◆令和7年9月定例会(会派代表質疑【抜粋1:ケアラー支援条例】)
【9月議会での会派代表による主張:抜粋(1)ケアラー支援条例】
優しさあふれるつよいまちへの一環として、いよいよ今議会でケアラー支援条例が制定の見通しです。その条例の前文には、子どもの人権がうたわれている画期的な条例であり、課題認識を社会全体で共有し、浦安市独自の特色ある条例制定へ。
さまざまな策定の経緯や期待できる効果、支援の充実などについて質疑をいたしました。
ケアを必要とする人を家族や友人がケアすることは否定されるものではない。しかしながら、特定の人にのみ、過度に身体的な負担や精神的な負担を負わせることは避けるべきであり、特に、子どもが本来守られるべき権利を侵害されてまでのケアは断じて避けなければならない。
このため、ケアの問題を社会全体の課題として捉え、地域の多様な主体が連携し、ケアラーを支援するための包括的な体制の構築を目指し、この条例を制定する。
【議案第5号】浦安市ケアラー支援の推進に関する条例の制定について
今回の質疑事項
1)条例制定に至る検討プロセスについて
(前の質疑者と重複のため割愛)
2)本市の条例策定における特徴的なところについて
・他市の条例と比較した際「保護者」「若者ケアラー」という名前が具体的に使われている事例は見当たらなかった。「若者ケアラー」は前者の質疑で理解したが、あえて「保護者」も加えられた理由・思いについてうかがう。
【市長】ヤングケアラーの支援を推進する上で、保護者の役割は重要だと考えている。
保護者には子育ての第一義的責任があることを認識し、家庭において子供に過度な負担が課されることのないよう、その役割について条例で定めている。その一方で、困難を抱えている保護者に対しても、家庭の困難に応じた助言や情報提供を市や学校、関係機関から受けるなど、保護者が必要な支援を求めることができる規定を設けている。
・定義として「基本的な方針」についてがあり、これにより実効性のあるものとするには、どのようなものをお考えか。
【福祉部長】本条例では、ケアラー支援に関する施策の総合的な推進や支援に係る体制整備に資するため、基本的方針を定めることを規定しており、複合的な課題を抱えるケアラー、特にヤングケアラーに対し、適切な支援体制を構築できるよう多様な主体と連携を図る必要があると考えている。
3)ケアラー支援における主要課題について
・ケアラー支援には、その実態把握が難しいことがあげられる。そこで、ヤングケアラーの実態把握を行うため、学校でのヒアリング調査を定期的に行うことや、庁内での連携体制についてどのように考えているか。また、ヤングケアラー早期発見のための施策についてもうかがう。
【木村副市長】特にヤングケアラーは、自ら支援を求めることが困難な場合が多く、表面化しにくいこと。また本人がヤングケアラーであると自覚していない場合などが懸念される。そこで市、学校及び関係機関は、その業務を通じて日常的にヤングケアラーに関わる可能性があることを意識し、市と教育委員会が連携し、アンケートの実施や児童及び生徒への周知啓発を行うなど、ヤングケアラーの早期発見に努めていく。
・おおよそ40歳までの若者ケアラーが抱える課題として、学業や進路、就職等があげられる。若者ケアラー支援で想定される施策についてどのようなものがあるのかうかがう。
【福祉部長】若者ケアラーは、社会において自律的に生きる基礎を培う重要な発達段階である時期に、ヤングケアラーの経験をしているため、本人のその後の進学や就職、キャリア形成の面で影響を受けている可能性がある。このため、就労等の困難を抱える若者ケアラーから、総合相談窓口で相談を受けることを端緒として、その方が置かれている環境、ケアラーとして生きてきた思いに沿った支援を行うことが必要と考えており、その先に職業選択やキャリア形成、学び直しなど、自己実現が図られるような支援を提供していきたい。
4)条例を制定後、期待できる効果について
・条例制定後、期待できる効果についてうかがう
【福祉部長】条例の制定により期待できる主な効果としては、まずケアラーに対する理解や社会全体で支えると言う意識の向上が挙げられる。これによりヤングケアラーとなっている子供の早期発見や、子供の心身の健やかな成長、発達が守られるための適切な支援につながることが期待される。また、ケアラーを地域の多様な主体が連携して支援する体制を整備することにより、ケアラーがより安心して生活できる環境が整い、介護などケアラーの負担の軽減が図られるものと考えている。
5)支援の充実について
・ケアラー支援を充実させていくには、基本的な方針で実施されるものに対して、実効性が検証され、そのうえで見直しのサイクルが重要となる。そこで、見直しが必要となった際のプロセスをどのように考えているかうかがう。
【福祉部長】まずはこの条例に基づき、関係機関とも連携しながら様々な支援を実施していくが、ケアラー、特にヤングケアラーについては、令和6年度に初めて法令に明記されるなど、国の施策も始まったばかりであり、今後も必要な時期に適切な取り組みを実施できるよう、条例制定後に定める基本的方針についても、その後の状況や変化に応じて適宜、見直すことなどにより、支援の充実を図っていきたいと考えている。
※高校を卒業した翌年、住み込みの新聞配達をしながら予備校へ通った時代の自分の姿です。
同じ時期、高校生の妹は母を亡くした後、アルコール依存症の父の世話をしながら、家事全般を担い学校に通っていました。現在でいうヤングケアラーに該当する状況でした。その状況を見てきた者として、行政からの支援・条例制定などは夢のような話で隔世の感があります。また当時はバブル経済絶頂期でもあり、自分たちで何とかするのがあたりまえの時代でした。
時代は大きく変わり、人と人とが孤立しがちな社会環境となった今、自ら名乗りをあげることのないヤングケアラー・若者ケアラーを、機会あるかぎりサーチライトで照らして探し続け、同苦と励ましとともにこの条例の存在を教え使える制度の紹介など、出来うる全てのことをしていきたいと思います。
※質疑内容と答弁は、趣旨を変えずに出来るだけ分かりやすい言葉に表現し直して掲載します


