■法施行3年 いじめ対策強化へ!
【公明新聞より主張】
有識者会議が提言
あいまいな定義の明確化を要請
文科省が都道府県に個別指導を
公明党の主導により、2013年6月に制定された「いじめ防止対策推進法」(以下、防止法)。施行から3年に当たり、見直しの議論を進めていた文部科学省の有識者会議は10月24日、対策強化の方向性をまとめました。同省はこれを受け、具体策の実施に乗り出すことになります。以下、今回の見直しのポイントをまとめました。
■学校での実態把握にバラツキ
防止法に基づき、現在までに全国の全ての学校がいじめ防止に関する基本方針を定め、いじめ対策組織を設けました。また、アンケート調査に加え、個別面談や家庭訪問といった日常的な実態把握の取り組みも進んでいます。しかし、学校や自治体間で認知件数にバラツキがあり、それが課題となっています。
2014年度の認知件数は全国で18万8072件。しかしながら「自校でいじめがあった」と報告した学校は、全体の6割に満たなかった実態があります。都道府県別に見ると、児童・生徒1000人当たりのいじめ認知件数は、最多が京都府の85.4件に対し、最少が佐賀県の2.8件と、その差は30倍を超えています。
いじめは大抵の場合、遊びやふざけ合いを装って行われ、大人の目に付きにくいところで行われます。このため防止法では、いじめか否かの判断は被害者の主観を大切にし、積極的に認知するように求めています。しかし、いじめの定義がこれまではあいまいだったため、各現場において実態把握に差があり、対策が後手に回ってしまうケースも見受けられました。
そこで文部科学省の有識者会議は、自殺予防・いじめへの対応を教職員の日常業務の最優先事項に位置付けた上で、いじめやその解消についての定義を明確化すること、認知件数の低い都道府県などには文科省が個別に確認・指導を行うことを同省に提言いたしました。
また、担任がいじめを抱え込まないよう、問題を担任だけに押し付けずに学校を挙げて取り組むこと、情報共有を徹底すること、いじめ対策組織に弁護士や警察官OBなど外部人材を参画させることを求めました。
「重大事態」についても、定義が明確でないとの指摘があることから、判断が分かれやすい事例をまとめて公表することや、「重大事態」の際に学校や教育委員会に設置される第三者委員会の人選、調査方法、調査結果の公表の仕方についてガイドラインを作成することを提言いたしました。
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■教員を支える仕組み重要
公明党いじめ問題等検討プロジェクトチーム座長 富田 茂之 衆議院議員のコメント
文部科学省の有識者会議は学校に対し、いじめ対策の達成目標を定め、その達成状況を評価することなどを提言しています。こうしたことを通じて、教員を支え、後押しすることは重要です。一方、その評価自体がいじめの有無や多寡にとらわれてしまえば、教員を萎縮させ、「いじめを幅広く拾い上げ、事態の深刻化を早期に防ぐ」という法律の趣旨にそぐわないものとなります。
今回の提言を受けて、法律の運用面の改善で対応できるのか、あるいは法改正を視野に入れるべきか。この点については、来月から、当時の法律作成に携わった超党派の国会議員で勉強会を開催することになっています。私も公明党を代表し参加しますが、それまでにきちんと党としての考え方を取りまとめ、積極的な議論を展開していきたいと考えています。
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いじめ防止対策推進法
2016年10月27日(木)付 公明新聞より引用・一部編集

