専門医につながる仕組み」を一宮市に
~香川県・香川大学を訪ね、脳脊髄液漏出症について学びました~
今日も元気で!
8月18日、香川県を訪問し、脳脊髄液漏出症について、行政、患者会、そして香川大学医学部の専門医の先生からお話を伺いました。
今回の視察は、私にとって本当に「目から鱗」の連続でした。
■午前中は香川県の取組みを伺いました
午前中は、公明党の都築信行香川県議にお世話になり、香川県健康福祉部保健福祉課の山﨑卓美課長、芳賀良平課長補佐と意見交換を行いました。
香川県では、県が前面に出て治療を行うというのではなく、専門医、患者会、医師会などをつなぎながら、県として普及啓発を後方から支援するという取組みを進めています。
県民向けの公開講座やホームページによる情報発信、医療関係者への周知など、行政ができることを着実に進めていました。
特に印象に残ったのは、医師会などに対しても丁寧に説明し、医療現場との摩擦をできるだけ避けながら進めていることです。
「行政が医療を指導する」のではなく、専門医や患者さんの活動を行政が支える。
この姿勢は、一宮市にとっても大いに参考になると感じました。
実は、一宮市民病院には、脳脊髄液漏出症・低髄液圧症候群について専門的に取り組んでいる池田先生、秋先生が在籍されており、一宮市にとって非常に大きな財産です。
私は今回の視察を通して、
「一宮市民病院を将来的に東海地方の拠点にできないか」
という思いを、改めて強くしました。
ただし、そのためには大きな看板を掲げることよりも、まずは院内の連携をつくることが大切だと感じています。
例えば、「この患者さんは、もしかしたら脳脊髄液漏出症ではないか?」
と他の診療科の先生が気づいたときに、すぐ専門の先生につないでいただける。
そんな院内紹介の仕組みが重要です。
■午後は香川大学医学部へ
午後は、香川大学医学部脳神経外科の畠山哲宗先生から、脳脊髄液漏出症について詳しくレクチャーを受けました。
ここでも驚きの連続でした。
この病気は、単純に「画像を撮れば分かる」というものではありません。
症状、発症の経緯、画像、検査結果などを総合して判断する必要があり、診断そのものが非常に難しい病気です。
また、治療として知られている「ブラッドパッチ」も、「やればいい」というものではないことを教えていただきました。
ブラッドパッチには痛みや合併症のリスクもあり、必要以上に繰り返すのではなく、患者さんの負担をできるだけ少なくすることが大切だとのことでした。
さらに、香川大学で行われている、生理食塩水を用いて症状の変化を確認し、治療の適応を慎重に判断するという考え方についても教えていただきました。
■「治療して終わり」ではない
今回、私が特に強く感じたのは、「治療すること」だけが医療ではないということです。
治療後の安静、経過観察、リハビリ、復学、復職、家族への支援など、患者さんが元の生活に戻っていくまでを支えることが大切です。特に子どもの場合は深刻です。
脳脊髄液漏出症が背景にあるにもかかわらず、「不登校」という結果だけを見てしまうと、本当の原因にたどり着けない可能性があります。
だからこそ、
医療と学校、教育委員会、家庭がつながる仕組みが必要になります。
香川県では、オンライン授業などを活用し、学校に通えない子どもたちの学習機会を守る取組みも進められていました。
これは一宮市でも考えていかなければならない課題だと思います。
■8月28日、一宮市民病院の先生方と話し合います
今回の視察を終えて、私の中で一つの方向性が見えてきました。
それは、「センターをつくる前に、まず人と人をつなぐ」
ということです。
一宮市民病院には、すでに専門的に取り組む先生がおられます。
ならば、
① 他科から専門医へ早くつなぐ
② 院内で病気について学ぶ機会をつくる
③ 治療後のフォロー体制を整える
④ 小児患者について教育との連携を進める
⑤ 患者会の声を医療現場に届ける
こうしたことから始められるのではないでしょうか。
8月28日には、一宮市民病院の脳神経外科・秋先生と懇談する予定です。
今回の香川県、香川大学で学んだことをお伝えしながら、「一宮市なら何ができるのか」を一緒に考えてまいります。
患者さんが、何カ所もの医療機関を転々とすることなく、少しでも早く適切な医療につながること。
そして、治療だけではなく、その後の生活まで支えること。
それが一宮市の医療・福祉に求められているのではないかと思います。
今回の視察でいただいた多くの学びを、一宮市民の皆さんのために、具体的な施策につなげていきたいと思います。
今日も元気で!
