櫻井静岡大教授が消費税について講演
高齢化社会迎え社会保障制度充実の財源に

県議会公明党・県民会議の定例の研修会が、6月18日神戸市内で行われ、櫻井良治静岡大学教授が「消費税は弱者にやさしい」をテーマにに講演しました。
櫻井教授は、はじめにわが国の消費税導入から現在の消費税率に至るまでの各政権や社会状況、経緯などを紹介。消費税の増税を妨げてきた要因として、不公平論があり歳出の削減や景気回復が先とする考え方などを挙げました。


消費税は、高額所得者ほど税率が高くなる(累進性)所得税と違い、生活必需品にもかかるため所得が低い家計ほど負担割合が高くなる。これを逆進性と呼び、税負担の公平性が損なわれるという見方があり、他の租税もある中で消費税のみが問題にされていることを話しました。
しかし、実際には消費税と所得税の最高所得層の負担額と最低所得層の負担額の割合は、それぞれ2.79倍と9.02倍で計6.55倍となることをデータで示しました。また、「市民生活において、昨今の廉価販売で格安商品が多くなっているため、価格(税)負担を抑えてくれている」とし、事業者においては、年間売上げ1千万円以下の小規模事業者には課税されず、ネット通販やオークションなどでの販売にも課税されないことなどを挙げ、逆進性の主張は正しくないことを解説。マスコミ報道や情報に振り回されることなく、あらゆる角度からの議論の必要性を強調しました。
その上で、「消費税率25%のスウェーデンをはじめとする西欧諸国、先進国では消費税率が高い国ほど幸福度が高く、消費税率10%では現在の社会保障制度の維持のみで将来的な見通しは立たない。低所得でなくても介護や医療が必要になると困窮するのが日本。増税分を社会保障の充実に使えばお金をため込むことがなくなり、消費が伸び雇用も増える」との考えを述べました。
このあと各県議から消費税率が上がったときの中小零細企業への負担や中堅所得者への影響とマイナス面、税制全体の中での議論の必要性などについて質問が出され、意見交換しました。