最近の国会や市議会でも取り上げられています「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」についてお話しをさせていただきます。
SDGs(Sustainable Development Goals)とは「持続可能な開発目標」と訳されます。具体的には、現在世界が抱える様々な問題を改善していく、持続可能な開発のための17のグローバル目標と169の達成目標から構成されます。2015年に国連総会で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」で示された具体的な成果目標のことです。と、一言でいうとこのような難解な言葉になってしまいますが、分かり易く理解していただくためには歴史的な背景から説明しなければなりません。
世界は産業革命以降、限りある資源の大量消費、そのために起こる世界紛争や環境破壊、爆発的な人口増加など、人類の存続にかかわる問題が巻き起こりました。現在の日本でも多くの問題を抱えています(pm2.5による大気汚染被害や原発事故による放射能汚染、貧困、虐待、性差別等々)。
このような問題について、1972年にはローマクラブ(全地球的な問題に対処するために設立された民間のシンクタンク)がその報告書「成長の限界」において世界に警鐘を鳴らしました。それは「このまま人口増加や環境汚染が続けば、あと100年で地球の成長は限界に達する」というものです。そして「破局を回避するためには地球が無限であるということを前提とした従来の経済のあり方を見直さなければならない」と指摘しました。
そこで、同年、世界初の環境に関する国際会議として「国連人間環境会議」が開催され、「かけがえのない地球(Only One Earth)」のスローガンのもと、世界114の国と地域が参加して環境問題に取り組むことの必要性をうたった「人間環境宣言」が採択されます。
1987年には「環境と開発に関する世界委員会(WCED)」による報告書の中で「持続可能な開発」という概念が打ち出されました。「持続可能な開発」とは、将来の世代の人々が資源の枯渇や環境破壊で苦しまないような開発努力をすると同時に、南北問題(貧困)や格差をなくす取り組みを行っていくことをいいます。このような諸問題は人類が将来にわたって安心安全に繁栄していくことを阻害するものです。
その後様々な国際的な提言や取り組みを経て、2000年に今までの国際会議やサミット等で採択された国際開発目標を統合して「ミレニアム開発目標(通称MDGs)」が国連でまとめられました。これは、2015年を期限として15年の間で開発途上国の貧困・教育・健康・環境などを改善するための8つのゴール(目標)と21のターゲット(具体的な取組)の実現を目指すものです。これは一定の成果を挙げたものの課題も多く残されました。
そこで新たに現在の世界情勢をあらためて検証した上で、2015年にMDGsの後継として、2030年までに達成すべき持続可能な開発目標(SDGs)が誕生しました。
→次回「SDGs(エス・ディー・ジーズ)②」につづく