松永日銀神戸支店長が県下経済の展望について講演
製造業の独自の技術・製品開発や観光産業に大きな期待

県議会公明党・県民会議は、7月15日神戸市内で定例の研修会を行い、松永哲也日本銀行神戸支店長が「東日本大震災後の県下経済情勢と今後の展望について」をテーマに講演しました。

まず、海外経済の動向について「米国が経済浮上のポイントとなる住宅価格が下がる中でガソリン価格の上昇などから成長のテンポが鈍化している。欧州景気はドイツを中心に底堅く推移。アジアも新興国がけん引する形で堅調維持している」と話しました。

また、日本経済については「企業・消費マインドが持ち直しつつあり、設備投資も増加が見込まれるなど短期的には回復傾向をたどる」とした上で「少子高齢化の中での被災地の復興をどう進めるかが重要。その中で企業の海外移転といった空洞化や先進国中最悪の財政問題への対応、成長戦略の描き方という大きな問題に直面している」と実情を語りました。
続いて、日本経済のデフレからの脱却と持続的成長をめざして、日銀がこれまで行ってきた資金供給の実績や新たな貸付政策などを紹介しました。
兵庫県の経済情勢については「景況感に浮上感が乏しいのは
▽製造業の立地・誘致
▽観光客の取り込み
▽公共事業
-の3つが弱体化しているのが要因」と指摘しました。
そして、兵庫県経済活性化のためには、製造業で地域外向けの売上げを伸ばすことや製造業の高付加価値化、中国等での生産代替が不可能な製品づくりを挙げ、そのためには
▽品質管理力、加工精度
▽研究開発に向けた自助努力、製品企画の引き上げ
▽販売ネットワークの強化
などが不可欠であることを話しました。
特に兵庫県の観光産業について、兵庫県を訪れる観光客の9割近くが日帰り客で、外国人観光客が年々減少傾向にあることなどを指摘。外国からの観光客が関西国際空港から東の地域を訪問していることをデータで示し、西の地域にも来てもらえるような創意工夫の必要性を述べました。その一つのモデルとして、岡山空港で降りてもらい兵庫県内のゴルフ場や温泉といった豊富な観光資源を堪能してもらい、関西国際空港から帰国するというルートを提案しました。
このあと、兵庫のものづくり産業の強化や県内に立地しているスーパーコンピュータ・大型放射光施設を活用した産業の活性化と企業誘致などについて意見交換しました。