平成24年12月議会
平成24年12月議会
① 子ども・子育て関連3法の取り組みについて
② 骨髄ドナーの継続的確保の取り組みについて
③ 交通安全対策の取り組みについて
④ 受領委任払い制度の導入について
○議長(小田百合子君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
続きまして、1番治徳議員の質問を許します。
1番治徳議員。
○1番(治徳義明君) おはようございます。
それでは、通告に従いまして4点お伺いをいたします。
まず初めに、子ども・子育て関連3法の取り組みについてお伺いをいたします。
皆様よく御存じのように、社会保障と税の一体改革では、医療、介護、年金にプラスして子育て支援も社会保障と位置づけています。そして、その重要な柱の一つとして本年9月の通常国会で子ども・子育て関連3法が成立いたしました。消費税の引き上げによる財源のうち約1兆円を活用して、市町村が主体となって幼児教育、保育、地域の子育て支援の質、量の充実を図ることが目的であります。数年前、経済協力開発機構――OECDの事務総長が来日された際、記者会見で、日本は就学前の低年齢の子供たちに対する支援を充実させる必要があると強く指摘されたことがありますが、世界標準から見れば非常におくれているこの就学前の子供たちの支援が最重要課題だとの観点から成立した法律と考えます。この制度は、平成27年度からの本格実施ですが、国の動向を見きわめつつ、できる限り円滑かつ速やかに新制度を導入できるよう準備が必要です。国においては、平成25年4月に政策の決定過程から子育て家庭のニーズをしっかりと反映するために子ども・子育て会議が設置されます。そして、支援法第77条において地方自治体は地方版子ども・子育て会議を設置することを努力義務としております。子育て家庭のニーズを把握して施策を行う仕組みは、国のみならず地方においても極めて重要であります。地域ごとに子育て支援に関するニーズは相当違います。赤磐には赤磐のニーズがあります。そして、この制度の実施主体は市町村であり、以前にも増して自治体の主体性が問われます。責任が問われます。的を外した計画であっては、予算を効果的に活用することはできません。
そこで、本市におきましても、子育て家庭のニーズがより一層繁栄できるよう地方版子ども・子育て会議の設置を行うべきであり、また事業計画策定に向けた子育てに関する実態調査も必要であると考えますが、いかがでしょうか。御答弁をよろしくお願いをいたします。
続きまして、骨髄ドナーの継続的確保の取り組みについてお伺いをいたします。
白血病や再生不良性貧血などの血液難病に苦しむ患者への有効な治療法の一つが造血幹細胞移植です。この移植医療を発展させ、患者によりよい治療を提供するために、さきの通常国会では移植に用いる造血幹細胞の適切な提供を推進する法律、いわゆる造血幹細胞移植推進法が成立をいたしました。今回の法律の成立によって、骨髄移植、末梢血幹細胞移植、臍帯血移植の3つの移植術のうち、病気の種類や病状に合った最適な治療法を選択できるよう実施体制が整備されます。また、現在造血幹細胞移植は潜在需要の五、六割しかニーズを満たせてないのが実情ですが、今後移植を希望する全ての患者の方々が公平で安心して移植が受けられる体制を整えていくことが大いに期待をされております。しかし、この治療法は、他の治療法と異なり、患者と医療のほかに骨髄や臍帯血など提供してくださる善意のドナーがいて初めて成立するという側面があります。現状では、骨髄バンクが骨髄や末梢血幹細胞のドナーのあっせんを行い、また臍帯血バンクが臍帯血の調整を行っていますが、造血幹細胞移植を推進し、患者によりよい治療を提供していくためには何よりも市民の理解が必要不可欠であります。
そこで、造血幹細胞移植法第10条では、国とともに地方公共団体にも理解を深めるための必要な施策を講じるものとすることとなっております。全国的には移植を希望しながら移植までたどり着けず、命を落とされる方が数多くおられます。一人でも多くの人の命を救うため、今回の法律成立を契機に市民の理解を深める取り組みを積極的に行っていくべきと考えますが、本市としてどのように取り組まれていくのでしょうか。御答弁をよろしくお願いを申し上げます。
続きまして、交通安全対策の取り組みについてお伺いをいたします。
2009年の市町村別交通危険度ランキングで赤磐市は過失の重い第一当事者の人身事故と交通違反の人口1万人当たりの件数が県内市町村で最多になるなど、赤磐市が誕生してから3度目のワースト1位になり、市民に衝撃が走りました。そして、多くの同僚議員も一般質問などでこの問題を取り上げました。以降3年近くたちますが、悲惨な事故をなくして、安全・安心に暮らせる社会をつくるため、また赤磐市は危険な町というレッテルを剥がすために、ソフト・ハード両面で交通安全対策に取り組まれてきました。今回は、特に危険な交差点の改良や歩道設置など、子供たちを交通事故から守るための学校周辺の安全対策など、ハード面の対策をどのように取り組んでこられたのかお伺いをいたします。御答弁をよろしくお願いをいたします。
続きまして、受領委任払い制度の導入についてお伺いをいたします。
急速に高齢化が進む中、介護保険サービス、高齢者サービスなども多岐にわたる現場のニーズを受けとめつつ、状況に合わせた見直し、改善がますます重要になってきます。全国的に最近制度上の改善として、高齢者や障害者の方の福祉用具購入費や住宅改修費の補助について支払い方法を償還払いだけでなく受領委任払いを選択できるように改めてほしいという現場の声が多くあるとお伺いをいたしました。事実、受領委任払いと償還払いの選択制をとっている自治体も出てきております。普通に考えれば、厳しい経済環境の中、一時的にも多額のお金を支払うことが困難な方がいらっしゃることは想像ができます。本市も、高齢者や障害者の方を対象に住宅改造費の助成を行っていますが、この制度に対して受領委任払いを導入すべきと考えますが、いかがでしょうか。
以上4点、よろしくお願いを申し上げます。
○議長(小田百合子君) 答弁を求めます。
井上市長。
○市長(井上稔朗君) それでは、治徳議員の御質問に御答弁させていただきます。
まず、子ども・子育ての関連3法についての取り組みということでございます。
市では、次世代育成支援対策推進法に基づき平成21年度に次世代育成支援対策地域協議会を中心に次世代育成支援地域行動計画を作成し、平成22年度から平成26年度まで次代を担う子供たちが心身ともに健やかに育つことができる環境整備に努めております。このたび子ども・子育て関連3法が成立し、その中には認定こども園制度の改善や共通の給付の創設、地域の子ども・子育て支援の充実などが盛り込まれております。事業の推進に当たっては、内閣府、文部科学省、厚生労働省の3省で実施することとしており、平成27年度からの各市町村の事業実施に向け、来年度からそれぞれの自治体で子ども・子育て会議の開催やニーズ調査、計画の作成が必要となってきます。赤磐市でも、従来の次世代育成支援対策地域協議会にかわり、教育委員会や教育関係者にも加わっていただき、新たに赤磐市子ども・子育て会議を開催するとともに、国の基本指針に則して子育てに関するニーズ調査を来年度で実施することとしております。今後も、新制度における業務を円滑に行うための電子システムの導入など、国の子ども・子育て会議の審議で決定した事業について順次進めてまいります。
次に、骨髄ドナーの関係でございます。
平成24年9月12日法律第90号において造血幹細胞移植を必要とする者がその移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進について法制化されたこととなりました。実施に当たっては、基本理念にある1、移植を受ける機会の十分な確保、2、造血幹細胞の提供は任意、3、移植を受ける機会の公平性、4、移植に関しては人に依頼することから、健康の保護または安全性などの十分な確保、5、移植に用いる臍帯血提供については保存等その安全性と品質の確保が求められております。この法律は、公布の日から起算して1年6カ月を越えない範囲内において施行されることから、国、県などから情報を得ながら広報紙やホームページに掲載し、市民に理解を深めてまいります。特に市民からの御相談に当たっては、市民の方々に寄り添って丁寧な対応を実施してまいります。
続きまして、交通安全対策の取り組みについてですが、最近特にテレビや新聞等で報道されてるように、子供を巻き込む重大な事故が多発し、赤磐市の安全対策が全国的な関心事にもなっております。赤磐市におきましても、昨年子供を巻き込んだ重大な事故があり、岡山県警が実施している平成23年市町村別小・中学生危険度ランキングでは、小・中学生の合計でワースト8位と上位の状況にございます。このようなことから、本年度児童・生徒の夏休み期間中に通学路や交通事故の発生件数の多い交差点などを中心に危険箇所の改善に取り組んでまいりました。具体的には、運転者に交差点や通学路となっている路肩部分の存在を周知させ、視環境による識別性向上を目的に、交差点内、路肩にカラーペイントの着色やスピードの減速効果を高めるため、路肩へドットマークの塗布、横断歩道待機場所を創設するため、ポストコーンによる歩車分離、視距改善の補完的施設であるカーブミラーの設置などを実施してまいりました。今後も、関係機関と協力しながら通学路や交通危険箇所の改善に取り組んでまいります。
続いて、受領委任払いの制度についてでございます。
高齢者や障害者の方の福祉用具購入費や住宅改修費の補助制度における支払い方法についてですが、障害者の方の日常生活用具については業者との契約により受領委任払いとしております。高齢者や障害者の方の住宅改修については、介護保険制度を優先させることから、介護保険制度に合わせて現在一旦全額支払っていただき、上限額の9割部分を本人にお返しする償還払いの方法で行っております。県下の他市の状況ですが、半数の市が上限額の9割部分を直接業者に支払う受領委任払いを導入しており、対象者は給付制限に該当しない方で、福祉用具や住宅改修が必要であるが、経済的な理由で全額の支払いが困難の方としている市が多いようです。赤磐市におきましても、福祉用具や住宅改修が必要であるが、経済的な理由で全額の支払いが難しい方を対象に受領委任払いを導入する方向で、例規等の整備について検討を進めてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○議長(小田百合子君) 一括しての答弁が終わりました。
続きまして、子ども・子育て関連3法の取り組みについての再質問を許します。
1番治徳議員。
○1番(治徳義明君) ありがとうございました。
子ども・子育て会議を設置して、ニーズ調査も行うということでございますので、安心をいたしました。しっかりニーズを把握していただき、子育て環境充実を図っていくということが大事なことだと思いますんで、よろしくお願いを申します。
そこで、ちょっと念のためにお伺いをいたしますけども、会議また調査には必要な経費が要りますけども、平成25年度の予算に計上するということでよろしいんでしょうか。
○議長(小田百合子君) 答弁を求めます。
奥本保健福祉部長。
○保健福祉部長(奥本伸一君) 御質問の件でございます。
担当部署といたしましては、次年度当初予算のほうへ予算要求要望を出させていただいとる状況でございます。子育て会議の経費、報酬とニーズ調査経費を要求させていただいとるところでございます。
以上です。
○議長(小田百合子君) よろしいか。
1番治徳議員。
○1番(治徳義明君) ありがとうございます。
今後、新たな制度に移行ということになっていくんでしょうけれども、例えば利用者の中に具体的にはどのようになるんだとか保険料はどうなるんだとかというような不安の声が今後寄せられてくると思います。利用者に対しての新たな制度に対する情報などを丁寧にやっていっていただくことを要望させていただきます。御答弁は結構でございます。
○議長(小田百合子君) 続きまして、骨髄ドナーの継続的確保の取り組みについての再質問を許します。
1番治徳議員。
○1番(治徳義明君) ありがとうございます。
それでは、再質問をさせていただきます。
23年度のデータなんですけども、全国的には骨髄移植と末梢血幹細胞移植のドナー登録者数が約40万人、臍帯血の公開数が約3万個となっています。その一方で、骨髄移植の新規患者登録者数が2,200人であるのに対して、移植件数が約1,200件にとどまっているそうであります。今後、高齢化社会などに伴って、移植のニーズが増加することも予想されております。
骨髄移植というのは、患者とドナーの白血球の型の一致が必要で、いわゆるHLA型というものだそうですけれども、これは兄弟姉妹間で4分の1、非血縁者では数百から数万分の1の確率でしかないために広く一般からドナーを募る骨髄バンクが誕生したんだというふうにお伺いをしてますけども、全ての患者に生きるチャンスをと、こういう思いで発足から20年、関係者の御努力等でドナー登録者数が40万人になったんだと思います。最新では42万人、岡山県では6,523人と、こういうふうにお聞きをしてますけども、しかし、先ほど申しましたように、さらなる提供の促進を図る必要があるんだろうと、このように思います。そのために、御答弁では、広報紙やホームページに掲載して市民に理解を深めていくと、また市民からの御相談には丁寧に対応していくとのことですが、非常に大事な大切なことだと思います。ぜひよろしくお願いをいたします。
その上で、1つ提案がございます。
それは、せっかく骨髄バンクに登録して先ほど申しましたHLA型が一致しても、最終的に骨髄提供まで至らないケースが4割程度あるそうでございます。もちろんドナーリスクも含めて医療の問題とか現実的にいろいろ個々の問題としてあるのかもしれませんが、大きな理由の一つに骨髄提供者、つまりこのドナーの通院、入院時における休業補償がないなど、ドナー側の負担が重いということが上げられております。今自治体も、そのあたりの環境を整備していくことが大切になるんだと、こういうふうに思います。ドナーに対する経済的サポートが必要なんではないかと思います。事実、平成23年度に新潟県の加茂市で骨髄移植ドナー支援事業として市内に在住している骨髄移植ドナーへ休業補償を開始をいたしました。平成24年本年度には、島根県浜田市と益田市も、若干条件は違いますが、同様の事業を始めてます。そんなに多くあるケースではないので、予算的にも予算額は加茂市で2名分28万円、浜田市では3名分42万円程度でございます。小さな事業かもしれませんけども、命を大切にするという観点からいえば、市民の方にも理解をしていただけると思いますし、市民の方にもいい影響があるんではないかと思います。赤磐市も、この骨髄移植支援事業、つまりドナーに対する経済的支援、休業補償、考えるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(小田百合子君) 答弁を求めます。
井上市長。
○市長(井上稔朗君) 御提言、大変ありがとうございます。
本当に臍帯血の移植をしなければ助からない方がたくさんいらっしゃるというのは、テレビ等でもニュースでよく言われとりますので、我々としてもできるだけのことはしていかなければならないと思っとりますので、十分きょう御提言いただきましたことにつきましては検討させていただいてやらせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○議長(小田百合子君) 治徳議員、よろしいか。
(1番治徳義明君「ありがとうございました」と呼ぶ)
続きまして、交通安全対策(ハード面)の取り組みについての再質問を許します。
1番治徳議員。
○1番(治徳義明君) それでは、交通安全対策につきまして御答弁に対しまして再質問をさせていただきます。
先ほど交差点のカラーペイントという話がありましたけども、私の住んでいる山陽団地でも何カ所かされております。これについて、市民の方から私の知る限り非常に評判がいいような気がします。その分効果があるのかもしれませんけども、その上で、この交差点にもできたらいいのにというようなよくお声をお聞きします。赤磐市には、まだまだ多くの危険な交差点がありますが、施工場所などはどのように決められているんでしょうか、基準をもう少し詳細にお願いをします。
また、先ほど夏休み期間中に行ったとのことですが、もう少しすれば冬休み期間に入りますけども、御計画はあるのでしょうか。また、余りし過ぎても効果が薄れるのかもしれませんが、次年度以降の計画もあわせてこのカラーペイントにつきまして教えてください。よろしくお願いいたします。
○議長(小田百合子君) 答弁を求めます。
鈴鹿建設事業部長。
○建設事業部長(鈴鹿真一君) 失礼いたします。
ただいまの交差点の関係でございます。
他の交差点、危ない箇所が多々あります。そういったところについては、今学校の通学区域の安全点検といいますか、そういったものの危険箇所が教育委員会を通じて入手しております。そういった箇所を順次やっていこうということでございますので、そういったことも関係部署、くらし安全、教委事務局、建設とで合同の会議をして箇所を決定しとります。これについては、明確な基準というのは、危ない順、そしてくらし安全のほうから入手しとります事故の多い交差点というのが基準になってございます。
冬休み中の計画でございますが、今のところ、運転者に注意喚起が大きな狙いでございますが、今のところ、補正予算を組んでというのは今実施しとりません。冬休みの計画はございません。そして、次年度でございますが、特にその会議で重要になったのが小学校と中学校の間の交通安全対策ということで、大きな狙いがございます。特にそこもですし、学校、プールとの間の歩道の問題等、前々から指摘されておりますので、そういったことについても今くらし安全、学校教委事務局、そして建設で、私どもの作造した図面をもって検討しております。歩車道境界ブロックの設置を含めて次年度で実施していきたいというふうに思っております。今の現道が4メーター50ありますが、これが法外に広過ぎて子供たちが通るところが確保されてないということで、歩道を3メーターぐらいには確保して安全対策をとりたいというようなのが来年度の目標でございます。
以上でございます。
○議長(小田百合子君) 治徳議員、よろしいか。
(1番治徳義明君「はい」と呼ぶ)
続きまして、受領委任払い制度の導入についての再質問を許します。
1番治徳議員。
○1番(治徳義明君) ありがとうございます。
受領委任払いをやっていただけるというふうにちょっとそういうニュアンスでそういうふうに受けとめさせていただきまして、その上でちょっとお伺いしますけれども、経済的な理由で全額支払いが困難な方を対象にということなんですけども、件数も知れてますし、受領委任払い自体で全ての方にというな方向にはならないんでしょうか。ちょっとその辺をよろしくお願いいたします。
○議長(小田百合子君) 答弁を求めます。
奥本保健福祉部長。
○保健福祉部長(奥本伸一君) 失礼いたします。
御質問の件でございますけど、御要望に沿うべく担当といたしましてはやっていきたいと考えとります。ただ、介護保険のほうの制度でございますけど、年間件数にいたしますと年間483件と膨大な数になっとります。委任払い入れますと、多少審査手数料が上がることもございますということで、本人の御希望に従いまして、できるだけできるように頑張っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(小田百合子君) 治徳議員、よろしいか。
(1番治徳義明君「ありがとうございました」と呼ぶ)
以上で1番治徳議員の一般質問を終わります。