研修会 中尾元法務省入国管理局長が講演
日本の空港行政や出入国政策のあり方を示す

県議会公明党・県民会議は9月15日神戸市内で定例の研修会を開き、元法務省入国管理局長で弁護士の中尾巧氏が日本の入国管理行政について講演しました。

はじめに、昭和60年には226万人の外国人が日本に入国し、昨年はその4倍超の944万人が入国したことや入国数では韓国、中国、台湾、米国の順になっているのをデータで示し、今後も増え続けるとの見方を話しました。
次に「外国人が入国できる空港が日本に29空港あり外国人の93%が空港から日本に入ってきている。成田、関西、羽田、中部、福岡の5空港でその8割を占めている」と空からの入国の実態を述べ、韓国は入国できる空港は4空港で、ドイツが3空港、フランスが7空港であることを紹介。様々な状況や経験から「日本に入国できる空港の数は10が適正だ」との考えを話しました。
また、韓国の仁川空港と日本の成田、関西を比較し「仁川空港の外国人入国者数は成田と関西の合計数を少し下回るが、昨年約559万人が来ている。これはアクセスの強さの差で、ソウルから仁川空港へは専用の高速道路と鉄道が整備されているが、関西空港へのアクセスは時間がかかり梅田から直通で行けない」と空港を整備する際の利便性など将来に向けての視点の欠如などを示しました。さらに「仁川空港は世界の124都市と結ばれており成田は94都市、関西は57都市で、これも入国者数に比例している」と今後の空港行政へのグローバルな対応の必要性も強調しました。
国内の外国人登録者数については「日本は平成22年末現在で約213万人で人口比率にして1.67%、それに比べ米国は13%、スイスが20%。急激に増えると宗教や教育、病院等に関しての問題が出てくる」と、事例を挙げながら今後予測される課題にも言及しました。
最後に入国管理局長時代に9.11米国同時多発テロ事件が起こり、テロ対策などに向け、出入国記録データ処理の時間短縮による即日取得システムの導入をはじめとする入管の事務処理などの改善に尽力したことなどを解説しました。
このあと、これからの入国管理行政や関西の3空港の活用などについて各県議と意見交換しました。