梶田奈良学園理事が学校でのいじめ問題について講演
子どもの命を守る視点を最優先にした教育現場に

県議会公明党・県民会議は定例の研修会を9月18日に神戸市内で行いました。研修会では、学校法人奈良学園の梶田叡一理事が「学校・教育委員会におけるいじめ対応の課題と提言」をテーマに講演しました。
梶田氏は、これまでにノートルダム女子大学学長や国立大学法人兵庫教育大学学長などを歴任されています。


はじめに、連日のように報道されている学校でのいじめ問題について学校や教育機関の対応を検証。「子どもを育てて社会の一員にするのが学校の責任。子どもの自殺や傷つけられたりといったことはあってはならない。周囲の生徒の心にも傷は残ってしまう。子どもたちの側に立って学校や教育委員会は考えているとは思えない」との感想を話しました。
次に、いじめの根本原因について「人間の中には魔性の心がある。誰もが持っている人間の悲しき性ともいえる。それをどうしていくかが問題だ」と述べ、「小学校高学年から中学校に入る時期に自我が芽生え、自己中心性が強くなる。教師は生徒をよく見ながら対処していかねばならない」と自信の経験を思い起こし、日頃からの生徒と教師との人間関係の重要性を強調しました。
また、これらは1990年前後からスタートしたゆとり教育によるところのものだとし、「結局子どもたちが好きなことを、好きなときにさせ、自分をコントロールできないようにしてしまっている。何事も強制はいけないという人がいるが、これは自分をコントロールできることが前提」とゆとり教育の弊害を指摘しました。
最後に、これからの教育に望むこととして「政治の影響を受けて、政権交代のたびに教育の根幹が変わってはいけない。戦後、わが国では価値観が180度変わり、人々が学校や社会に不信感を持った歴史がある」と話し、さらに「教育委員会の事務局が情報収集し、伝え、合議制を守ることが大事。教育はどんなことがあっても子どもの命を守るという視点を最優先し、安定、継続、全身を厳守していってほしい」と県教委などに期待を寄せました。
このあとの懇談では、各県議から高校の生徒会組織の中にいじめなどについて生徒自らが議論する場の設置や小中一貫教育、幼児教育の義務化などについて意見交換しました。