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一宮市議会議員 しばた雄二 今日も元気で

防災講演「南海トラフ巨大地震に対する地域の自主防災活動について」

2026年5月30日

2026年5月30日に開催された「一宮市自主防災リーダー研修会」における、名古屋大学減災連携研究センターの平山修久准教授による講演会を拝聴しました。
本講演では、能登半島地震や熊本地震などの過去の教訓を交えながら、南海トラフ地震への備えとして「安全な空間の確保(家具の転倒防止)」と「災害時の水・トイレ対策」の重要性が地域や個人の視点から詳しく語られました。
1. 過去の地震から学ぶ命の守り方家具の転倒防止による効果:
日本の地震災害では、伝統的に建物被害の約5%の割合で人的被害(窒息や圧死)が発生します。しかし、能登半島地震では緊急地震速報の活用と家具の転倒防止対策により、人的被害の割合が3.6%程度に抑えられ、100名以上の命が救われました。日常生活の中で対策を再確認する仕組み(災害文化)を作ることが大切です。 安全な空間の意識(熊本地震の教訓):
熊本地震では、本震の前に前震があったため多くの住民が避難しており、壊れた家屋の下敷きになる人が激減しました。自宅の中に「壁に囲まれた一番安全な空間(寝室の耐震化など)」を知り、確保しておく重要性が示されました。
2. 行政の限界と地域・個人の備え「65.8%」のからくり:
年間時間の約65.8%は、役所に職員がいない時間帯(夜間や休日)です。過去の大地震の多くもこの時間帯に発生しており、災害直後に行政(公助)がすぐ動けるわけではありません。そのため、地域や個人(自助・共助)による事前の備えが不可欠です。 寝室の安全:
日本人は年間の約30%の時間を寝室で過ごすため、まずは寝室に家具を置かない、または固定することが最優先の対策となります。
3. 災害時の「水」と「トイレ」の深刻な現実応急給水の盲点(3リットルの意味):
日本の水道局が掲げる震災後3日間の応急給水目標「1人1日3リットル」は、生命維持のための飲み水のみであり、トイレの水は含まれていません。最初の3日間は、各家庭や地域でトイレの水を確保する必要があります。 お風呂の水の有効活用:
トイレを1回流すには約5〜6リットルの水が必要です。お風呂に水を常に溜めておけば(約150リットル)、4人家族の約4日分のトイレの水を賄うことができます。 一宮市におけるトイレ対策:
南海トラフ地震が発生した場合、被害の大きな太平洋沿岸地域が優先されるため、一宮市に仮設トイレがすぐに届かない可能性があります。一宮市でもトイレトレーラーやマンホールトイレの整備が進められていますが、各自で携帯トイレを備蓄することや、説明書を読んで断水・停電時の自宅トイレの流し方を確認しておくことが強く推奨されました。
4. デジタル情報の活用とコミュニティの重要性デジタルデータの進化:
能登半島地震では、給水拠点や道路の通行可否、通水状況などがデジタルマップ(Googleマップや防災クロスビューなど)でリアルタイムに共有され、大きな進化を遂げました。住民自身もこれらの情報へのアクセス方法を知っておくことが役立ちます。 事前の訓練と避難所運営:
過去の事例から、事前に地域でトイレの設置場所や管理・掃除のローテーションを話し合っていた地域ほど、震災後の復興計画の住民合意がスムーズに進む傾向があります。実際に夜間の避難所開設訓練を行うなど、試して学ぶ活動が安心感に繋がります。
質疑応答(液状化地域でのトイレ対策について)参加者からの質問: 濃尾平野の液状化が激しい地域では、マンホールが浮き上がったり下水管が詰まったりして、風呂の水を流しても機能しないのではないか?
平山先生の回答: 近年のインフラ(マンホール)には液状化による浮上防止技術が導入されており、能登でも有効に機能しました。ただし、地域全体が激しく液状化する場合は個人の基礎補強や携帯トイレの多めな備蓄、地域の防災倉庫への分散配備などの個別の対策強化が必要です。

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