁
旧4町村で整備した施設で、かなり老朽化が進んでいるものがあることから、これらの更新時期に合わせて検討したい。ただ、一極集中については旧4町村の均衡ある発展と裏腹な側面を持つこととなり、慎重な議論が必要。平成18年度に仮称「公共施設再整備検討委員会」を庁内組織に立ち上げ、まず実務レベルでの検討を命じたいと考えている。
質問
安田・水原バイパス開通後の旧道となる国道49号線沿道について、当市のメインストリート(京ヶ瀬郵便局付近から旧水原町中心部)でもある。衣料品、外食産業等の誘致策として出店を希望する企業にテクノタウンまでは無理だとしても、何らかの特典を付与する考えはないか。
答弁
中心市街地活性化計画を作成すべく準備を進めている。中心商店街である水原本町商店街については計画の中で検討するが、バイパス完成後の旧国道沿線、京ヶ瀬郵便局から水原の繁華街に出店を希望する企業等に今現在特典を付与することは考えていない。
質問
旧国道沿道には優良住宅はもとより待機者の多い公営住宅の建設促進を図り、居住空間を提供していくことも大事な事業であると思うが。
答弁
宅地等の整備供給は、民間活力に期待するとともに、当該開発にかかわる用地の需要が生じた場合には、各地域の振興を念頭に置きながら、極力既存市街地等に近づけるよう誘導調整を図ってまいりたい。また、公営住宅の建設については、一般財源の持ち出しの少ない借り上げによる公営住宅の整備等について、県及び近隣市町の情報を収集している。
質問
五頭温泉郷について、観光客の集客に苦慮されている旅館もあるのではないかと思いますが、客数の安定化、また増加を図る温泉地の活性化策は。
答弁
五頭温泉郷における温泉の歴史や効能、そこにある観光資源を有効に生かしながら、観光客が何を求めているかを見極め、自らも楽しみながら一つ一つの地道な活動の積み重ねが必要であると考えている。旅館協同組合中心に、観光協会をはじめ、観光関連事業の皆さんとさらに連携を強化しながら支援を続けていく。
質問
国交省では中国との観光交流の拡大に力点を置き、2,010年までに外国人観光客1,000万人を目指すとビジットジャパンキャンペーンの達成に向け、今年度目標を750万人とアピールしている。我が観光地も誘客努力が必要であり、実績ある観光地からノウハウを学び準備してはどうか。
答弁
外国の方々の観光誘客についての対応が非常に必要になってくるということが予測されるので、言葉や食べ物、接遇など、五頭温泉旅館組合などを中心にして、県が進める海外からの誘客事業への参加や実績ある観光地研修などを検討していきたいと考えている。
質問
女性に好まれる清楚で魅力あるたたずまい、ファッション性が競争の根本とも言われ、各旅館も創意工夫がなされている。以前にも提案したが、実績ある優秀な観光カリスマを招聘し、旅館組合とも同意を得ながら温泉郷の発展に智慧を拝借してはいかがか。
答弁
観光拠点である五頭温泉郷の発展は、市観光産業にとって不可欠であると考えている。そこで、これらの観光カリスマと言われる方々のすぐれたご意見、体験談などのお話をお聞きしながら、今後に生かしたいという考えから、観光協会では「がんばれ阿賀野市・観光産業懇談会(仮称)」を発足させ、手始めとして山形県認定の観光カリスマ佐藤雄二氏をお迎えして、講演会を3月22日ふれあい会館で実施する計画である。今後もこのような講演会を開催するなど、魅力ある観光地づくりの指針となればと考えている。
質問
旅館の耐震性について、国の制度を活用して必要と思われる建物については行政が助成してでも対策をとるべきではないか。
答弁
今後示される新潟県耐震改修促進計画等を基本として、旅館に限らず、一般住宅等も含めた耐震対策の検討を始めるよう指示をした。
質問
笹神地区郷土資料館について、館内をリニューアルし、展示品を再編成するなど、一新する考えはないか。
答弁
建物の老朽が著しく、施設全体に老朽による障害が見られることから、将来も現在の形で維持することは難しさがあり、この郷土資料館の方向を今から探っていかなければならないと考えている。同じ機能を持つ施設が市内に分散しているが、これらの施設の機能を集合し、現在進められている小学校統合後の空き施設の中から立地条件に合う施設を活用した場合、老朽の改善と展示内容の充実が図られ、ご指摘の入館料も設定可能となると考えます。さらには、維持管理に要する人件費などの軽減にも寄与するものと考えます。郷土資料館の方向については、関係者や博物館協議会委員などの意見を求め、対応してまいりたい。
◯広告ビジネスについて
質問
自治体の新たな財源確保について、横浜市が本格的に取り組んでいる広告ビジネス(ホームページのバナー広告、印刷物、封筒、車両に広告を掲載)を当市でも取り入れてはどうか。
答弁
新たな財源確保のために今後取り組んでいくべき課題ととらえており、広報紙のほか、印刷物やホームページにおいても内部組織体制を整備し、前向きに検討してまいりたいと考えている。