Jiam 第3講義 孤立を生まない地域づくり〜身寄りのない高齢者支援と包括的体制〜
身寄りのない高齢者支援の限界を突破する!jiam「孤立を生まない地域づくり」セミナー受講レポート
本日(5/15)、jiam(全国市町村国際文化研修所)にて開催された、令和8年度第1回市町村議員特別セミナーに参加してまいりました。
今回は、その中でも特に私の胸に深く刺さった第3講義、「孤立を生まない地域づくり〜身寄りのない高齢者支援と包括的体制〜」(講師:身寄りなし問題研究会・代表 須貝秀昭氏)の学びと、一宮市の未来に向けた私の想いを共有させていただきます。
⭕️ 「溺れる赤ちゃんを助けるだけ」でいいのか?(感動のメタファー)
講義の冒頭、須貝先生は一つの印象的な例え話をされました。
川で溺れている赤ちゃんを個人のスキルで何度も助けていても、上流で赤ちゃんを川に投げ捨てている「怪物」を退治しない限り、根本的な解決にはならない。
福祉の現場では、ケアマネジャーをはじめとする専門職の方々が、制度の枠外の仕事(シャドーワーク)で身寄りのない高齢者を必死に支えています。しかし、個人の努力だけではもう限界に達しています。
私たち議員や行政がすべき「ソーシャルアクション」とは、この上流にいる怪物、つまり「単身高齢者を孤立させてしまう社会構造や制度の狭間」にアプローチすることなのだと強く再認識させられました。
⭕️ 「令和のサザエさん一家」が直面する、身寄りなし問題のリアル
昭和の時代に描かれた「サザエさん」のような理想的な家族像は、令和の今、大きく変化しています。3組に1組が離婚し、引きこもりや奨学金返済に追われる現役世代。自分の生活で精一杯で、親の介護まで手が回らないケースは珍しくありません。
須貝先生の定義によれば、「身寄りのない人」とは、単に親族がいない人だけではありません。「親族がいても、困った時に支援を受けられない関係性の人」すべてが含まれるのです。
こうした方々が倒れた時、現場では壮絶な問題が起きています。
保証人がいないと、病院が入院を拒否する(過剰なリスクマネジメント)
認知症が進行し、成年後見人がつくまでの「タイムラグ(約半年)」の生活費を誰が管理するのか
亡くなった後の「火葬・葬儀(死亡時事務)」の担当課が自治体内でたらい回しにされる
⭕️ この問いへの解:コーディネーターを活かす「2つのアプローチ」
「色々な支援はあるが、コーディネートする人がいないと上手く回らない。では、どうすればいいのか?」
この問いに対し、セミナーからは一宮市でもすぐに実践すべき2つの明確な突破口が見えてきました。
① 行政を巻き込んだ「組織判断(ケア会議)」の仕組み化
現場のケアマネジャーが孤立してお金や医療の判断を背負うのではなく、行政・弁護士・医師などを交えた公的な「ケア会議」で組織として役割分担し、判断する仕組みを作ること。これがあれば、独自の金銭管理マニュアルなどを通じて、即座に動ける体制が整います。
実際、新潟県魚沼市では、地域の「顔役(医師会、消防、特長、弁護士など)」を集めて、本人の意思決定を最優先する素晴らしいガイドラインを市主導で作成し、ICTで共有している先進例が紹介されました。
② 「制度」ではなく「土壌(ご助会・コミュニティ)」を作る
専門職が24時間すべてを支えるのは不可能です。必要なのは、法的なサービス(制度)の手前にある、緩やかなつながり(土壌)です。
須貝先生が実践されている「福祉のバー」や「おっさんレンタル」、そして「月1回集まり、エンディングノートを書き、入院時は着替えを届け合う本気の互助会」というアイデアは、まさに目から鱗でした。
しばた雄二としての決意
一宮市においても、 こうした「誰一人取り残さない、制度の狭間を埋める福祉の網の目」を構築することが不可欠です。
まずは、身寄りのない方が亡くなった後の火葬手続きの明確化など、自治体として「できること」の可視化を議会からも働きかけてまいります。
「毎日が文化祭の現場のようで、ワクワクが原動力」と語る須貝先生のように、私も一宮市の未来をワクワクする安心な街にするため、全力で行動してまいります!
皆様からのご意見や、地域の現場での困りごともぜひお聞かせください。

