視覚障がい者 軽快な走り
健常者と共に「タンデム自転車」で 愛好家らがイベント開催
参加者「風を切る感動、再び味わえた」 西宮市
イベントに使用されたのは2人乗りが可能な「タンデム自転車」。前方にのみハンドルとブレーキの制御機能があり、座席とペダルが縦列に設置されている。このため、前に健常者、後ろに障がい者や子どもらが乗り、安全にサイクリングを楽しめるのが特徴だ。パラリンピック種目にも指定されており、2020年の東京五輪・パラリンピックに向け注目が高まっている。
イベントには36組のペアが参加。「肩に力を入れずよく声を掛け合って」とアドバイスを受けた参加者らは秋晴れの下、順次スタートし、約8キロのコースを走り切り、爽快な汗を流していた。ロシア出身で、7年前から徐々に視力が低下しているというアストレイコ・タチアナさんは、「目が見えなくなるまで、自転車はただの移動手段と考えていた。初めて参加し、風を切る喜びと感動を再び味わえた」と興奮した様子で話していた。
主催者の今井理事長も中途失明者だ。それまで可能だった行動に一つずつ制限がかかるようになっていた中、約20年前に初めてタンデム自転車を知った。以来、視覚などの障がい者に同じ感動を知ってもらおうと普及活動に尽力してきたという。
『公明議員が継続して後押し』
こうした活動を公明議員は後押ししてきた。道路交通法は本来、自転車の2人乗りを禁止しているが、タンデム自転車については各都道府県ごとで許可を判断できる。同会から相談を受けた谷井県議が議会で求めたことで、兵庫県では2008年から公道での走行が可能となっている。八代市議はイベントのボランティアスタッフとして活動を支えてきた。

今井理事長は、「障がいにより、できないことが増えると落胆しやすくなる。“また自転車に乗れる”という喜びを全国に広げられれば」と語っていた。 マイフォルダに追加