■学校生活と熱中症 子どもの命守る視点で対策を!
【公明新聞より主張】
列島各地で猛烈な暑さが続く中、学校現場においても児童や生徒が熱中症とみられる症状を訴え、病院に搬送される事例が相次いでいます。
7月17日には愛知県豊田市で、校外学習に参加した小学1年生の男子児童が、教室に戻った後に意識を失って救急搬送され、重度の熱中症である熱射病で亡くなるとの報道がなされました。
子どもは体温の調節機能が大人ほど発達していないために、熱中症になりやすいと一般的には言われています。再発防止を真剣に考えると、炎天下での屋外活動は原則中止とする等、賢明な判断が求められます。
事故があった当日、愛知県には高温注意情報が出されており、環境省が公表する「暑さ指数」の「危険」と「厳重警戒」は「すべての生活活動で」熱中症になる危険性があるとされるレベルであり、当日の豊田市では校外学習が行われた午前10時以降、同指数が最も高い「危険」の指数が出されていたとのことでした。
学校側は校外学習を中止しなかったことについて「判断が甘かった」としているようですが、同様の事故は全国のどの学校でも起こり得ることであり、文部科学省からは学校での熱中症対策を徹底するよう通知がなされました。ちょうど夏休み期間に入るころですが、各学校で取り組みを見直すちょうどよいタイミングと思われます。
運動を行う部活動や屋外での学校行事のあり方、水分・塩分の補給環境など熱中症を予防する態勢について、あらためての再チェックが必要と考えます。自治体や教育委員会も、きめ細かい情報提供をはじめ、学校の取り組みのサポートが一層求められます。
夏休み期間中は、保護者の役割の重要度が増します。子どもが参加する地域行事などでは、主催者側からの目配りも欠かすことなく、無事故を心掛けてほしいと思います。
亡くなった児童の教室には、エアコンが設置されていなかったとのこと。今回の事故を受け豊田市は、小学校へのエアコン設置を前倒しすると発表しましたが、他の自治体においても設置が急務です。
文科省によれば、全国の公立小中学校のエアコン設置率は、教室でさえ41.7%(平成29年4月1日現在)となっており、かつ自治体間によって大きな開きが出ているのが現状です。
学校は、災害時には地域住民の避難所にもなる施設でもあります。「命と健康を守る」ことを最優先に、着実に全国への設置を進めてもらいたいものです。
2018年7月21日(土)付 公明新聞より引用・一部表現等を編集
結びとして:所感
浦安市では平成20年度より、子どもたちの学習環境に大きく影響するほど大変厳しい暑さが続いた夏の状況、また、それまで国庫補助金の対象外であった普通教室へのエアコン整備事業予算が、平成18年度から対象に加わったことなどを契機に、市内全校で設置が進めてこられました。詳細としては、平成20年度に市内全ての公立中学校の普通教室、平成21・22年度で全小学校の普通教室、また、全市立幼稚園への整備が進められてきました。
さらに、市内小・中学校体育館(屋内運動場)のエアコン整備も、連続する夏の猛暑を受け熱中症対策の必要性が高まり、さらに災害時の避難場所として活用することも視野に入れ、平成26年度予算措置が行われました。
本市では、これらのハードウェア整備が進められていくなか、平成25年9月の定例会で、公明党浦安市議団の中村理香子議員が熱中症対策について取りあげ、以下のように推進いたしました。
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(中村議員)次にお伺いしますが、個人の判断ができないカリキュラムのある集団生活においては、やはりマニュアルの徹底というのが大事だと思うんですが、各小・中学校での屋外の熱中症対策についてお伺いいたします。
◎教育総務部長 各小・中学校においては、環境省作成の熱中症環境保健マニュアルに基づき、温度や湿度の状況を把握して熱中症対策を講じているところです。屋外において運動する場合は気温を目安として、24度を超えた場合は積極的に水分補給をさせ、28度を超えた場合は積極的に休息をとらせる、31度を超えた場合は激しい運動を中止させることとしております。
(中村議員)熱中症の危険性は温度だけではなく、湿度も関係いたします。温度計だけではなく、熱中症指標計を活用して屋外での活動の基準にするということも大事だというふうに考えますが、現在の使用状況と、配置されていない学校があるのでしたら、全小・中学校に配置すべきだと考えますが、市の見解をお伺いいたします。
◎教育総務部長 熱中症指標計は、気温や湿度から熱中症発生の危険性を示す数値を計測する機器であり、固定用や携帯用など、場所や目的に応じて活用するものです。現在、市内小・中学校26校のうち16校が所有しており、夏期における体育学習や校外学習時などの活動前と活動中に測定し、その数値に基づいて水分の補給や休息、活動の制限や中止などの安全対策を講じております。なお、熱中症指標計のない学校においては、温度計により安全対策を行っておりますが、今後、熱中症指標計を整備してまいりたいと考えております。
以降、こちらのうらやすスタイルでも取りあげていただき、熱中症指標計が整備されてまいりました。
なお、その取り組みの一方で、平成28年には部活動中に熱中症で病院に緊急搬送されるという事例も、平成28年浦安市教育委員会第8回定例会で報告されていることからも、十分な対策とともに、今年の猛暑はこれまでの前例が参考とならないと考え、今まで以上に気象情報のチェックと現場での適切な対応が急務と考えます。かけがえのない子どもたちの生命、また、その健やかな成長を暖かく見守るうえで、今後「命と健康を守る」ことを最優先に、子どもたちの安全で安心な学校生活を推進して参りたいと思います。



